形態◆胸鰭、腹鰭がない。やや側偏(左右に平たく)、独特の黒と黄色の網目模様。口を開けると鋭い歯が並んでいる。
ウナギ目(Anguilliformes) について◆
3亜目15科約141属約738種。
体は細長い。腹鰭とそれを支える骨がない。
レプトケファルスという透明で柳葉の形の幼生期がある。
ウツボ亜目(Muraenoidei) について◆
3科約24属約218種。
ウツボ科(Muraenidae) について◆
約200種。
■一般に食用となるのは国内ではウツボのみ。
硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区カライワシ下区
ウナギ目ウツボ亜目
ウツボ科ウツボ亜科ウツボ属
ウツボ
Gymnothorax kidako (Temminck and Schlegel)
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魚貝の物知り度/★★★ 知っていたら通人級
食べ方◆高知県風たたき/干物/湯引き
○美味
大きさ◆1メートル前後になる。
生息域◆琉球列島をのぞく南日本。
生態◆調べているところ。
市場での評価・取り扱われ方◆
■比較的地方性の高い魚。流通の世界での一定評価はない。
ウツボの基本◆
■不用意に触ると噛まれて危険。
皮をなめし革にする。
加工品◆
■和歌山県「うつぼ揚げ煮」。
■高知県、徳島県、紀伊半島和歌山県、三重県、伊豆半島、房総半島と黒潮に張り出した場所には必ずウツボを食べる習慣がある。そして必ず作られているのが干物。
■高知県のたたき。
漁獲方法◆カゴ漁/延縄
漢字◆「魚へんに単」、「魚へんに普」。
由来◆矢をいれる「うつぼ(空穂)に似ているから。
呼び名・方言◆
■東京都神津島で「ウナギ」
三重県志摩地方では標準和名ウナギを「川ウナギ」、ウツボを単に「ウナギ」。
東京では「ナマダ」、関西で「ウツボ」。
長崎県で「キダコ」。
「キダカ」、「ナダ」、「ウナダ」、「ナギッチョ」、「ウミクチナワ」、「ウミウナギ」、「ジャウナギ」、「オツボ」。
釣り◆
■イシダイ釣りの代表的な外道。嫌われている。
◆食べてみる◆
 関東では千葉県館山市相浜の名物にウツボの干物がある。寒い時期になると、一本丸ごと開かれたウツボが海風にはためいている。これを焼いて食べるとじゅうじゅう脂が滴り落ちてうまい。
 高知県に見られる「たたき」は火であぶったウツボを一晩寝かし骨を抜いて薄くそぎ切り。ネギやニンニクの葉を刻み入れポン酢で食べる。かなり面倒だが、非常に美味。加工品が出回っているので買ってみて損はない。
●同定/『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)
●参考/『聞き書 三重の食事』(農文協)、『新釈魚名考』(榮川省造 青銅企画出版)、『魚』(1940 田中茂穂 創元社)、『さかな異名抄』(内田恵太郎 朝日文庫)
■市場魚貝類図鑑データベースから
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干物にすると脂があって、皮目はパリっと香ばしい。絶品の酒の魚のひとつ。三重県尾鷲・神保商店のもの。岩田昭人さん(「一日一魚」の制作者より)