ヒザラガイ

Scientific Name / Acanthopleura japonica (Lischke,1873)

ヒザラガイの形態写真

体長8センチ前後になる。8枚の曲がった板状の貝殻があり、軟体部はざらざらしている。
ヒザラガイの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
体長8センチ前後になる。8枚の曲がった板状の貝殻があり、軟体部はざらざらしている。背中に8枚の貝殻を背負っている。
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★
      知っていたら達人級
    • 食べ物としての重要度


      食用として認知されていない
    • 味の評価度


    分類

    軟体動物門多板綱新ヒザラガイ目ウスヒザラガイ亜目クサズリガイ科ヒザラガイ属

    外国名

    学名

    Acanthopleura japonica (Lischke,1873)

    漢字・学名由来

    漢字 火皿貝、膝皿貝、石鼈
    由来・語源 平瀬與一郎の命名。すすけた「火皿(油を満たして灯心を浸した照明器具)」に似ているからだと思われる。模式標本/日本

    地方名・市場名

    オニグジマ
    場所高知県大月町柏島(CURRENT 黒潮生物研究所) 
    グジマ
    場所高知県大月町南岸(CURRENT 黒潮生物研究所) 
    グズマ
    場所愛媛県伊方町 
    コゴマリ
    場所和歌山県串本町古座 

    生息域

    海水生。潮間帯の岩上。
    北海道南部〜九州、屋久島。韓国沿岸、大陸東シナ海沿岸。
    磯の岩礁の干上がるくらいの上部に貼りついている。

    生態

    基本情報

    海岸線の磯などで普通に見られるもの。見た目が悪く、熱を通すと硬く締まるので食用としている地域は少なそう。

    水産基本情報

    市場での評価 流通しない

    選び方

    原則的に生きているもの。

    味わい

    旬は春
    貝殻は硬く取りにくい。
    熱を通すと硬くなる。
    いいだしが出る。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    料理法
    生食(刺身)、ゆでる(ぬた)、揚げる(天ぷら)

    好んで食べる地域・名物料理


    ヒザラガイの刺身刺身
    和歌山県串本町古座では、磯でお腹が空いたときにわら草履で踏みつけて貝殻を取り、ざらざらした部分などをよくこそげ取り食べた。少々硬いがとても美味しい。
    ヒザラガイのぬたぬた
    約3時間ほどゆでて、酢みそをつけて食べる。中途半端にゆでると硬い。[高知県宿毛市栄喜]
    ヒザラガイの天ぷら天ぷら
    軟らかくなるまでゆでて、適宜に切り衣をつけてあげた。高知県土佐清水ではお祝いの席の皿鉢料理には欠かせないものだという。(CURRENT 黒潮生物研究所)

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社)、『日本及び周辺地域産軟体動物総目録』(肥後俊一、後藤芳央 エル貝類出版局)、『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)
  • 主食材として「ヒザラガイ」を使用したレシピ一覧

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