ぼうずコンニャクの食べる魚貝類だけでなく多彩な生物の図鑑です。掲載種は2000種、食用の水産生物の一般的なものは総て網羅。検索法・食べ方を詳しく解説しています。

カヤモノリ

学名:Scytosiphon lomentaria (Lyngbye) Link

カヤモノリの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
長さ30cm前後になる。細長くイネ科びイネもしくはカヤ(茅)の茎ににて節がある。

カヤモノリの形態写真

長さ30cm前後になる。細長くイネ科びイネもしくはカヤ(茅)の茎ににて節がある。

  • 魚貝の物知り度 食べ物としての重要度 味の評価度

    ★★★★

    知っていたら達人級

    ★★

    地域的な水産物、嗜好品的なもの

    ★★★★

    非常に美味
    分類
    植物界褐藻植物門褐藻綱カヤモノリ目カヤモノリ科カヤモノリ属
    外国名
    学名
    Scytosiphon lomentaria (Lyngbye) Link
    漢字・由来
    漢字 茅藻海苔
    由来・語源 「萱」の葉のような海藻ということ。
    地方名・市場名
    カイノリ/徳島県海部郡海陽町宍喰竹ヶ島
    ガネガス/徳島県
    カヤノリ/三重県南勢町
    ナノリ(菜海苔)/静岡県沼津市
    ムギカラ/三重県南勢町
    ムギワラ・ムギワラノリ(麦藁海苔)/三重県尾鷲市、徳島県
    カヤノリ、ニラモ、イトモ。
    生息域
    海水生。潮間帯上〜中部の岩などの上。
    日本各地沿岸。朝鮮半島、中国、台湾、オーストラリアなど世界中の温帯、亜寒帯。
    浅いときに干上がるような岩や杭などにつく。干潮時の姿。
    船着き場の筏についたもの。
    生態
    基本情報
    日本各地で利用されている。
    呼び名が違っても、乾燥させて流通するという共通点がある。
    非常に味のいい海藻で、香り高く、汁の実などにして美味なので、正月などに食べるという地域も多い。
    味がいい海藻なので三重県鳥羽市では養殖も試みられている。
    水産基本情報
    市場での評価 希に入荷してくる。ほとんどが乾物で、高値がつく。
    漁法 採取
    産地 三重県、愛知県、静岡県、福井県
    選び方
    流通しているのは乾燥品。乾燥して、香ばしい磯の香りのするもの。
    味わい
    旬は乾物なので周年。
    採取時期は冬から春。板状に乾燥させている。
    そのままあぶる、熱湯に入れると鮮やかな緑になり、香りが強い。
    栄養
    寄生虫
    食べ方・料理法・作り方
    あぶる、汁(すまし汁、みそ汁)
    かやものりのあぶりあぶる(炙る) 静岡県、愛知県で食べられている「なのり」のそのままのもの(左)と、あぶったもの(右)。あぶると緑色になる。
    すがものあぶり菅藻のあぶり 菅藻をあぶって適宜な大きさに切ったもの。このままでもほどよい塩加減が感じられて美味だが、少ししょうゆをつけるなどお好みで。
    むぎわらのりと餅むぎわらのりと餅 三重県尾鷲市の「むぎわらのり」をあぶって焼きたての餅に絡めたもの。海藻の風味と餅、少量のしょうゆが合わさってとてもおいしい。
    けのりご飯けのりご飯 「けのり」をあぶり、ご飯にもみ乗せたもの。あぶってもみ、しょうゆをからめてからご飯に乗せてもいい。海藻らしい風味がいちばん生かせる料理。
    なのりのお握り 「なのり」をあぶり、ご飯に混ぜ込んでお握りにしてもいいし、お握りにまぶし着けてもおいしい。
    カヤモノリのお吸いもの生カヤモノリのお吸いもの 磯で採取したカヤモノリをよく水洗いして、水分を取り、カツオ節だしに放ったもの。味つけは酒と塩のみ。香りは乾物の方がいいが、食感と甘味は生の方がいい。
    乾燥カヤモノリのお吸いもの乾燥カヤモノリのお吸いもの カヤモノリの乾物を少しあぶり、カツオ節だしにはなったもの。味つけは酒と塩だけ。海藻の香りは高いが、生の甘味は少ない。
    みそ汁 乾燥カヤモノリを軽くあぶり、カツオ節だしのみそ汁に入れたもの。ワカメとは別種のうまさが楽しめる。
    好んで食べる地域・名物料理
    静岡県沼津市、三重県尾鷲市、三重県南勢町、徳島県
    ぬぎから/干したカヤモノリをあぶり、もみほぐして、ご飯にかける。
    かいのり/2月の節分の頃に取り、食べる。
    加工品・名産品
    乾燥させたものが日本各地で作られている。
    けのりけのり(毛海苔) 板状にしないで干して束ねたもの。さっと炙り、ご飯にかけてり、ご飯の混ぜてお握りにしたり。またお吸いものに入れてもいい。[三重県鳥羽市安楽島]
    なのりなのり 静岡県や愛知県では「なのり」という。漢字にすると「菜海苔」かも知れない。板状にすいて干し上げたもので、炙ってご飯にかけたり、雑煮に入れたりする。
    むぎわらのりむぎわらのり(麦藁海苔) 三重県尾鷲市で作られているもの。板状で比較的厚みのある。あぶると非常に香ばしく、海藻のうまさが堪能できる。
    菅藻福井菅藻(すがも) 鮎川(福井市)で作られているもの。板状にすいて強く干して乾物にしたもの。軽く炙ってそのまま食べたり、酢のものに入れたりして食べる。[天辰 福井県福井市]
    釣り情報
    歴史・ことわざ・雑学など
    ■ 「麦わらのり」というのが江戸初期延宝年間(1600年代後半)の『いとなみ六ぽう』の「おごうり」の売り声にワカメ、昆布などに混ざって「むぎわらのりいそもちのり」というのが出てくる。この「むぎわらのり」がカヤモノリ、「いそもちのり」がハバノリかも知れない。参考文献『海藻』宮内章 法政大学出版局
    参考文献・協力
    協力/菊貞・菊地利雄さん(静岡県沼津市沼津魚市場)、岩田昭人さん(三重県尾鷲市)、竹ヶ島のみなさん(徳島県海部郡海陽町宍喰竹ヶ島)
    同定他/千葉県立中央博物館海の博物館 菊地則雄
  • 主食材として「カヤモノリ」を使用したレシピ一覧

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