コエゾボラモドキ
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珍魚度・珍しさ | ★★★ がんばって探せば手に入る |
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魚貝の物知り度 | ★★★★★ 知っていたら学者級 |
食べ物としての重要度 | ★★ 地域的、嗜好品的なもの |
味の評価度 | ★★★★ 非常に美味 |
概要
生息域
海水生。水深50〜1000m。
千葉県銚子〜三陸沖。北海道太平洋側にはいないと考えている。
生態
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基本情報
本種は主に福島県から岩手県にかけての太平洋側に生息している。産地もこのあたりである。あまり深くない場所で揚がる。
本種の問題点はピルスブリーの記載したときの個体(貝殻?)が平瀬與一郎から買い受けたものであり、また模式標本の個体(貝殻)数がはっきりしないなどで、不明な点も多い。
ただ、明らかに北海道やより北の海域にはいないので千葉県銚子以北三陸までの種と考えたい。また北海道に生息するエゾボラモドキとは明らかな違いがある。
エゾボラ属(つぶ)特有の食感があり、とても味がいい。専門の漁がないので水揚げ量が少ないものの、もっと高い評価をつけてもいいと思っている。
珍貝度 三陸、常磐などでの底曳き網に混ざるもので、灯台ツブ(シライトマキバイ)などと比べると水揚げ量が少なく、消費地で見つけるのは難しい。
水産基本情報
市場での評価 関東の市場にときどき入荷してくる。量的には少なく、プロの認知度も低い。値段はエゾボラなどと比べると安い。
漁法 底曳き網
主な産地 福島県、北海道
選び方・食べ方・その他
選び方
生きのいいものは、足などを触ると反応がいい。貝殻から液体などがこぼれていないもの。
味わい
旬は不明。福島県などでは底曳き網の漁期。
貝殻は薄く硬い。足は黄色みがかった白だが表面に黒いゴマ状の斑紋がある。
エゾボラ属特有のコリコリした食感が楽しめる。甘みがあり、貝らしい風味も楽しめる。
下処理は「マツブなどテトラミンのあるエゾボラ属の仕込み」を参照。
https://www.zukan-bouz.com/article/65
栄養
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危険性など
唾液腺にテトラミンをもつ。テトラミンはNeptunea(エゾボラ属)の巻き貝の唾液腺に含まれるもので、足を割るとクリーム色の柔らかなゼリー状の物体がある。これが唾液腺。ここにテトラミンが含まれている。テトラミンはNeptunea(エゾボラ属)以外にはスルガバイ(エゾバイ科エゾバイ属Buccinumのスルガバイ、フジツガイ科のアヤボラなどにも含まれる。食べると後頭部の激しい痛み、目眩、酒に酔ったような状態になり、吐き気、眼底の痛みをともなう。発症する唾液腺の量は個人差がある。死亡例はない。
食べ方・料理法・作り方
コエゾボラモドキの料理・レシピ・食べ方/生食(刺身)、煮る(煮つけ)、焼く(焼きつぶ)
下処理は「マツブなどテトラミンのあるエゾボラ属の仕込み」を参照。
足の部分は最初はただひたすらにヌメリをもみ出す。粘液(ぬめり)が出きったと思ったら水洗いして、今度は塩を加えてもむ。再び水洗いして水分をよくきり、やや薄めに切りつける。
好んで食べる地域・名物料理
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加工品・名産品
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釣り情報
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歴史・ことわざなど
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