二枚貝綱カキ目イタヤガイ亜目イタヤガイ科 ホタテガイ
Patinopecten yessoensis
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魚貝類の物知り度
★これを知っていたら学者 ★★これを知っていたら達人 ★★★これを知っていたら通 ★★★★これは常識 ★★★★★これ知ってなきゃハジ
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魚貝の物知り度/★★★★
刺身/焼き貝/バター焼き他
 東北以北に棲息。
 このイタヤガイの仲間は足糸という糸を出してものに付着するものが多いが、ホタテも稚貝のときには付着、3センチを超える頃になると砂地などに移り自由生活に入る。市場で見かける総てのホタテは何らかの形で人間の手がかかっている。稚貝を採取して針金やかごに入れて養殖したものと、稚貝をある程度まで育てて海に放流する「地まき」という方法がある。後者は近年、天然ものとして人気がある。
(写真上)養殖もののホタテ。両方の貝殻に付着生物がいる。養殖ホタテは浮遊幼生を採取し、1年で稚貝に育て、翌2年もの、3年ものを出荷する。
(写真下)天然もののホタテ。完全なる天然ではなく稚貝を育てて、海に撒き一定期間育ててから漁獲する。これを「地撒き」などと呼ぶ。これは1年で稚貝を育て、海で3年成長させて4年目に漁獲する。
■刺身やバター焼きは大きな貝柱を使う。甘味が強くて食べでのあるホタテは老若男女を問わず人気がある。刺身の他にグラタン、フライなど料理法は数えきれない今や寿司屋、居酒屋、料亭までこの貝なくしてメニューを組み立てるのが難しくなっているのではないかと思うときがある。これは2000年からの聞き取りではホタテガイの価格が急落したためであるようだ。この価格急落は当然供給過多によるのであるだろうが、急落以前の価値、食材としての位置がわからない。このためにはもっと多くの寿司職人料理人達への聞き取りが必要である。
 刺身にされる部分は貝柱。貝柱と言うのは貝殻を閉じる閉殻筋と呼ばれる部分である。2枚貝の場合、この閉殻筋は前後に2つあるが、ホタテガイの場合、前閉殻筋はなくなって、後閉殻筋が大きく発達している。また普通、ヒモと呼ばれる部分は外套膜の縁であり、
ここに触手、そして光を感じる外套眼がある。外套眼は黒く点々とあるものであり、おおよそ眼(目)とは思えない。
寿司に関しては寿司図鑑へ!
→ホタテの稚貝。これを酒蒸しにしたりみそ汁にしたり。なかなかうまい
←(左)これがイチオシの炭火焼き。バターとしょうゆで味をつける
(右)ホタテ飯。これはボイルしたホタテをしょうゆ、みりん、酒、少量の砂糖で煎り煮にして、炊きたてのご飯と混ぜる

ボイルほたて
 市場で見かけるホタテガイの加工品では代表的なもの。そのまま食べられるのだが、煮る、焼くと用途は広い。そのまま食べるときには酢みそ和え、サラダなどに向いている。産地は北海道や青森県
 また、築地をはじめ関東の市場でしばしば「ボイルイタヤ」というのを見かける。これをてっきりイタヤガイであると思いこんでいたら、実は原料はホタテガイではないか。しかも箱にはしっかりホタテガイの文字がある。これはこの業者が過去に地元福井などで大量にとれたイタヤガイをゆでて出荷していたためであるようだ。イタヤガイは天然のものであり量的にも少ないので今ではホタテガイがほとんど。
●この間違いについては上越市の片岡鮮魚店ほか多数のご指摘をうけました感謝いたします

東京都多摩地区、八王子、秋山村の郷土料理 貝ひもの煮つけ
 八王子市の魚屋さん、秋山村で育ったという八王子総合卸売協同組合の、よっさん(本名は知らない)に祭料理のことを聞いた。すると海産物で使われたのはホタテのヒモを干したものとスルメイカ(生)であるという。それではと八王子の市場で貝ヒモを探すと、ヤマサン商店に売っていた。これで、よっさんに聞いた通りに作ってみる。調味料は砂糖としょうゆのみ。まことに鄙びた料理法である。これが作ってみると簡単で、しかもうまいもの。きっと昔はゴチソウであったに違いない。
1●ややたっぷりの水に貝のヒモの乾物をつけて戻す。もどす時間は8時間ほど
2●この戻した状態。つけ汁に砂糖、しょうゆを入れて火にかける。(酒を入れた方がうまい)
3●これを汁けがなくなるまで炊き上げる。
そのまま食べてもいいが、お勧めなのはお茶漬け

鍋になるホタテ貝殻
←青森県青森市青森駅前に並ぶ市場で見つけた鍋用のホタテガイ。すべてずば抜けた大きさのものを集めたもの。『津軽の味』(芳賀文子 津軽書房)に雑貨店の店先にこの貝の鍋が売られていて、「かやきみそ」という料理が紹介されている(かやきについては他にも多くの文献がある)。貝殻に水を入れて鰹節とみそで出汁をとり味つけをする。これに卵を溶き入れてかき混ぜて出来上がり。アルミの鍋で作ってみたら素朴な味わいであるが、おいしいとは思えない。やはりホタテでつくらないとダメなのであろうか?