郷土料理

パスタは美しすぎてはいけない、小赤イカのタリアテッレ

非常に柔らかいので無残な姿だけど味は最高!

ケンサキ子

2月になり、八王子総合卸売協同組合、舵丸水産に神奈川県横須賀市佐島から小赤イカ(ケンサキイカの子供)が来ていた、というのは何度も書いている.。
小イカは使い勝手がよく、やたらにうまいので、一度にまとまって買うべし、だと思っているので、このときも1㎏以上買った。
これを水洗いして大きさごとに分けて、小分けにして冷凍して何日もかけて食べた。
買った初日はあまりていねいに洗わず、小さいのを集めてパスタに使った。
戸棚からあと2つしか残っていないタリアテッレを見つけて、あとは青菜だけのシンプルなものだ。
面白いものでパスタには頭足類ツツイカ目の軟体生物がよく合う。

見た目が悪い方がパスタはうまい

小ケンサキイカのタリアテッレ

小型なのでざっと洗って適当に刻む。刻みながら内臓をのままなので墨で汚れて、とても食べ物を切っているようには見えない。これでいいのだ。
ターサイは適当に手でちぎる。
まずはタリアテッレゆで時間10分をゆで始める。
フライパンにつぶしたにんにくと、鷹の爪を入れて香りが出て来たらイカを放り込む。
タリアテッレのゆで上がり2分前に鍋にターサイを投げ込む。
ゆで上がりが近づいたらフライパンにバターを加えて、ゆで汁も少し加えたところにパスタを入れる。
あとはコショウを振り振り、墨とかわたとかも入っているので汚くなるけど混ぜる。
塩はゆで汁のと、イカが体内に保有しているものと、有塩バターのと、で充分である。
塩辛いのが好きなら塩を足すべし。
もう40年も前にフランス人のバアチャンに教わったやり方だ。
バアチャンが使っていたのはアメリカ軍の売店のようなもので売っているというコンビーフのようなもので、バターはものすごい量だった。
ちなみにボクも若い頃は、まるでスペンサーのようにバターたっぷりで、ねっとり仕上げていた。
今やバターは最小限しか使わない。
こんな単純すぎるパスタがしみじみうまい。ある意味、単純だからこそうまいのだと思う。


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