オキアジの刺身はやはり五つ星

銭州のオキアジは大きい


八王子綜合卸売協同組合、マル幸、クマゴロウが銭州で釣り上げた魚にオキアジがあった。体長41cm・ほぼ2㎏を筆頭に大型ばかりである。オキアジは相模湾でもときどきサビキなどにかかるが、若魚しか釣れたとは聞いていない。これってすごいことかも知れぬ。
こんなに大型の個体が5、6尾も釣れ上がること自体めったにないことではないだろうか?
ちなみにオキアジはあまり大きな群れを作らず、比較的沖合いの泥場・砂場などで、泥や砂と一緒にエビや軟体類をエサとしているようである。クマゴロウの仕掛けが落ちたところにちょうど、この小さな群れがたまたまいたとしか思えない。
さて真ん中のサイズ、体長35cm・1.2kgを連れ帰ってきた。相変わらず魚屋が活け締めにしたものなので鮮度抜群である。三枚に下ろすといちばんいい時季ではないものの、ほどほどに脂がのっており、味見すると豊かなうま味がある。
たぶん、オキアジは味で魚のトップランナーの1種である。もちろんサイズはあるがいつ食べても味わい深く、しかも食べた後にも味が殷々を舌に残る。

定番のオキアジの刺身


今回は素直に刺身にしてお昼ご飯のおかずにする。
ちなみにもともと魚が苦手だったので、ご飯に合う魚と合わない魚を分けている。合う魚は少ないと考えている。
水洗いして三枚に下ろす。
腹と背にわけて血合いを取る。
ここでは腹側の身を刺身状に切る。

オキアジはご飯に合う


問題なのはオキアジの刺身がご飯に合いすぎることである。
濃厚なまでのうま味と、醤油のうま味と合体すると無類の味になる。
しかも舌にねっとり、ほどよく柔らかいのである。
糖質(ご飯)と重ねて合体したら味は無限大によくなる。
飯泥棒な魚としかいいようがない。


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