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硬骨魚類条鰭亜綱新鰭区刺鰭上目スズキ系
スズキ目スズキ亜目ヒメジ科ヒメジ属
ヒメジ
Upeneus japonicus(Houttuyn)
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魚貝の物知り度/★★★ 知っていると通人級
食べ方◆刺身/天ぷら/干物/
南蛮漬け(エスカベッシュ)/煮つけ/唐揚げ
○美味
市場での評価・取り扱われ方◆市場などで流通することは少ない。もっぱら産地で消費される。値段は安定しないが、安い。
生息域◆生息域は北海道以南の日本各地。浅い砂地に普通である。
生態◆浅い砂地に棲息。2本の髭(ひげ)があるのが特徴。この髭に味覚を関知できる細胞があり、砂地などをさぐってエサを探す。
産卵期は夏から秋ではないか? 卸していると7月、8月、9月と抱卵している個体が目立つ。
大きさ◆20センチ前後になる。
漁獲方法◆底引き網
漢字◆「比賣知」、「緋女魚」、「姫魚」、「遊女魚」。
由来◆華奢で赤い色合いから「姫」「遊女」などを連想。
呼び名・方言◆
この赤い目立つ魚には面白い方言が多いが、新潟の「やひこさん(弥彦山)」は意味不明。
島根県浜田市では「金太郎(きんたろう)」。
九州西岸では「べにさし」。
三重県の尾鷲、『一日一魚』には「はなじゃこ」というのがある。
徳島県阿南市、高知県高知市(永野廣さん)では「ひめいち」。「ひめち」。
他には「きんぎょ」、「沖の女郎(おきのじょろう)」、「あかはぜ」、「とちうお」など多彩。
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釣り◆相模湾のシロギス釣りなどでは典型的な外道。方天秤仕掛けにキスバリ、エサはアオイソメ。
 関東ではあまり利用されないが新潟県や島根県、佐賀県では干物となるし、北陸若狭では煮干しに加工される。
 鮮魚では天ぷら用にも流通する。九州では南蛮漬け、四国では刺身にもなる。
●2005年30日に徳島県阿南市の「橘水産」という地方市場に行った。そこでまとまってとれていたのが本種である。そこでまず食べ方として上がったのが刺身である。小魚ではあるが刺身は独特の風味がある。これはもっと生食を調べる必要がある。他の地域でも刺身で食べるのであれば教えて欲しい。
◆食べてみる◆
 鮮度がよければ刺身がいい。また酢締めもいい。
 開いて天ぷらというのも特有の風味があり、プロももっと使ってみるといいのではないか。
 徳島県阿南市の漁師さんは唐辛子をたっぷり入れた煮つけをつくるという。これが夏につくって美味。
 身に水分がおおいのだろうか鮮度が落ちやすいので干物に加工する地域も多い。
寿司に関しては寿司図鑑へ!
和歌山県雑賀崎からのヒメジ酢締め寿司へはここから
●参考/『新釈魚名考』(榮川省造 青銅企画出版)、『魚と貝の事典』(望月賢二 柏書房)、『日本の海水魚』(岡村収、尼岡邦夫編・監修 山と渓谷社)
●本サイトの無断転載、使用を禁止する
徳島県の郷土料理(?)、「ひめいち」の唐辛子煮。夏に出盛る青唐辛子をたっぷりいれてピリピリとした辛みと、端正なヒメジならではの白身のうまさを堪能する。
島根県浜田市『浜崎乾魚店』の「金太郎」の干物。ワタがはいったままなのだけど、ここに苦みが適度で濃厚な旨味がある。



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