第1集
1〜100貫
第2集
101〜200貫
第3集
201〜300貫
第4集
301〜400貫
第5集
401〜500貫
第6集
501〜600貫
寿司図鑑別巻 寿司図鑑索引
五十一巻 市場魚貝類図鑑の中で寿司に仕立てたものを独立させたものです。
毎日、1種類ずつ紹介する「寿司日記」と思ってください。
この頁の魚貝類は総て和歌山県雑賀崎金栄丸のものです。
握りは総て総てが八王子綜合卸売センター「市場寿司 たか」で撮影しました。
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和歌山県雑賀崎金栄丸 2005年12月7日 別巻
 和歌山県雑賀崎は和歌山市にあるのだが、市内でももっとも漁業の盛んなところ。年間を通して行われている底引き網ではヒラメやメイタガレイ、あかしたびらめ(イヌノシタ)、シャコ、トリガイなど、それこそ見ただけで涎が出てきそうなものがたっぷりとれる。またそれ以上に特筆すべきは小魚、雑魚といったものの多様さだろう。その総てを生かし切る知恵が雑賀崎あるというのも素晴らしいことだ。そんな雑賀崎から季節の魚貝類を食べ方とともに通販しているのが『金栄丸』である。その届いたばかりの冬の魚貝類を『市場寿司 たか』とともに江戸前握りに仕立ててみることにした。その紆余曲折試行錯誤を1かんずつお届けする。年末にこんな雑賀崎の魚貝類でお節を仕立てるのもおすすめ。気になる方は『はまかぜ通信』へ!
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ヒメジ 2005年12月7日 251
 関東では雑魚として取り扱われているのがヒメジという魚。実はこれがすこぶるつきにうまい魚なのである。徳島県阿南市の漁師さん、そして和歌山県雑賀崎の『金栄丸』でも刺身で食べて、また酢締め、干物など「これほどうまい魚はないな〜」と自慢するくらいなのだ。それを手早く三枚におろして強塩にして10分、酢で2回さらさらと洗って出来上がったのが美しい緋色のネタである。これを一目見て、たかさんも賛嘆の声を上げてくれる。そして見事な握りとなった。見た目以上に美しいのは味わいである。微かな酢と塩の味わいにぐ〜んと旨味が出てくる。そして皮の風味。一口食べた、たかさんに天使の輪ができている。こんなに感動したのは今年何回目、と2〜3指を折るのだ。
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墨いか/コウイカ 2005年12月8日 252
 これを見た寿司職人・渡辺隆之さん、「寒くなったね、と思ったらスミイカですな」なんて事を言う。そう寒い時期になると江戸前握りに欠かせないのが墨いか(コウイカ)なのだ。ガンゾウビラメ、ミヤシロガイなどの見慣れぬ魚貝類の中にこんなお馴染みのネタがあったのでほっとしているようでもある。真っ白なコウイカの身を縦にして柳をすーっと入れると「なんだか包丁が重いな」と呟く。これにとんとんと包丁目を入れてさっと2かん。そして自分用を1かん握って「ねっとりしてるね。甘味が舌にからみつく」。そんな、たかさんの感想ももどかしくこちらも口に放り込む。これが甘い。しかもまだ噛んでもいないのに舌に勝手に甘味が刺してくる。そしてねっとりと旨味が来て、すし飯がさらりと浮き上がる。「墨いかは雑賀に限るな」と、おい、たかさんに座布団一枚やってくれ!
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赤したびらめ/イヌノシタ 2005年12月9日 253
 市場に「赤したびらめ」として入荷してくるのにはアカシタビラメ、イヌノシタの2種がある。ともに底引き網などでとれるもので主にフレンチのムニエルや煮つけなどにされる。これを「刺身か昆布締めで食べてみて下さい」と教えてくれたのは今回のイヌノシタを送っていただいた金栄丸の寺井さんである。言われた通りに刺身で食べてみたが、あまり旨味が感じられない。そこで振り塩をし、水洗い水で戻した昆布に乗せて、それを寿司ネタとしてみた。この握りはいけるのだ。あっさりしすぎているし、水っぽいのが、昆布の風味とあいまって絶品に変身。プロの、たかさんにしても、「なかなか面白いネタになったな」と言うごとく、これも「雑賀崎前」のひとつとして面白いものだ。
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八代貝/ヤツシロガイ 2005年12月10日 254
 ときどき市場にも現れて、値の頃合いがわからなくて仲卸を惑わせるのがヤツシロガイである。たぶん底引き網の盛んな八代海でよくとれたのだろう、それでこの名がある。底引き網のある産地ではうまい貝であるのは誰でも知っているのだけれど、あまりまとまってとれるものではないようだ。それが漁師さん自ら通販を行っている寺井さんから来たのだ。今回は酒としょうゆ、そして水の中で煮あげて握りにしてみた。たかさんが評するに「まあ煮貝としてはうまいね。寿司ネタとしても使えるしね」というもの。確かに、傑出した味わいでもないが、寿司屋などで貝殻を脇につけて出すと面白いだろう。この貝殻は美しいものだ。
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ガンゾウヒラメ 2005年12月11日 255
 8月に食べて、あまりに淡白な味わいに少々がっかりしたガンゾウビラメ。これを見た雑賀崎の寺井さんから「旬のものをもう一度食べてみてください」と言われて、届いたばかりをすぐ刺身にしてみた。これがまったく同じ魚だとはとても思えない。どう表現したらいいのだろう? 旨味があるのだ。さすがに白身なので脂を冴え冴えと感じることはないのだが、そこからくる甘味が舌を楽しませてくれる。『市場寿司 たか』で改めてガンゾウビラメを握ってもらって、「冬のガンゾウはいけるね」とたかさん。すし飯にも負けない味わいがあってガンゾウビラメの味わいを再認識させてもらった。
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