甲殻類十脚目短尾下目クモガニ科ズワイガニ属
ズワイガニ(オス)
Chionoecetes opilio(O.Fabricius,1788)

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(松葉がに、越前がに)
魚貝の物知り度/★★★★ これは常識
市場での評価・取り扱われ方◆ロシアからの輸入ものが多い。入荷量の多いカニのひとつ。輸入には本種とオオズワイがともに「ズワイガニ」として流通する。両種の区別は左記
生息域◆茨城県、山口県以北に棲息する深海性のカニである。
大きさ◆甲長15センチ前後になる(ズワイガニより大型)
漢字◆「頭矮蟹」
由来◆頭(甲羅の部分)が足に対して小さいため
呼び名・方言◆島根県、鳥取県、兵庫県などで「松葉がに」、福井県では「ずわいがに」「越前がに」、山形などでは「よしがに」とも呼ばれる。ただしこの名前はいずれもオスに対する名前、メスは山陰で「せいこがに」「せこがに」「こがに」、北陸で「こうばこがに」などと呼ばれる。値段も取扱いの格もオスが格段に高い。また1960年代など日本海側などで「たらばがに」と呼ばれていたこともある。
食べ方◆ 茹でガニ(蒸す)/焼き蟹/刺身/鍋物

 時期に日本海を旅するならなんとしてでも食べるべきだろう。このときに注意することは確かに地元でとれたものを出してくれる店や旅館を選ぶことだ。島根県、鳥取県岩美町、兵庫県香住や福井などしっかりした産地で本物を散財して食べるべし。
 国内での漁獲量は6000トン前後、これに対してロシア、アラスカ、北朝鮮などからの輸入が60000トンと国産の10倍にも上る。すなわち国産の中にはメスも含まれているわけで、オスの量となるともっと差が出るかもしれない。
 山陰、北陸での松葉蟹、越前蟹として流通するのは非常に値段が高い。これが2005年の時点でキロ/7500円(仲卸値段)、これは安値のほうだろう。当然、輸入のものは安く、キロ/1500円前後だ。個人的には日本海で厳選されたズワイガニはやはり非常にうまいと思うが、この値段の差を考えると庶民としてはどうだろう。またこの高いと言われる国産であるが、これも輸入物に押されて値下がりしている。
 
さて今では市場の多くを占める輸入のものだが、2003年に面白いことがあった。市場で北海道産と売られていたのに紋別(北海道のオホーツクに面する市)からきたものが目立った。この紋別が実はロシアの輸入ガニの最大の受け入れ港であって、この多くが輸入ものであったようだ。知る人は知る、といったこのような状況で実は北海道産と書けばいかにも国産であるように錯覚しそうだ。ただしこの紋別産というのがけっしていかがわしいものでも、問題がある物でもなく廉価な良質のズワイガニなのだから、わかって偽らざる表示さえしていれば、お買い得なカニに違いない。
◆食べてみる◆
 まず茹でガニが最高の食べ方である。焼きガニもうまいのであるが一般家庭では炭火で焼くというのも難しいまもしれない。また刺身は状態のよい活けを選べばうまいが、少し身が痩せたものや、死んでしまったものはまずくて生臭い。メスは身の味ではオスに負けないがなにしろ身が少ない。多少行儀悪くても甲羅をとり二つ割りにしてかぶりつくに限る。
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ズワイガニ
●全体的にはズワイガニの色合いは薄茶色、見た目が華奢(か細い)。
●ズワイガニでは甲羅の前後が長い。 ●口の上の部分の4つ並ぶ歯が直線的
オオズワイガニ
●全体的にはオオズワイガニの色合いは焦げ茶色で濃い、脚は太くやや短く感じる。
●オオズワイガニでは甲羅の左右が長い。
●オオズワイでは歯はノコギリ状で中央が三角を作る

カニビル(ヒルの仲間)
 日本海、本場といわれるところでとれたものと、北洋などから輸入されたものなどを見分けるのに「甲羅についた黒い星」のあるなしが言われる。この黒い星があるのは本場もの、ないものは場違いであるとされるわけだ。すなわち高価で取り引きされる目安とも言える。これは貝の卵であるとされることもあるが、実を言うと環形動物ヒル虫類のカニビルの卵である。このカニビル、ズワイガニが生息する深海に生息する魚類などに寄生して体液を吸っている。このカニビルは魚には寄生する物の決してズワイガニに寄生しているわけではなく。この硬い甲羅が産卵にもってこいの場所なので、孵化するまでの言はばゆりかごの役割をしているもの。
『魚介類に寄生する生物』長澤和也著(ベルソーブックス009 成山堂書店)を参考とさせていただきました
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