ぼうずコンニャクの食べる魚貝類だけでなく多彩な生物の図鑑です。掲載種は2000種、食用の水産生物の一般的なものは総て網羅。検索法・食べ方を詳しく解説しています。

アラ(Sea-bass, Grouper, Rock-cod)

学名:Niphon spinosus Cuvier,1828

アラの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
体長1m前後になる。背鰭棘は13。前鰓蓋に強い棘がある。細長くやや側扁する。背は褐色(茶色)で腹は白い。尾鰭の上下が白い。前鰓蓋に強い棘がある。

アラの形態写真

体長1m前後になる。背鰭棘は13。前鰓蓋に強い棘がある。細長くやや側扁する。背は褐色(茶色)で腹は白い。尾鰭の上下が白い。

  • 魚貝の物知り度 食べ物としての重要度 味の評価度

    ★★★★

    知っていたら達人級

    ★★★

    一般的な水産物(流通量は多くも少なくもない)

    ★★★★

    非常に美味
    分類
    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区刺鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目ハタ科アラ族アラ属
    外国名
    Sea-bass, Grouper, Rock-cod
    学名
    Niphon spinosus Cuvier,1828
    漢字・由来
    漢字 魚へんに荒
    由来・語源 東京、名古屋、新潟での呼び名。
    地方名・市場名
    コアラ/相模湾周辺で小型のものを。
    アラマス/三重県尾鷲市
    ホタ/石川県金沢市、徳島県海部郡海陽町『宍喰漁業協同組合』
    アオアラ、アラマス、イカケ、イゴミイバイ、オオガシラ、オキスズキ、オキダラ、オキスズキ、オキノスズキ、カンナ、キツネ、キセヨ、クエ、シロマス、スケソオ、ダイコクアラ、タラ、デッキ、ホタ、ヤナセ、ヤリモチ
    生息域
    海水魚。水深70メートルから360メートルの岩礁域に棲息している。
    北海道〜九州南岸の太平洋沿岸、青森県〜九州南岸の日本海、東シナ海沿岸、希に瀬戸内海。
    東シナ海大陸棚縁辺〜斜面、朝鮮半島南岸、済州島、台湾、スル海。
    生態
    産卵期は7月から8月。
    基本情報
    小さなものは日本海でまとまってとれるが、成魚は少ない。非常に味のいい魚で、しかも1メートルを超える大型魚。大きければ大きいほど高価。
    ただ問題があり、それが本種のアラという標準和名。クエの九州での地方名「アラ」としばしば混同される。ともに超高級魚なのだが、この点がなんとも面倒である。
    値段的にも大形はクエと比肩するし、味も同様。残念なのはクエほど一般的に知られていないことくらいだろう。
    水産基本情報
    市場での評価 珍しくはないが、入荷量は少ない。超高級魚。
    漁法 釣り、底曵網
    主な産地
    選び方
    体色の白くなっていないもの。鮮度がいいとベージュ、もしくは茶色、時間が経つと白くなる。鰓が鮮紅色であること。
    味わい
    旬は秋から冬
    鱗は細かく強く取りにくい。皮は厚みがあって硬い。骨はあまり硬くない。
    透明感のある白身で血合いが赤い。鮮度がよすぎると硬く感じることがある。熱を通すとやや硬く締まる。
    栄養
    寄生虫
    食べ方・料理法・作り方
    料理法
    生食(刺身、カルパッチョ)、汁(潮汁、みそ汁、ちり鍋、ブイヤベース)、煮る(煮つけ、アクアパッツァ)、焼く(塩焼き、魚田)、ソテー(ポワレ)、揚げる(唐揚げ)
    アラの刺身アラの刺身(あらのお造り) アラの身は鮮度がいいと締まっていてやや硬いので薄くへぎ切りにする。またフグのように薄造りにしてもいいだろう。甘味(砂糖の甘さではなく呈味成分の甘味)が強く、食感もよくて最上級の味。
    潮汁(塩味の汁) 頭部やあらなどを昆布だし(水でも十分)で煮て酒、塩で味つけしたもの。ねぎなどはお好みで。濃厚かつ後味のいいだしが出る上に、あらについたみが実にうまい。
    アラ鍋アラの鍋 アラのあら、頭部、身を昆布だしで煮ながら食べる。味つけは酒と塩だけ。しょうゆなどは不要。できるだけ単純な味にする。野菜などは不要と思えるくらいだが、お好みで入れて欲しい。
    アラの煮つけアラの兜煮 しょうゆとの相性もいい。煮ると温かいうちは軟らかく、冷めると硬くなる。この両方ともにうまい。煮汁も本体も美味しい。
    アラのポワレアラのポワレ 皮がしっかりして長時間のソテーにも耐えるのでポワレに向いている。やや身が締まり硬くなるのが難点ではあるが実にうまい。写真はアラをソテーしたパンのなかでトマトをソテーしてつけ合わせにしたもの。青みはスープセロリ。
    好んで食べる地域・名物料理
    加工品・名産品

    開き干し 長崎県で加工された小振りの開き干し。身が締まっていてとても味がいい。
    釣り情報
    幻の魚としては釣りの世界でもいえること。関東では外房大原などで大もののアラを狙う釣り船があるが、これなど釣り場まで数時間もかかりかなりのベテランでも方を見るのが難しい。そこへいくと相模湾のアラ釣りは気軽でいい。ただしアラといっても大きくても1キロ前後。ときに 20センチ以下の極小も混ざる。ちなみに口の悪い釣り師は相模湾のこの釣りを「小アラ釣り」と呼ぶ。仕掛けは片天秤に2本のネムリ針。餌はサバかイカの短冊。水深150から200メートル以深を釣る。
    歴史・ことわざ・雑学など
    参考文献・協力
    協力/宍喰漁業協同組合(徳島県海部郡海陽町宍喰町)
    『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『原色魚類大図鑑』(安倍宗明 北隆館)、『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂)
  • 主食材として「アラ」を使用したレシピ一覧

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