ヒブダイ

ヒブダイの生物写真

体長65cm前後、最大で90cm前後になる。非常に大型。腹部に縦縞などの文様がない。吻部に目立った文様がない。体側に青い横縞の文様がある。

魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系ベラ亜目ブダイ科アオブダイ属
外国名
Blue-barred parrotfish
学名
Scarus ghobban Forsskål, 1775
漢字・由来
漢字 緋舞鯛?
地方名・市場名
アーガイ/沖縄本島
アーガサー/沖縄八重山
アカジャッ/沖縄宮古島
アカチャスッ/沖縄宮古島
キバチ/宮崎県日南市目井津漁港20170512
ハチ/宮崎県日南市目井津漁港20170511
ハト/三重県熊野市遊木漁港
■アガイ(沖縄)。『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂)

概要 ▽

生息域

海水魚。岩礁・サンゴ礁域。
三浦半島から九州南岸の太平洋岸、伊豆諸島、南硫黄島、男女群島、琉球列島。
台湾、中国福建省、香港、海南島、インド・太平洋域。

生態

基本情報

三重県や四国太平洋沿岸などでも水揚げがあるが、主に九州(宮崎県、鹿児島県)、沖縄で食用となっている。ただし温かい海域にいる大型のブダイ類で個体数が少ないので、食用魚としての重要度は低い。
イヤミのない味で、上質な白身魚である。和にこだわらずフレンチやイタリアンなど利用する分野を広げると値が上がりそうである。

水産基本情報

市場での評価/関東にはほとんど入荷してこない。比較的温かい海域の産地周辺で利用されている。関東では安い。
産地/沖縄県、鹿児島県、宮崎県、三重県

選び方・食べ方・その他 ▽

選び方

触って張りのあるもの。体色のくっきりしているもの。

味わい

旬は秋から初夏だと思われる。
鱗は非常に大きく柔らかく、手で取ることができる。皮は厚く強い。骨はやや硬い。
透明感のある白身で血合いはほぼ目立たない。熱を通しても締まらない。
料理の方向性
上質の白身で熱を通しても硬く締まらず、柔らかい。生や焼くとたんぱくでうま味が感じられないので、例えばしょうゆやバターなどの味わいをプラスしたい。また身よりも皮の方にうま味があるので生食は皮を生かすようにすべきだ。

栄養

寄生虫

食べ方・料理法・作り方

煮る(煮つけ)、汁(みそ汁)、生食(皮霜造り)、揚げる(唐揚げ)、ソテー(バター焼き、ムニエル)、焼く(漬け魚、塩焼き)
ヒブダイの煮つけヒブダイの煮つけ 水洗いしてあらや切り落としを集めて、湯通しして冷水に落として、鱗やぬめりをとる。水分をよくとる。これを酒、黒砂糖、しょうゆで煮たもの。ブダイ類は煮ても締まらず、ふっくらと煮上がる。身に甘みがあり皮にうまみがあって実にいい味だ。あらだけなら酒・塩や、酒、みりん、しょうゆなどであっさり煮上げてもうまい。
ヒブダイのみそ汁ヒブダイのみそ汁 中骨や腹骨を集めて湯通しして冷水に落としてよく水分をきる。これを水(昆布だしでも)で煮だしてみそを溶く。上品でいながら味わい深い汁で、付着している皮や身もうまい。
ヒブダイの皮霜造りヒブダイの皮霜造り 水洗いして三枚に下ろして、皮目にゆをかけて氷水に落とす。よく水分を拭き取る。これを刺身状に切る。焼霜造りにすると皮目の臭いが立つ、皮を引くとうま味が薄いので、基本形は皮霜造りではないかと考えている。
ヒブダイの唐揚げヒブダイの唐揚げ 水洗いして下ろしたあとのあらや切り落としを集めて、水分をよく切る。片栗粉をまぶしてじっくりと揚げる。揚げるとふっくらとふくらみ、表面はさくっと身はジューシーに仕上がる。
ヒブダイの若狭焼きヒブダイの若狭焼き 単に塩焼きにしてみると皮目こそ独特の風味があって味わい深いが、どこかもの足りない。皮の風味が立ちすぎる気もする。それで皮目に清酒を塗ながら焼いてみた。どことなく上品な味わいとなったものの、まだもの足りなく感じるが美味ではある。
ヒブダイのムニエルヒブダイのムニエル 三枚に下ろして皮付きのまま塩コショウする。少し寝かせて、小麦粉をまぶして手のひらでなじませる。これを初めはサラダ油などでかりっとソテー、仕上げにバターを加え仕上げる。身を皿などに移し、白ワインを加えてデグラッセする。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど

参考文献 ▽

協力/ねこや商店(宮崎県日南市)
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)、『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂)


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