オビブダイ

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45cm SL 前後になる。ほおの鱗列は2。後鼻孔と前鼻孔は同じ大きさ。尾鰭は丸い。頭部はゆるやかな弧を描く。上顎歯板の大部分が唇で被われる。雄は体後半に顕著な横帯がある。[22cm SL・300g]
45cm SL 前後になる。ほおの鱗列は2。後鼻孔と前鼻孔は同じ大きさ。尾鰭は丸い。頭部はゆるやかな弧を描く。上顎歯板の大部分が唇で被われる。雄は体後半に顕著な横帯がある。[24.5cm SL]
魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系ベラ亜目ブダイ科アオブダイ属
外国名
Yellowband parrotfish
学名
Scarus schlegeli (Bleeker, 1861)
漢字・学名由来

漢字 帯部鯛、帯舞鯛 Obibudai
由来・語源 ブダイの仲間で体に帯状の模様があるため。
雄と雌で違う和名がついていたことがある。
和名をクロスジブダイとし、〈本種の雄はオビブダイと呼ばれていた〉。『魚類大図鑑 南日本の沿岸魚』(益田一、荒賀忠一、吉野哲夫 東海大学出版会 1975/11/25)
和名をオビブダイとし、〈クロスジブダイは本種の雌型に与えられた和名である……〉『日本産魚類大図鑑』(益田一、荒賀忠一、尼岡邦夫、上野輝弥彌、吉野哲夫 東海大学出版会 1984)

Bleeker
Pieter Bleeker(ピーター・ブリーカー 1819-1878 オランダ)。医師、魚類学者。『東インドオランダ領の魚類図鑑』(Atlas Ichtyologique des Indes Orientales Netherlandaises 1862-1878)。軍医としてバタビア(現インドネシアジャカルタ)に赴任。インド洋、西太平洋の魚を採取。
地方名・市場名
ウヤキイラウツ
参考『魚名からみる自然認識:沖縄・伊良部島の素潜り漁師の事例から』(高橋そよ 2014年03) 場所沖縄県伊良部島 
エラブチャー
場所沖縄本島与那城 
オーチュチュバー
場所沖縄県南城市知念漁協 
イラブチャー
備考ブダイ類の総称。 場所沖縄県 

概要

生息域

海水魚。岩礁・サンゴ礁域。
小笠原諸島、屋久島、琉球列島、南大東島。
和歌山県錆浦、高知県柏島。
台湾東部・南部、東沙諸島、南沙諸島、東インド-太平洋(キーリング諸島以東。ハワイ諸島・マルケサス諸島・イースター島を除く)。

生態

基本情報

味はやや平凡なもので、刺身にもなるが煮つけなど総菜に向いている。
あまり大きくならないブダイなので、沖縄では何種類かの同じようなブダイ類と一緒に売られていることが多い。決して味の悪い魚ではないが「ゲンナー」などと比べると値段の点では一段下かも。

水産基本情報

市場での評価/ブダイ類のなかでは比較的安い。
漁法/刺し網、刺突漁
産地/沖縄県

選び方・食べ方・その他

選び方

触って張りのあるもの。横帯など色合いが鮮やかなもの。

味わい

旬は不明。
鱗は柔らかくて比較的取りやすい。皮は厚みがあって強い。骨はあまり硬くない。
透明感のあるやや水分の多い白身。熱を通しても硬く締まらない。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

オビブダイの料理法・調理法・食べ方/生食(皮霜造り)、煮る(しょうゆ煮、塩煮)
オビブダイの皮霜造り(イラブチャーの皮霜造り) クセのない上質の白身で、身だけではそれほどうまいとは言えそうにない。それを補うのが皮だ。三枚に下ろして血合い骨を抜く。皮目に熱湯をかけて氷水に落として水分をよく切る(瞬間冷凍に入れておいてもいい)。これを刺身状に切る。皮の食感と皮下のうま味で存在感のある一品となる。

オビブダイの煮つけ(イラブチャーの煮つけ) ブダイと言えば「まーす煮」にしてもいいし、しょうゆ味で煮てもうまいと思う。ここでは鍋に合わせて適当に切り、酒(泡盛)・しょうゆ・みりんの味付けで煮てみた。やや水分の多いところが適度にしまってとてもおいしくなった。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど