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ヒメ目エソ科マエソ属  マエソ Saurida sp.2
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魚貝類の物知り度
★これを知っていたら学者 ★★これを知っていたら達人 ★★★これを知っていたら通 ★★★★これは常識 ★★★★★これ知ってなきゃハジ
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魚貝の物知り度/★★
■多くは練り物材料として流通。鮮魚としてみることは少ない
●漢字「真狗尾魚」。『新釈 魚名考』(栄川省造 青銅企画出版)でエソを「狗尾魚」としたによる
唐揚げ/干物/練り物原料

 南日本の浅い砂地に生息している。
 産卵期は夏。
 各地の港、市場を巡っているとよく見かける魚である。特に和歌山県田辺市に近い港を通りかかったときに、たくさんのマエソの箱が並んでいたのが印象的。当地の特産練り物「南蛮焼き」に使うのだろうか? 
■鮮魚としてはときより入荷するが売れているのは見たことがない。結局は蒲鉾屋さんにいくらしい。このマエソを使った蒲鉾や竹輪は旨い。特に四国で作られる魚のすり身をエソの皮で巻き焼いたものは最高の美味。鮮魚を買って、あえて食べるなら三枚におろして唐揚げだろうか? 真夏の卵巣も美味。
マエソ
尾ビレの下の縁が白い

ワニエソ
尾ビレの下の縁が黒い
透明感のある白身。ただし硬すぎる小骨があり、単純に刺身に切るわけにはいかない。この身はスプーンなどでかき出す。かき出した身は包丁で叩き、塩、酒、みりん、砂糖を加えて擂り鉢で丁寧にする。すった身を竹の串につけてエソの皮を巻く。これを焼くのが皮焼き(写真下)である

トントン寿司のこと
 エソというのは小骨が多くて料理するにやっかいな魚です。郷土料理としてもすり身にして薩摩揚げや蒲鉾にするなどが多く、あまりこれといったうまそうな料理が見あたらない。そんなときに和歌山県雑賀崎、金栄丸の寺井政見さんから雑賀崎の魚を送っていただいた。そのときに添付ファイルで見せられたのが「トントン寿司」です。ここで寺井さんにいただいたメールにてトントン寿司の作り方を掲げます。
「トントンの寿司にするときは主にエソを材料に使います。内臓、うろこなどを除いたエソを焼いて皮骨などを除いて身をほぐし、包丁でていねいにトントンとたたきます。それを鍋の中で砂糖、醤油、酒、みりん 化学調味料などで味付けしながら軽く炒りつけてデンプにします。これをのせるご飯は寿司飯を使います。お客さん用には型抜きを使い押し寿司にする事もあります。自家用ならおにぎりみたいに握った寿司飯の上にトントンのデンプ(ヤキゴといいます)を のせます。家庭によっては 錦糸玉子をのせたり のりをのせたり……色々あるのが 家庭料理のよいところです」
(写真は寺井政見さんからのもの)
とんとんの寿司に関しては寿司図鑑にもあります!



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