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形態◆貝殻は膨らみがあって、真っ白で美しい。その全面に毛が生えている。
カブトアヤボラへ
フジツガイ科について◆
形、大きさは多様。
肉食性。棘皮動物のヒトデなどを襲う。
軟体(足)に斑紋があることが多い。
国内に40種以上。
食用となる貝にはアヤボラ、ボウシュウボラ。
ホラガイ、ボウシュウボラなど楽器として使われることがある。(山伏が修業時、軍師が合戦時に吹いた。「法螺を吹く」などの語源)
■唾液腺などにテトラミンやフグ毒、解明されてない毒を持つものがある。注意が必要。
軟体動物門腹足綱前鰓亜綱中腹足目(盤足目)
フジツガイ科
アヤボラ
Fusitriton oregonensis (Redfield,1848)
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魚貝の物知り度/★ 知っていたら学者級
食べ方◆刺身/煮つけ
○美味
■唾液腺などに毒を持つ。除去してから食べる
大きさ◆殻長10センチ前後になる
生息域◆日本海。相模湾、山口県以北。アリューシャン列島をへて北アメリカ西岸。
生態◆肉食性。
市場での評価・取り扱われ方◆
■入荷量は希。値段は安い。
アヤボラの基本◆
アヤボラの唾液腺にテトラミンの存在が確認され、また別の毒性分のある可能性もある(衛生研究所)。
■唾液腺などに酸味があり渋いので「エゴツブ」などの名がある。
■毛を除去して真っ白にしたものをみる(カブトアヤボラである可能性もあり)。これをオードブルの飾りなどに使用。
漁獲方法◆カゴ漁/底曳網(ともに混獲)
漢字◆「綾法螺」、「文法螺」。
由来◆調べているところ。
呼び名・方言◆
■海道根室では「ケツブ(毛つぶ)」。
「エゴツブ」、「エゴバイ」、「カラツブ(辛つぶ)」、「ニガツブ(苦つぶ)」、「タバコツブ(煙草つぶ)」。
(注/「えご」、「えごい」、「えぐし」とは喉(のど)をいらいら刺すような味)
アイヌ語/「モコリリ」。
◆食べてみる◆
 唾液腺に毒があり、胃、心臓、鰓などが集まる部分に泥を噛んでいることがある。まずはゆでるか、殻から取りだして、唾液腺を除去、泥などを洗い流す。
 足の部分は刺身にしても美味。
 ワタもうまいので煮てもいい。
●カブトアヤボラと共通。
●北海道根室産
同定/『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)
参考/『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社)
■私見
がついたものは引用部、もしくは参考文献あり
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唾液腺は足を開くとクリーム色(黄色いときもある)をしている。1対(2個)あるので取り去り、泥などをよく洗い流す。滑り(ぬめり・粘液)は少ないのだが、これももみ洗いする。
刺身は思ったよりも味がいい。ただし手間がかかるのが、困った点だ。




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