2004年7月9
沼津魚市場 市場便り 05
目次市場魚貝類図鑑
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熱海からのイワガキ
内浦からの定置網
この日、いちばんうまそうだった。ばしょういか(アオリイカ)
沼津名物ごそ(ハシキンメ)
イスズミ
コモンハタ
珍しいマハタモドキ
超珍しいトビハタ
シイラが来ると夏本番
 早朝4時過ぎなのだが、もう夜は明けてほとんどのクルマはヘッドライトを消している。方向音痴のためにいつも沼津駅まで行き着いて、そこから続くまっすぐな道の行き着いた場所が魚市場である。駐車場にクルマを止めて慌ただしく市場に向かう。
 陸送ものの場所には大量の荷が並び、熱帯の朝にフタはとっていない。これが南側の地物の場所に来るとまったくコンクリートばかりが見えて箱はまばらに置かれているだけ。いちばん端っこに広がっているのが、熱海産のイワガキ。近年、どの産地でも小振りになってきているのに対して、場が荒れていないためかやけに大きい。そして下田、御子本からのマハタ、マハタモドキ、かんこ(ウッカリカサゴ)。延縄や釣りではタチウオ、アカムツ、ワキヤハタ、アンコウにタカノハダイ、コモンハタ。
 岸壁では定置網の水揚げが続いている。水揚げは少なくて主なものはウルメイワシ、トビウオ、マアジ、イズカサゴ、イサキ、カタクチイワシ。アカイカ、ジンドウイカに大きな、ばしょういか(アオリイカ)。

 伊東から軽トラックで来た若い漁師さんはサザエやアワビを計ってもらっている。「学丸というんです」というその日焼けした顔はどこか人なつっこい、優しい人柄が感じられる。そういえばアワビ、サザエも多い。


 一通り見て回ったときに、職員の山田さんから声がかかる。「ちょっとこれ見て、もう20年もここにいて、初めてみた」と生け簀から取り出したのは珍魚、トビハタである。これは私も初めて見た。後で沼津の魚貝類に詳しい飯塚さんにお聞きすると、このトビハタの「とび」というのは鳶色の意味から来るものだそう。「メジナじゃないのか?」と何人かの仲買さんがのぞき込む。活けにはイシダイ、コロダイ、イセエビ、イサキがいる。

「夏枯れでしょうね?」と駆けつけてくれた飯塚さんと話していると、船がついていて養殖ダイを水揚げしているのが見える。また山田さんから声がかかって行くと、養殖ダイとしてはかなり大きなものを、しかもかなりまとまって揚げている。このマダイが見てとてもきれいなのだ。

 この養殖に関しては職員の萩原さんからいろいろ教えていただいた。すなわち業者によってマダイの品質にはばらつきがあり、このばらつきはやはりエサの違いだという。
 マダイのエサは主に配合飼料である。この配合飼料だけでもマダイは大きくなり、出荷できるようになるが、それだけではまずい。また身が臭くなるのだという。これに生餌、すなわちイワシとか、大きくなりすぎたシラスを与えることで味やマダイの色合いなどもよくなると言うことだ。

 今回の沼津は魚が少なくてちょっと残念であったが、この時期は近海の漁はどこも低調だ。そんななかでも珍魚、そして見事な、ばしょういか(アオリイカ)、イシダイ、巨大なヒラメなど沼津は凄いな! と感嘆する。

 後、戸田の定置網の陸送による出荷を横目に見ながら魚市場を後にする。



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