アオリイカ 掲載種番号01

「江戸前のさかな」であるかどうか? と言うと、本来の品川、芝、隅田川河口、深川などの狭い地域であった。アオリイカはこの狭い区域でもとれていたのではないだろうか? 現在でも東京内湾とすると確実にアオリイカの漁場が入る。たぶんその昔には東京湾はアオリイカの大産地であったはず。だからアオリイカは墨いか(コウイカ)とともに「東京のさかな」であるとともに「江戸前のさかな」でもある。
 築地など関東の市場で見る限り、アオリイカを見ない日はないだろう。高級な寿司屋、天ぷら屋、料理屋などには必須のものである。
 東京では安くてもキロあたり(以下同)1800円、高いと4500円なんてこともある。大きいほどうまい。だから大きい方が高い。大きいと1キロ、2キロにもなるので、1ぱい1800円から1万円ということもありえる。これが小売りだと大変な値段となる。この値段からすると明らかに一般的な居酒屋・料理店では取り扱えない。
 身には甘味があり、しかも芳醇な奥行きのある旨味が感じられる。握りにしてもすし飯に負けない。
 関東の築地などでは鮮魚のほか九州長崎、五島列島や隠岐などからの干物も売られている。これは柔らかくて甘味があり非常に美味。ただし1杯で数千円になる。
 また中国、タイなどからの冷凍輸入されている。これは築地を始め関東の市場で冷凍物を扱う店の定番的なもの。近年、回転寿司にも登場しているが、このほとんど総てが冷凍輸入されたもの。

■市場魚貝類図鑑・アオリイカのページに
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↑鹿児島県阿久根市から入荷したもの

●基本データ
東京での呼び名/あおり(いか)
暖・熱帯/主な産地は駿河湾以南である。特に中国、九州が多い
旬/晩春から秋にかけて。暑い時期にうまくなる
頻繁/数量的に多いのではなく、入荷頻度が高い。市場では必須のものである。
高価/イカの中ではもっとも値の張るもの。原則的に2000円を割らない。ただしアオリイカには3種あり、市場で見る限り(しろ)が高く、小振りな(あか)、(くわ)は安く手頃である
プロ向き/値段からも、また流通から見ても一般的ではない。ただし冷凍流通のものもあるので、これは別にしたい。
←タイから冷凍輸入されたもの。足もワタもなくこのまま刺身となる。イカは冷凍してもあまり劣化しない。そのため寒天寿司以外でも冷凍イカを使う寿司屋、天ぷら屋は多い。だいたい歩留まりの50パーセントとして、手間も含めるとキロあたり2600円は安い。



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