ニゴイ

ニゴイの形態写真一覧 (クリックで下に拡大表示)
体長30cmを超える。非常に大型になる。成魚は体側に斑紋などはない。[成魚、琵琶湖産]体長30cmを超える。非常に大型になる。成魚は体側に斑紋などはない。[幼魚、秋田県雄物川産]

ニゴイの形態写真

体長30cmを超える。非常に大型になる。成魚は体側に斑紋などはない。[成魚、琵琶湖産]

魚貝の物知り度 ★★★★
知っていたら達人級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱ニシン・骨鰾下区骨鰾上目骨鰾系コイ目コイ科カマツカ亜科ニゴイ属
外国名
Skin carp
学名
Hemibarbus barbus (Temminck and Schlegel,1846 )
漢字・由来
漢字/似鯉
由来・語源/〈琵琶湖沿岸でニゴイ又はミゴイ〉『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)
地方名・市場名
ミゴイ/秋田県横手市雄物川町、滋賀県高島市今
■アラメ、アラメゴイ、イス、イダ、ウキガモ、ウキネホ、ウツカモ、カワゴイ、カワザイ、キツネゴイ、キツネダイ、キョウシラズ、コイ、サイ、サイカンボウ、サイゾウ、シコゲ、スイ、セイ、セイタッポ、セイロク、セエ、セータ、セータッポ、セイロク、ソイ、ヒバチゴイ、ヘバチゴイ、ホリコイ、マジカ、ミゴ、ミゴヒ、ミノ、ミノー、ミノゴイ、メゴイ、ヤツミゴ。『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂)

概要 ▽

生息域

淡水魚。大きな湖沼、河川の中流から下流域、汽水域。
本州、四国、九州北西部。

生態

産卵期は4〜7月。
河川の中流域で産卵。

基本情報

徳島県美馬郡つるぎ町(旧貞光町)貞光川では1970年代になって初めて見られるようになった。吉野川では1970年には珍しい魚であったという。琵琶湖の稚鮎放流で日本各地に広がっていった肴のひとつ。
日本各地で食べられているが、流通することはほとんどない。
味のいい魚として知られており、古くは海水魚の代用品として活躍(?)していたこともある。
ダムなどによって河川上流域が中流域に近い状況になったり、河川の状況の悪化・汚染が進むと増える。

水産基本情報

市場での評価 滋賀県など一部の地域で食用とされ、流通する。安い。
漁法 刺し網
産地 滋賀県

選び方・食べ方・その他 ▽

選び方

原則的に生きているものか、非常に鮮度のいいものを選ぶ。鮮度は触って張りのあるもの。目が澄んでいて黒いもの。

味わい

旬は冬から春。
原則的に生きているものを料理する。
鱗は大きく軟らかく、皮は厚い。
透明感のある白身で熱を通しても縮まない。身離れがいい。
●寄生虫などの危険があるので、食べる場合には自己責任で

栄養

寄生虫

食べ方・料理法・作り方

生食(洗い)、煮る(煮つけ)、焼く(塩焼き)

好んで食べる地域・名物料理

ざっこ蒸し
ざっこ蒸し 使う「ざっこ」は「だいとうあ(オイカワ)、「くき(ウグイ、エゾウグイも含むと思われる)、アブラハヤ(あぶらべ)、モツゴ、タモロコ、「ニゴイ(みごい)」、フナ(ギンブナ)、コイ。
 生きている「ざっこ」は流水で水洗いする。これを鍋に入れて塩を加える。少しかき混ぜて塩を行き渡らせる。
フタをして火にかけて10分ほど蒸し煮にする。これを「塩蒸し」という。
10分経ったら鍋に溜まった水分を捨てる。フタをして空だきして水分を出し、出て来た水分を捨てる。これを3回ほど繰り返す。
平たい場所にスダレなどを敷き、塩蒸しされた「ざっこ」を広げて扇風機で水分を飛ばす。
「ざっこ蒸し」はほどよい塩加減で思った以上に食べやすく、ほろ苦さが酒に合う。[秋田県横手市雄物川町]
ざっこの貝焼き
ざっこの貝焼き(ざっこのかやき) 「ざっこ」は流水で洗う。鍋に水を入れてみそしゃもじなどで入れる。このまま火をつける。このとんとみそを入れて火をつけることを「落としみそ」という。湧き上がってきたら味見。ここに生きている「ざっこ」を入れてふたをして煮る。仕上げに酒を入れる。豆腐やねぎを入れてもいい。「ざっこ」をみそで煮ただけなのにうま味のある汁になり、「ざっこ」もわたがほろ苦くておいしい。「ざっこ」は「だいとうあ(オイカワ)、「くき(ウグイ、エゾウグイも含むと思われる)、アブラハヤ(あぶらべ)、モツゴ、タモロコ、「ニゴイ(みごい)」、フナ(ギンブナ)、コイ。


ニゴイの洗いを作るニゴイの洗いを作る 利根川での刺し網漁で揚がる。生きているニゴイの尾の部分に目釘を打つ。三枚に下ろして皮を引く。調理は北総漁協の篠塚秀一さん。[北総漁協 千葉県香取市小見川町]
ニゴイの洗いを作るニゴイの洗いを作る 身を流水でよく洗い、鱗や血液などを流す。これを尾の方から薄くそぎ切りにしていく。[北総漁協 千葉県香取市小見川町]
ニゴイの洗いを作るニゴイの洗いを作る 冷たい流水で洗う。食感がとても心地よく。噛みしめるとうま味が浮き上がってきて後味がいい。酢みそやわさびしょうゆで食べる。[北総漁協 千葉県香取市小見川町]

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど

■子供の頃、四国徳島県美馬郡貞光町(現つるぎ町)では珍しい魚であった。特に支流の貞光川で見かけることは皆無だった。それが現在非常に増えており。川の環境の悪化をまざまざと見せてくれる。
ヒラメの代用品 千葉県小見川町(現香取市)では海辺の町にヒラメの代用品として出荷していた。

参考文献 ▽

協力/宮崎米秋さん、篠塚秀一さん、根本豊治さん(北総漁協 千葉県香取市小見川町)、佐藤正彦さん(秋田県横手市雄物川町)
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)、『日本の淡水魚』(川那部浩哉、水野信彦 編・監修 山と渓谷社)、『徳島県魚貝図鑑』(徳島淡水魚研究会 徳島新聞社 1987)


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