セタシジミ

セタシジミの生物写真

殻長3cm前後になる。黒もしくは茶色で正三角形でよくふくらむ。

魚貝の物知り度 ★★★★
知っていたら達人級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★
美味
分類
二枚貝綱マルスダレガイ目シジミ上科シジミ超科シジミ科シジミ亜科シジミ属ヤマトシジミ亜属
外国名
学名
Corbicula sandai Reinhardt.1878
漢字・由来
漢字 瀬田蜆
由来・語源 琵琶湖から流れ出る瀬田川に多いシジミの意味。古くは瀬田川流入口に近い南湖に多産した。
シジミ
■ 「シジミ」は貝殻の表面に横じわが多数あって「縮貝(ちぢみがい)」からきている。
■ 煮ると身が縮むから。
■ 繁群れているから。
地方名・市場名
単にシジミ。
滋賀県近江八幡市安土町では生きている殻つきのものをカワシジミ(皮蜆)という。(安土町魚善)
シロメ、セタガワシジミ(瀬田川蜆)。
赤いものを特にベニガイ(紅貝)。
膳所でたくさんとれるのでゼゼガイ(膳所貝)。

概要 ▽

生息域

淡水生。琵琶湖、瀬田川、宇治川、淀川と京都を流れる疎水。

生態

産卵期は6月〜10月。

基本情報

古くは琵琶湖でたくさんとれ、全国的に流通していたこともある。
滋賀県では重要な水産物でもあった。
それが最近激減して、ローカルな存在となっている。
琵琶湖周辺、京都などでは売り買いされており、人気が高い。
また琵琶湖の伝統料理「しじみ豆」、「しぐれ煮」などになる。

水産基本情報

市場での評価 関東ではあまり流通していない。ヤマトシジミと同じかやや安い。
漁法 掻剥漁(貝掻網)
主な産地 滋賀県

選び方・食べ方・その他 ▽

選び方

原則的に生きているもの。貝殻につやのあるもの。

味わい

旬は冬から春
貝殻は厚みがありよく膨らんでいる。
身は上品でくせのない味。ヤマトシジミなどと比べるとうま味は少なめだが、苦みや臭みも少なく食べやすいだろう。

栄養

寄生虫

食べ方・料理法・作り方

調理法
汁(みそ汁、すまし汁)、煮つけ(佃煮、しじみ豆)、炊き込みご飯、蒸す(酒蒸し)
セタシジミの汁
みそ汁が定番料理であっさりした味でまことに美味しい。潮仕立てもいい。
セタシジミの煮つけ煮る
佃煮風に濃い味つけにしてもいい。またあっさりと甘辛く煮ても味がいい。滋賀県では大根や大豆などと煮ても味がいい。
セタシジミの炊き込みご飯炊き込みご飯
むき身は滋賀県などで売っているもの。これをご飯と炊き込んでもいいし、むき身にしてご飯と炊き込んでもうまい。
セタシジミの酒蒸し蒸す
酒蒸しにしてもいい。苦みが少ないので万人向きだと思う。

好んで食べる地域・名物料理

ごぼうとしじみ煮 ゴボウをやや厚めに切り、剥きシジミと煮たもの。中川五月(滋賀県長浜市)
しじみ豆 シジミと大豆を甘辛く煮たもの。[滋賀県長浜市など琵琶湖周辺]
煮もの ごぼうなどとあっさりめに煮たもの。[滋賀県長浜市ほか琵琶湖周辺]

加工品・名産品

佃煮 琵琶湖周辺。[滋賀県高島市ほか琵琶湖周辺]
身しじみ むき身のこと。滋賀県、京都府ではこう呼ぶ。

釣り情報

歴史・ことわざなど

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■琵琶湖周辺や京都などでは流通している。関東などの市場にはほとんど入荷することはない
琵琶湖特産のシジミであるが、種としてはヤマトシジミに近いものであると言う。卵生。
「瀬田川」で多産したために「瀬田しじみ」なのであるが、今や瀬田川ではほとんどとれていない。瀬田川だけでなく漁獲量は年々減少し、かつて6000トンもとれていたのが今や300トンを割り込んでいる。形でセタシジミを同定するのは非常に困難であり、写真を見て種の特徴をつかむのは不可能に近い。それで琵琶湖より取り寄せたものを撮影した。
■味はやや淡い。例えばヤマトシジミの濃厚な出しは出ない。すなわちみそ汁にして、みその種類によってはシジミの旨味が消えてしまいそうだ。本種の味を堪能したいなら塩だけで汁を仕立てるのがいい。

参考文献 ▽

『日本産淡水貝類図鑑 1 琵琶湖・淀川産の淡水貝類』(紀平肇、松田征也、内山りゅう 株式会社ピーシーズ)、『湖魚と近江のくらし』(滋賀の食事文化研究会 サンライズ出版)


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