セタシジミ
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魚貝の物知り度 | ★★★★ 知っていたら達人級 |
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食べ物としての重要度 | ★★ 地域的、嗜好品的なもの |
味の評価度 | ★★★ 美味 |
概要
生息域
淡水生。
琵琶湖、瀬田川、宇治川、淀川と京都を流れる疎水。
生態
産卵期は6月〜10月。
基本情報
滋賀県琵琶湖の特産品だ。特に琵琶湖大橋以南の南湖で比較的まとまってとれ、基本的に関西周辺で流通する。ときに関東にもやってくるが、淡水シジミという認識は薄い。味がいいことから日本各地、八郎潟や河口湖などに移植されたこともあるようだ。
滋賀県や京都府のスーパーでは「身しじみ(ゆでて剥き身にしたもの)」、「皮しじみ(殻付きで生きているもの)」ともに買い求めることができる。
今はヤマトシジミと同じ評価でしかないが、上品でクセのない点から人気があったようである。
「身しじみ(ゆでて剥き身にしたもの)」は郷土料理「しじみ豆」、「しぐれ煮」などになる。
水産基本情報
市場での評価 関東ではやや珍しい。近畿地方では「身しじみ(ゆでて剥き身にしたもの)」、「皮しじみ(殻付きで生きている)」ものとも流通し売られている。比較的安い。
漁法 掻剥漁(貝掻網)
主な産地 滋賀県
選び方・食べ方・その他
選び方
原則的に生きているもの。貝殻につやのあるもの。
味わい
旬は冬から春
泥を噛んでいることが多い。この泥・砂だしなとはかなり難易度が高い。面倒なら一度ゆでて殻と身をわけて、ペーパータオルなどで濾したゆで汁で身を洗うなどしてもいい。
貝殻は厚みがありよく膨らんでいる。
身は上品でくせのない味。ヤマトシジミなどと比べるとうま味は少なめだが、苦みや臭みも少なく食べやすい。
栄養
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危険性など
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食べ方・料理法・作り方
好んで食べる地域・名物料理
加工品・名産品
釣り情報
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歴史・ことわざなど
ひな祭(ひなの節句) 京都では雛の節句にしじみをたく。しょうがでたくことが多いという。この時期になると「身しじみ(実しじみ)」が魚屋の店頭に並ぶのだとも。[20180619 京都東山区五条大橋詰・金屋町]
琵琶湖水系特産 琵琶湖周辺や京都などでは流通している。関東などの市場にはほとんど入荷することはない。
瀬田川 琵琶湖の最南部、琵琶湖が瀬田川になる瀬田で多産したために「瀬田しじみ」と呼ばれるようになった。古くは南湖6000トンもとれていたのが今や300トンを割り込んでいる。形でセタシジミを同定するのは非常に困難であり、写真を見て種の特徴をつかむのは不可能に近い。それで琵琶湖より取り寄せたものを撮影した。
俳句 〈むき蜆石山の桜ちりにけり 蕪村〉。石山寺は滋賀県大津市にある。