202304/03掲載

3月28日 高級マコ始めは宮城県産

産卵後で腹にはなにもない

宮城県産マコガレイ

国内で単に「かれい」という場合に地域地域で種が替わる。山形県、新潟県のマガレイ、福井県から京都府、兵庫県のアカガレイ。そして東京では古くからマコガレイとイシガレイのことだった。東京湾でたくさんとれていたからだ。
都内の市場などを回っているといまだにマコガレイ人気は衰えていない気がする。
東京湾で、特にマコガレイは1月から立春、彼岸にかけて、産卵群が浅瀬にやってくる。これがまとまってとれて安かったので、日常的な食卓に上がっていたのだ。
東京湾産は東北や北海道産に取って代わられているものの、今でも産卵群は安くておいしい総菜魚として人気がある。
3月の声を聞くと産卵個体は産卵のダメージを癒やすためエサを荒食いする。毎年、3月から高級魚、マコガレイを味見を開始する。ここ数年忙しさにかまけてやっていなかったので、再開でもある。
できれば豊洲、川崎北部で買いたいが、今年は八王子綜合卸売協同組合、マル幸にあった宮城県産の活魚が1尾目だ。
30cm・0.5kgは小振りだが、このサイズくらいから暖かくなるに従いじわじわと値を上げていく。そして夏に揚がる1㎏上はとても手の出ない魚に変身するのだ。

まだ粗々とした味ながら美味


さて持ち帰って下ろしてみると、案の定、生殖巣は縮み、身には脂がなくまだ粗い。旬の時季の身の膨らみ、きめ細やかさもない。
むしろ、マコガレイならではのうま味の豊かさと、活魚の食感が直に感じられた。思った以上の味である。
今季、初物は十二分にうまし、であった。

このコラムに関係する種

マコガレイのサムネイル写真
マコガレイMarbled sole, Flounder海水魚。水深100mより浅い砂泥地。北海道西岸〜九州西岸の日本海・東シナ海沿岸、北海道南岸〜土佐湾の太平洋沿岸瀬戸内海・・・・
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