ツチフキ

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10cm TL 前後になる。体は少し縦へんし腹部は扁平して断面は四角い。目は高い位置にあり、吻は短い。短い口ひげがある。[千葉県長門川産]
10cm TL 前後になる。体は少し縦へんし腹部は扁平して断面は四角い。目は高い位置にあり、吻は短い。短い口ひげがある。[千葉県長門川産]
珍魚度・珍しさ★★★
がんばって探せば手に入る
魚貝の物知り度 ★★★★
知っていたら達人級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱ニシン・骨鰾下区骨鰾上目骨鰾系コイ目コイ科カマツカ亜科ツチフキ属
外国名
学名
Abbottina rivularis (Basilewsky, 1855)
漢字・学名由来

漢字/土拭 Tsutichifuki
由来・語源/別名、ドロモロコ(泥諸子)。泥っぽい流れのない水域に多く、土に伏せて、口を土底を拭いているようだからだろう。
〈内顎亞目コヒ科ツチフキ屬(ドロモロコ屬) ツチフキ(ドロモロコ) Abbottina psegma JORDAN et FOWLER〉。 当時、現カマツカ属 Abbottina はツチフキ屬であったことがわかる。『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)

Basilewsky
1822年生まれ。ロシアの魚類学者。中国などの魚を研究、記載。
地方名・市場名
キツネモロコ
参考文献 場所九州 
ドロモロコ スナモロコ
参考文献 場所大阪 

概要

生息域

淡水魚。平野部の浅い池沼、流れのない水路、河川敷内のワンド。泥底、砂と泥の混ざり合うところに身を伏せている。
濃尾平野、近畿地方、山陽地方、九州西部。
宮城県・関東平野にも移植。
朝鮮半島、中国東部。

生態

カマツカが流れのある砂地にいるのに対して、平野部の流れのほとんどない泥とか泥と砂の混じり合うようなところにいる。
産卵期は4〜6月。
すり鉢状の巣の中で産卵し、雄が卵を守る。
雑食性で、ユスリカ幼虫、イトミミズ、デトリタス、浮遊動物、付着藻などをとる。

基本情報

濃尾平野、近畿・山陽地方にいる小型の淡水魚だ。カマツカ亜科の魚はみな美味であるが本種も同様に美味。漁の対象となっているかいなかなどは不明。
珍魚度 流通しない魚なので近畿地方などに行き、自分で採取するしかない。

水産基本情報

市場での評価/流通しない。
漁法/
産地/

選び方・食べ方・その他

選び方

原則的に生きているもの。死んだものは白いほど古い。

味わい

旬は寒い時季から春。
鱗は細かく取りやすい。皮はやや厚みがあり強い。骨は柔らかい。
くせのない白身。
●ツチフキは環境省レッドリストで、絶滅危惧IB類となっているが、関東地方は移入先であること。また決して少なくないこともあり、2個体だけ食べてみた。深刻な地域もあるので、必ずしも食べていいとは限らない。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

ツチフキの料理・レシピ・食べ方/揚げる(唐揚げ)
ツチフキの唐揚げ 生きているものを使ってみた。鱗を取り、ワタを出して水分をよくきる。片栗粉をまぶして二度揚げにする。
揚げ上がりを食べると丸ごと、香ばしく食べられる。皮目に独特の風味があり、上品な白身で微かに甘味がある。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど