ソコイトヨリ | 魚類 | 市場魚貝類図鑑

ソコイトヨリ

Scientific Name / Nemipterus bathybius Snyder, 1911

代表的な呼び名イトヨリ

ソコイトヨリの形態写真

25cm SL 前後になる。側扁し、下あご近くから腹側、尾に向かって黄色い帯が2本走る。腹面は明るい黄色の帯のように見える。尾鰭上葉は糸状に伸びる。頭部の真後ろ肩に思える部分に赤い斑紋がない。[17cm・128g]
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25cm SL 前後になる。側扁し、下あご近くから腹側、尾に向かって黄色い帯が2本走る。腹面は明るい黄色の帯のように見える。尾鰭上葉は糸状に伸びる。頭部の真後ろ肩に思える部分に赤い斑紋がない。[17cm・128g]25cm SL 前後になる。側扁し、下あご近くから腹側、尾に向かって黄色い帯が2本走る。腹面は明るい黄色の帯のように見える。尾鰭上葉は糸状に伸びる。頭部の真後ろ肩に思える部分に赤い斑紋がない。頭部の真後ろ肩に思える部分に赤い斑紋がない。
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★
      知っていたら達人級
    • 食べ物としての重要度

      ★★★
      一般的(流通量は普通)
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜科イトヨリダイ科イトヨリダイ属

    外国名

    学名

    Nemipterus bathybius Snyder, 1911

    漢字・学名由来

    漢字 底糸縒 Standard Japanese name / Sokoitoyori
    由来・語源 イトヨリダイの仲間でもっと水深の深い場所にいるため。イトヨリの語源は、体色の赤と黄の筋状の模様が泳いでいるとき金糸を拠るようだから。
    田中茂穂は高知県安芸の呼び名をもとにキイトヨリとしている。『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版)

    (上)ソコイトヨリ ソコイトヨリの方が同じ体長なら体高があり、金色の縦縞が太く、数が少ない。腹部に太い縦縞がある。
    (下)イトヨリダイ イトヨリダイはやや痩せ型で金色の縦縞が細い。

    地方名・市場名

    生息域

    海水魚。水深35〜300メートルの砂地。イトヨリよりも深い場所にいる。
    若狭湾、島根県敬川沖、山口県日本海沿岸、九州西岸、五島列島沿岸、千葉県外房・東京湾〜九州南岸の太平洋沿岸、伊予灘、東シナ海南部大陸棚縁辺域。
    済州島、台湾、フィリピン諸島、インドネシア、アンダマン海、オーストラリア北西岸。

    生態

    基本情報

    イトヨリダイ科イトヨリダイ属の魚でイトヨリダイよりも小型である。
    若狭湾・相模湾以西のやや深い場所に生息している。
    関東でもとれるが、やはり西日本の方が多い。関東ではあまりイトヨリダイと区別しないで売られていることが多いが、本来、「ばけ」と呼び、イトヨリダイよりも安かった。
    イトヨリとともに高級魚のひとつで小売店にまでいかない。一般家庭で料理される魚ではなく料理店などで食べる魚といったものだ。
    珍魚度 漁獲量が少なく、スーパーなどに並ぶことは希。

    水産基本情報

    市場での評価 量は少ないがコンスタントに入荷してくる。市場でも珍しくない。イトヨリとあまり厳密に区別されない。値段は高い。
    漁法 底曳き網、釣り
    主な産地 九州

    選び方

    体側に走る黄色い帯が鮮やかでくっきりしているもの。触って張りのあるもの。鰓が鮮紅色のもの。

    味わい

    旬は春から初夏。
    鱗は薄く取りやすいが、よく水洗いしないと紛れ込み安い。皮は比較的強く厚みがある。中骨などは硬い。
    透明感のある白身だが色ボケが早く血合いの色が早く黒ずむ。熱を通しても硬く締まらず、身離れがいい。
    料理の方向性
    非常に上品な白身で熱を通すと適度にしまり、適度に繊維質だ。味は皮にある。血合いの色、身色がボケやすいので、皮を生かした料理法が基本。当然皮目を焼きすぎず、ソテーして焦がさない方がいい。
    身色 関東などに流通してきたものを三枚に下ろし、皮を引くと血合いの身色も今ひとつぱっとしない。美しくない。本種は皮を生かしてこその魚だと思う。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    ソコイトヨリの料理法・調理法・食べ方/蒸す(酒蒸し、ワイン蒸し、ホイル焼き)、煮る(煮つけ、まーす煮)、汁(潮汁)、生食(皮霜造り、昆布締め、酢じめ)、焼く(塩焼き、干もの)、揚げる(フリット、天ぷら)
    ソコイトヨリの酒蒸し
    ソコイトヨリの酒蒸し 三枚に下ろして血合い骨と腹骨を抜き、振り塩をして1時間ほど寝かせる。器に昆布をしき、切り身を乗せて酒を振り強火で蒸し上げる。温かい内に食べても冷やして食べてもおいしい。柑橘類などが好相性だ。

    ソコイトヨリのまーす煮ソコイトヨリのまーす煮 鱗を取り、内臓などをずぼ抜き(箸などで鰓などを内臓とともに挟み込み、回すようにして鰓と内臓を抜くこと)して、水分をよく拭き取り、皮に切れ込みを入れる。これを島豆腐(沖縄県で作られている豆腐。水抜きをした木綿豆腐でもいい)とともに少量の塩水で煮上げていく。塩水に魚のうま味が出ているので、身をせせり漬けながら食べる。一緒に煮た島豆腐がすこぶるつきにうまい。
    ソコイトヨリの焼霜造り
    ソコイトヨリの皮霜造りソコイトヨリの皮霜造り 単に刺身にしても見た目がよくないし、味わいに欠ける。三枚に下ろして腹骨、血合い骨を除く。皮目に湯をかけて氷水などに落として、水分をペーパータオルなどに包んで取る。少し置いてから刺身状に切りつける。焼霜造りにすると皮目の甘味が飛んでしまうので要注意。皮の甘味と皮下のうま味が楽しめる。
    ソコイトヨリの酢じめソコイトヨリの酢じめ 三枚に下ろして血合い骨、腹骨を取る。振り塩をして30分ほど置き(大きさ厚み、気温によって時間が違ってくる)、軽く酢洗い。新しい酢で5〜10分漬け込む(この時間も状況により違ってくる)。水分の多いのが酢と塩で適度に締まり、うま味と甘味が増す。
    ソコイトヨリの天ぷら昆布締め 三枚に下ろして腹骨、血合い骨を抜き、刺身状に切りつける。これを濡れ布巾で拭いた昆布の上に乗せて締める。あらかじめ塩で締めるなどは不要。昆布の上で数分ほど、一度裏返して均等に締めるようにする。皮の美しさはそのまま、水分が適度に抜け、昆布のうま味が足し算されて実にうまい。
    ソコイトヨリの刺身
    ソコイトヨリの天ぷらソコイトヨリの天ぷら 小振りのものを三枚に下ろして、血合い骨、腹骨を取る。小麦粉、卵黄、ビールを合わせて衣を作る。小麦粉をまぶして衣をつけてやや高温で短時間に揚げる。皮目の風味は揚げても生きている。身にも甘みがあってとてもうまい。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    天ぷら すり身を使った関東で言うところの薩摩揚げ。[東 高知県安芸郡東洋町]
    ソコイトヨリの開き干し開き干し 本種の開き干しは主に中部以西の各地で作られている。やや水分の多いのを干し上げることで適度に締め、うま味も凝縮する。皮目に甘い風味があるのも好ましい。写真は三重県尾鷲市の「カンピンタンの干もの」で強く干し上げていて、最上級の味。徳島県のものにはイトヨリダイも混ざる。[北村商店 三重県尾鷲市、浜宮海産 徳島県海部郡美波町ほか]

    釣り情報

    水深100メートル〜150メートルあたりを片天秤、短冊餌などで狙う。アマダイ釣りにもくる。

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/マルコウ水産(東京都八王子市)
    『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)、『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂)

    地方名・市場名

    ハラボチョ ハラボチヨ
    場所和歌山県田辺 参考『紀州魚譜』(宇井縫蔵 淀屋書店) 
    オキイトヨリ
    場所玄海 
    イトヨリ
    場所神奈川県佐島・大阪府堺・山口県下関 参考聞取、文献 
    キイトヨリ
    場所高知県安芸市・高知市 参考文献 
    アスナル
    場所高知県高知市浦戸 参考文献 
    アカナ
    場所鹿児島県鹿児島市 参考田中水産(鹿児島市) 
    キバラ
    場所鹿児島県 
    バケイトヨリ バケ
    場所関東の市場 備考最近はイトヨリダイと区別する人が少なくなっているように思える。 
    キヘイ
    場所和歌山県塩屋 参考『紀州魚譜』(宇井縫蔵 淀屋書店) 
    キイトヨリ
    備考古く和名は高知県安芸での呼び名キイトヨリであった。 
  • 主食材として「ソコイトヨリ」を使用したレシピ一覧

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