202401/06掲載

新年、魚の初買いは千葉県鴨川産イサキ

水氷の典型的な並イサキ

イサキ

例年通り初荷を見に行くだけのつもり、で行った市場には、思った以上に魚があった。少しだけだけどビックリしたな、もーなのだ。
八王子総合卸売協同組合、舵丸水産でいろいろ買い求めた中に千葉県鴨川産のイサキがある。
今年はフードマイレージを考える年としたいので、東京の前浜ともいえる千葉県産からというのはうれしい限りだ。
ちなみに金銭的に難しい面もあるが、今年も自然保護に徹して食べて(考えて)いくつもり。ボクは水産業のことではなく自然への向き合い方を考え、調べているので、いかにエネルギーを使わないか。いかに無駄なく食べるかを基本理念にしたい。
ちなみにほんの10年後を考えても、食べ方・生き方を変えていかないと、ヒトも含めて生物が死滅しかねないと思っている。中国やロシアも含めて行きすぎた資本主義を継続しようとしているヤカラはすべて生物の敵である。
江戸は元禄期(17世紀末)の人見必大など、本草学者たちは押し並べて「イサキ、夏秋によし」、としている。これが個人的な話になるが、20世紀末には産卵直後以外、秋から産卵の夏まで通して味がいいということがわかってきた。イサキの盛漁期は晩春から夏だが、脂ののりからすると旬はもっと遙かに長い。
ちなみに1980年代に千葉県勝浦市で、真冬のイサキ乗り合いに乗船したことがある。当時から「寒イサキ」という言葉があり、乗り合いは釣果にばらつきがあるもののとても人気があった。
体長24.5cm・261g は鮮度抜群だが、水氷(海水に氷を入れて、その中に魚を入れたもの)で並イサキそのものである。イサキ値段を記録しているとわかることだが、近年、このようなとても平凡な魚が高値安定している。
昔は安すぎたのであって、今のほうがまっとうな値段だと思う。ただ、現在の高値は水揚げ量が激減してのもので、漁業者にとっても喜ばしいことではなく、むしろ不安定要素である。比較的温暖化の影響が小さいと思えるイサキですら、高値がつくことに気を揉む人がもっともっと増えて欲しいものである。
水氷に手を突っ込んで選ぶと、ほとんど固体差が感じられない。すべて脂がのっており、しかも身に張りがある。

脂が表面ににじみ出てくる

イサキの刺身

帰宅後、朝ご飯に刺身を作る。
我が家のイサキの刺身定食はご飯チン、みそ汁、たくわんを切っても、所要時間は10分以下である。
三枚下ろしにする包丁が重いと感じるほど脂がのっている。
最近は起き抜けはヨーグルトだけなので、長崎県平戸産のあごだし(トビウオの煮干しと養殖ものの日高昆布)と洗った塩蔵ワカメでみそ汁を仕立て、刺身を作りながら、ご飯のチンを待ちながら、涎が落ちそうで恐い。
醤油をつけないで口に入れた刺身が実にうま味豊かである。濃厚と言ってもいいだろう。後から追いかけてくるのが脂の口溶け感だけど、やたらにご飯と合う。
なぜか晩年の吉田健一の気持ちがわかってくるが、これはあきまへんな。
さて、今年最初の魚は1月5日、午前8時過ぎのイサキの刺身であった。

このコラムに関係する種

イサキのサムネイル写真
イサキChicken grunt 三線磯鱸、三線雞魚、黃雞仔、雞仔魚、番仔加誌、黃公仔魚、黃雞魚、三爪仔、雞魚(澎湖諸島)、青筆海水魚。浅い岩礁域。新潟県〜九州南岸の日本海・東シナ海沿岸[長崎県橘湾にはいない、もしくはほとんどいない]、瀬戸内海、・・・・
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