202309/09掲載

久しぶりにアカボヤ

ひねたサツマイモのような、不思議な形の生物

アカボヤ

八王子綜合卸売協同組合、マル幸に北海道厚岸からアカボヤが入荷してきていた。国内で食用となっているホヤ類は東北などで養殖も行われているマボヤと、北海道特産のアカボヤの2種である。
マボヤが岩や杭などしっかりしたものに付着するのに対して、アカボヤは北海道以北の貝殻などが混ざる砂泥地にいる。
マボヤが剥きホヤなども含めると年間を通して入荷をみるのに対して、アカボヤはめったに来ない。めったに来ないので、来ると必ず買い込むことにしている。
ホヤはホヤだけど、マボヤとは違う味だからだ。マボヤは苦味甘味が強く、食感もほどよい。アカボヤは苦味も甘味も少ないものの食感が心地よいのだ。

外も中も鮮紅色でまばゆいばかりなのだ

アカボヤの刺身

ホヤというとキュウリなどと一緒に酢の物にすることが多いが、個人的な好みながら塩と柑橘類だけで食べる。
アラスジマルフミガイが着いている根元を削り取り、クチクラを切り裂き、筋肉部分を裂く。
黒い部分や汚れなどをこそぎ取り、縦方向の筋繊維と直角に着る。
9月なのに、むしむしする夕暮れ時に心地よい食感と、微かな苦味、甘味の一切れがきく。
ソジュが欲しいところだが、病み上がりなのでノンアルコールビール。

このコラムに関係する種

アカボヤのサムネイル写真
アカボヤ海水生。潮下帯の砂礫地。本種が「大発生してホタテガイ漁業の障害になった」『新北のさかなたち』(水島敏博、鳥澤雅他 北海道・・・・
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