202307/29掲載

小アジおいし小田原、なーのだ

小振りでも味は大きいのがマアジ

マアジ

神奈川県、小田原魚市場、二宮定置に小アジを分けてもらう。手の平に乗せただけで、身に張りがあり、体表の色も違っている。どう考えても、野締めではない。
帰宅して測定すると体長12cm・25g前後だった。マアジは20gもあれば立派な刺身が作れる。明らかに「刺身で食べてね」という意味である。
大小に関わらずというか、むしろ小さい方がうまいのは、アジ科の魚でマアジくらいだと思う。
持ち帰った水産動物は、撮影しなければならぬものは撮影の準備、撮影しないものは水洗いして下ろしておく。
ここで体の塩分を洗い流す。この時季の小田原魚市場には箱根颪という名の熱風が吹く。ここに3時間前後立っているだけで、体中に塩味がつき、頭がクラクラしてくる。

小アジの刺身とあなどるなかれ

小アジの刺身

シャワーを浴びたら、片身の皮を剥き、大根のけん、端境期で高値をつけているすだち、しょうがなどを用意する。
不思議なことに小アジの刺身にはビールが合う。
たぶん濃厚なと言えるほどうま味豊かであるためだと思う。
一切れ一切れの味のインパクトがやたらに強い。
川本三郎になった気分で、ビールと小アジで体に溜まった熱気を流す。

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マアジのサムネイル写真
マアジJapanese horse-mackerel, Japanese jack mackerel海水魚。大陸棚を含む沖合〜沿岸の中・下層。北海道全沿岸〜九州南岸の日本海・東シナ海・太平洋沿岸、瀬戸内海、屋久島、種子・・・・
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