202310/08掲載

相模湾のミナミハタンポでやるオリオンビール

小魚なれどうまい

ミナミハタンポ

静岡県熱海市、宇田勝さんに網代の魚をいろいろ送って頂いた。中にハタンポが入っていて、検索してミナミハタンポにいきついた。
ハタンポは魚類検索ではわからないこと、わからない種が多く至難である。無意識にハタンポを避けていたところにいいきっかけを頂いた。まずはお礼を。
相模湾にいるハタンポでいちばん多いのはミナミハタンポだと思っている。次いで元標準和名がハタンポであったツマグロハタンポ。ミエハタンポらしい画像もあるが、自信がないので後々確認していきたい。
これが駿河湾以南だと何が何だかわからなくなる。問題は小枝圭太さんの研究によるダイトウハタンポ、ユメハタンポ、ボニンハタンポ、キビレハタンポなど新登場のハタンポたちである。ただでさえ混沌としているのに、もっと遙かに複雑になりそうで恐い。ボクはこれをハタンポ応仁の乱と呼ぶことにする。
閑話休題。
さて、ハタンポはとても味がいい。四国や九州、沖縄県では歴とした食用魚で、漁師さんなどで絶賛する人が多い。
相模湾周辺では、ほぼ未利用魚であるため、一生懸命拾っているのはボクくらいかも知れない。そして拾うたびに同定で苦しむ。来週辺り網代にうかがいたいと思っているので、目的はハタンポとしてもいいくらいだ。
さて、ミナミハタンポは水揚げされるとみな同級生ばかりだと思っている。大小がないのである。

ミナミハタンポの唐揚げでビール


今回の個体は体長9cm前後で、刺身にするには小さすぎる。他の魚の同定に苦しんでいる最中なので、深夜に手早く唐揚げにする。
これで近所のスーパーにあった沖縄のオリオンビールをやる。
沖縄のビールで新種、初記録のメッカに想いを馳せるというわけだ。
それにしてもミナミハタンポの唐揚げはうまい!
350mlでは足らん、足らん。

このコラムに関係する種

ミナミハタンポのサムネイル写真
ミナミハタンポBlack-stripe sweeper海水魚。浅い岩礁域。八丈島、小笠原諸島、福島県〜九州南岸の太平洋沿岸、九州北西岸、沖縄諸島伊江島、宮古諸島。台湾南部・・・・
詳細ページへ

関連記事 ▽




呼び名検索

方言を含む全ての名(標準和名,方言,呼び名,外国名,学名)から水産物を検索します。

閉じる