東京都、東久留米卸売市場『大丸食堂』で市場飯

市場飯らしくない市場飯だけど、それなりに満足


くどいようだが、四国の人間にとってもっとも浮かんで来ない東京の地名が、小平市、西東京市、東久留米市、東村山市、武蔵村山市、東大和市だ。
そんな東久留米市の市場で朝飯を食べた。
市場内にはラーメン店、海鮮丼の店、食堂の3店舗がある。
海鮮丼は水産物を調べている人間には鬼門である。つらつら思うに面白いことは面白いけど、丼上は今や迷宮のごときであって、食い物とは思えない。ラーメン店でラーメンという腹でもない。
ちなみに通常の市場人(買い物が目的のという意味)にとって、市場飯は空腹を満たすためにある。
あの店で●●食べなきゃ、なんてことは夢にも思わない。
そんな欲求を満たすための市場飯は食堂がいちばんいい。
市場内を2周回って『大丸食堂』に決めた。
豊洲でも食堂飯が食いたいが、今やまったく食堂的な食堂がない。
この市場のこの食堂も整然ときれいすぎるのが残念だが、品書きは魅力的である。
できればトンカツ定食にしたかったが、この早朝のサイト運営がきつすぎて、胃の腑が受け付けそうにない。
写真を見て、控えめな気持ちでミックスフライにする。
女性二人だけの店ではないかと思うが、とてもテキパキとして、それほど待たされることもなく、アジフライ主役の定食がやってきた。
あまりにも小ぎれいで市場らしくないよくできた定食だけど、それぞれに味はいい。
アジフライの揚げ加減もいいし、マグロ類の肉を串に刺して揚げたのかな、と思うものもおいしい。
もう少し市場らしい、ワイルドな感じが欲しい気がするものの、東久留米での市場飯はここかな。
ほどほどに満たされた気分で、やたらに複雑な、幹線道路のない東京都西部地区の南北あみだくじ道路をくねくねと、くねらせて帰宅した。


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