シロザメ

Scientific Name / Mustelus griseus Pietschmann,1908

シロザメの形態写真

1.1m FL 前後になる。細長く紡錘形。体表に斑文がない。臀鰭は第2背鰭起部よりも後ろにある。眼に瞬膜(しゅんまく まぶた)がある。両顎の歯はトゲトゲしない。口角のそばにある唇褶は内と外が同じ長さ。
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1.1m FL 前後になる。細長く紡錘形。体表に斑文がない。臀鰭は第2背鰭起部よりも後ろにある。眼に瞬膜(しゅんまく まぶた)がある。両顎の歯はトゲトゲしない。口角のそばにある唇褶は内と外が同じ長さ。1.1m FL 前後になる。細長く紡錘形。体表に斑文がない。臀鰭は第2背鰭起部よりも後ろにある。眼に瞬膜(しゅんまく まぶた)がある。両顎の歯はトゲトゲしない。口角のそばにある唇褶は内と外が同じ長さ。口角のそばにある唇褶は内と外が同じ長さ。
    • 珍魚度・珍しさ

      ★★★
      がんばって探せば手に入る
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★
      美味

    分類

    顎口上綱軟骨魚綱ネズミザメ上目メジロザメ目ドチザメ科ホシザメ属

    外国名

    Spotless smooth-hound
    言語英名 備考fishbase 

    学名

    Mustelus griseus Pietschmann,1908

    漢字・学名由来

    漢字 白鮫 Shirozame
    由来・語源 体色が白いわけでもないので不明。
    〈是に(ホシザメに)頗る近いものに東京でアカボシ、高知でコシナガと云うのがある。是はGaleorhinus griseus (Pietschmann)〉であるが、類似の別種か同一種か不明で即ち疑問種の好資料である。是では全く白點がなく……。〉『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)
    明治時代から1938年以前にホシザメは種として確認されていたが、シロザメは種として確認されていなかった。
    〈ホシザメ科ホシザメ属 シロザメ Mustelus griseus PIETSCHMANN〉。『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)

    地方名・市場名

    生息域

    海水魚。水深20〜260メートルの大陸棚縁辺〜斜面。
    佐渡島、若狭湾〜九州、東北〜九州沿岸の太平洋沿岸、瀬戸内海、琉球列島(少ない)。
    東シナ海、渤海、黄海、台湾、中国東シナ海沿岸、ピーター大帝湾。

    生態

    基本情報

    シロザメが北海道以南にいるのに対して、やや温かい海域を好む。相模湾などにもいるが伊豆半島以西、若狭湾以西に多い。定置網などで比較的よく見かけるもので、西日本ではホシザメとともに取引されている。主に湯引きにして食べられている。
    珍魚度 珍しい魚ではないが加工品として西日本で売られていることが多く、丸のままを手に入れることは難しい。

    水産基本情報

    市場での評価 まったく食用としないので関東などには入荷しない。西日本では一般的な食用魚。安い。
    漁法 定置網
    産地 鹿児島県、高知県など

    選び方

    触って張りがあり、しっかりしているもの。

    味わい

    旬は夏だと思う。
    鱗はざらざらして、皮は厚みがありしっかりしている。骨は軟骨で軟らかい。
    食べる部分は軟骨と身である。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    シロザメの料理・レシピ・食べ方/煮る(ゆでる)

    シロザメの湯引き 本種のもっとも基本的な食べ方である。西日本で競りにかけられるのも、この料理のためである。
    表面の汚れを落として鍋に入る大きさに切る。軽くゆでて皮をこそげてみて、取れるようなら冷水に落とす。皮をこそげ落とす。三枚に下ろして刺身状に切る。これを湯引く。完全に火を通さないと美味しくない。辛子酢みそ(酢・みそ・辛子)で食べる。
    あっさりして味がないようではあるが、酢みそとの相性がよく食べていて食べ飽きない。食卓にあるとついつい箸が伸びる。

    好んで食べる地域・名物料理

    ゆでふか 鹿児島県など西日本で食べられている。内臓を取り丸のままゆでて、鱗をたわしなどでこすり取る。これを適宜に切りからし酢みそなどで食べる。

    関連コラム(郷土料理)

    記事のサムネイル写真フカの湯引き・サメの湯引き
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    加工品・名産品

    西日本各地でゆでたものが売られている。

    ゆでふか 鹿児島県では「ゆでぶか」、「ゆでふか」という。西日本各地で様々な料理名がある。家庭でも作られているが魚屋やスーパーなどで並んでいることが多い。酢みそつきなのでおもやげにもいい。[鹿児島県川辺町]

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/有水屋(鹿児島県鹿児島市)
    『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)、『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)

    地方名・市場名

    サメ
    場所三重県鳥羽 参考文献 
    イヌザメ
    場所別名 参考文献 
    アカブカ
    場所和歌山県田辺・塩屋 参考『紀州魚譜』(宇井縫蔵 淀屋書店 1929) 
    シロブカ
    場所和歌山県白崎 参考『紀州魚譜』(宇井縫蔵 淀屋書店 1929) 
    ノウソウブカ
    場所和歌山県白浜町西富田 参考『紀州魚譜』(宇井縫蔵 淀屋書店 1929) 
    フカ
    場所徳島県海部郡海陽町宍喰 備考沿岸の小型のサメの総称として。宍喰では小型のサメを食べないので、細かく区別しない。 参考長尾桂一郎さん 
    ノウソ
    場所有明海 参考文献 
    ノーソ
    場所長崎県雲仙市小浜町 参考佐藤厚さん 
    アカボシ
    場所東京 
    コシナガ
    場所高知県 
    ノセ
    場所鹿児島県 
    ノウクリ
    場所愛媛県伊予市行商 
    ノックリ
    場所愛媛県西条市 
    マノクリ
    場所鹿児島 参考文献 
  • 主食材として「シロザメ」を使用したレシピ一覧

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