ヒゴロモエビ

Scientific Name / Pandalopsis coccinata Urita 1941

ヒゴロモエビの形態写真

体長15センチ前後になる。生きているときは赤く、時間がたつと巨峰(ブドウ)のような色合いになる。

    • 魚貝の物知り度

      ★★★★
      知っていたら達人級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    節足動物門甲殻亜門軟甲綱(エビ綱)真軟甲亜綱エビ上目十脚目抱卵亜目

    外国名

    Prawn
    言語英名 

    学名

    Pandalopsis coccinata Urita 1941

    漢字・学名由来

    漢字 緋衣海老、緋衣蝦
    由来・語源 生きているときに緋色(赤い)であるから。

    地方名・市場名

    ブドウエビ[葡萄蝦・葡萄海老] ムラサキエビ[紫海老]
    場所市場 備考ブドウエビは水揚げして死ぬとブドウ色だから。ムラサキエビとも。 

    生息域

    海水生。水深400-500m。
    千葉県銚子以北〜北海道太平洋側、樺太。

    生態

    産卵期は4月。
    卵は楕円形で大きい。
    産卵数は200粒前後と少ない。
    産卵後、抱卵するが期間は1年11ヶ月〜2年と非常に長い。
    孵化は翌年3月。
    1歳で雄として成熟し、4歳までは雄。
    5歳〜7歳を雌になる。

    基本情報

    主に千葉県以北の太平洋側で揚がるエビ。
    底曳き網でとるのだが、漁獲量が非常に少ない。
    標準和名のヒゴロモエビはまったく知られず、一般にはブドウエビ。
    すしネタとしても最も高価なもので、生食用のエビとしてももっとも高級。

    水産基本情報

    市場での評価 非常に漁獲量の少ないもので首都圏でも築地などのエビ専門店で扱われるもの。キロあたり10000円前後、ときに2万円近いことも。
    漁法 底曳き網
    主な産地 北海道、青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県

    選び方

    獲れ立ては赤く、やがて巨峰ブドウの房にいろになる。古くなると色合いが薄くなる。

    味わい

    プルっと食感がある。
    甘みが強く、濃厚な旨みが感じられる。
    底曳網でとれるものなので鮮度はあまりよくない。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    調理法 刺身(生食)、しゃぶしゃぶ、みそ汁、焼く
    生で食べて非常にうまい。
    甘みが強く、しかも食感がある。
    甘エビなどと比べて水分が少ないので焼いても、しゃぶしゃぶにしてもうまい。
    殻を剥いて赤味が強い。食感があって甘みがあり、非常にうまい。

    好んで食べる地域・名物料理

    東京から太平洋に沿って根室までだが、産地でも非常に高価。

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    ■ 標準和名ブドウエビは別のエビ。

    参考文献・協力

    『大型甲殻類図鑑Ⅰ・Ⅱ』(三宅貞祥 保育社)、『釧路のさかなと漁業』(桜井基博、山代昭三、尾身東美、阿部晃治 釧路叢書)、「北海道近海におけるタラバエビ類の繁殖生態の特性」(水島敏博 北水試研報)、『商用魚介名ハンドブック』(日本水産物貿易協会編 成山堂)
  • 主食材として「ヒゴロモエビ」を使用したレシピ一覧

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