ナガサキフエダイ

Scientific Name / Pristipomoides multidens (Day,1870)

ナガサキフエダイの形態写真

70cm SL cm前後になる。紡錘形で細長く体側に模様がない。吻から目の下方にかけて2から3本の青色点列と黄色縦帯がある。頭部背面には黄褐色の不規則な筋模様がある。背鰭に欠刻がなく鱗に覆われない。[58cm SL・重さ3.9kg]
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70cm SL cm前後になる。紡錘形で細長く体側に模様がない。吻から目の下方にかけて2から3本の青色点列と黄色縦帯がある。頭部背面には黄褐色の不規則な筋模様がある。背鰭に欠刻がなく鱗に覆われない。[58cm SL・重さ3.9kg]吻から目の下方にかけて2から3本の青色点列と黄色縦帯がある。頭部背面には黄褐色の不規則な筋模様がある70cm SL cm前後になる。紡錘形で細長く体側に模様がない。吻から目の下方にかけて2から3本の青色点列と黄色縦帯がある。頭部背面には黄褐色の不規則な筋模様がある。背鰭に欠刻がなく鱗に覆われない。吻から目の下方にかけて2から3本の青色点列と黄色縦帯がある。頭部背面には黄褐色の不規則な筋模様がある
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目フエダイ科ヒメダイ属

    外国名

    Sharptooth snapper
    言語英語 

    学名

    Pristipomoides multidens (Day,1870)

    漢字・学名由来

    漢字 長崎笛鯛 Nagasakifuedai
    由来・語源 ヒメダイ属なのに「フエダイ」であることの理由は不明である。「長崎」はシーボルトがオランダに持ち帰った標本で記載されたためではないか(後にシノニムに)。
    Synonym/Pristipomoides sparus (Temminck and Schlegel,1842) を田中茂穂の著書では標準和名をナガサキチビキとして、〈ナガサキチビキの旧名をナガサキフエダイ〉とある。
    Synonym/Pristipomoides sparus (Temminck and Schlegel,1842) を『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)はナガサキフエダイ。和名はできる限り変更しないという規約が守られている。

    地方名・市場名

    クロマツ
    場所鹿児島県 

    生息域

    海水魚。100メートルより深場。
    山陰〜九州北岸、鹿児島県種子島・屋久島・奄美大島、沖縄諸島以南の琉球列島。
    台湾、南沙諸島、ニューギニア島南岸を除くインド-西太平洋、サモア諸島。

    生態

    基本情報

    鹿児島県種子島以南に多く見られるもので、まとまってとれない魚。
    沖縄などではハマダイなどとともに「マチ類」とされる。
    大型で味がいいので、高値がつく。大型魚なので食用となっている地域でも種の認識度は低いと思う。

    水産基本情報

    市場での評価 主に琉球列島、熱帯域であがる。関東で見かけることは非常に希。やや高値。
    漁法 釣り
    産地 鹿児島県、沖縄県

    選び方

    味わい

    旬は春から初夏。
    鱗が硬く大きい。皮は比較的薄いが、生の状態では強く引きやすい。
    白身で鮮度がよいと透明感がある。熱を通しても硬く締まらない。
    血合いは非常に美しい。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    ナガサキフエダイの料理法・レシピ・食べ方/生食(刺身、焼霜造り、セビチェ、カルパッチョ)、蒸す(蒸し魚、酒蒸)、煮る(しょうゆ煮、酒塩煮)、汁(みそ汁、潮汁)、焼く(塩焼き、酒塩焼き)、ソテー(ポワレ)
    ナガサキフエダイの刺身 水洗いして三枚に下ろして皮を引く。胃袋、肝は湯通ししてあら熱を取る。刺身は少し寝かせても透明感を失わず、甘味が豊か。舌にからみつくようにうま味を感じられる。ゆでた肝、胃袋も美味だ。

    ナガサキフエダイの焼霜造り 水洗いして三枚に下ろして血合い骨を取る。皮目を焼き、急速冷凍庫で凍らない程度に落ち着かせて刺身状に切る。氷水にとり、水分をよくきり、落ち着かせて刺身状に切ってもいい。刺身同様に肝と胃袋を添える。フエダイ科のなかでは皮がそれほど強くないので、皮のうま味を生かすという意味では面白い。
    ナガサキフエダイの皮霜造 水洗いして三枚に下ろす。腹骨・血合い骨を取る。水分をよく拭き取り、皮目に湯をかけて氷水に落とす。水分をよく拭き取って刺身状に切る。焼霜造ほど皮にインパクトはないものの、皮本来のうま味が楽しめる。当たり前だが身のうまさも非常にいい。
    ナガサキフエダイのカルパッチョ 水洗いして三枚に下ろして血合い骨・腹骨を取る。皮を引き薄切りにする。皿ににんにくをなすりつけておく。オリーブオイルを垂らし、塩コショウして薄切りを並べて行く。香りのある野菜などをのせて塩コショウしてオリーブオイルを垂らす。
    ナガサキフエダイの蒸し物(清蒸) 水洗いし頭部を梨子割りに。頭部はていねいにブラシで鱗を落とす。皿にネギを丸ごと二本渡してその上に兜を置き蒸す。15分くらい蒸したらにじみ出た水分を適当に捨てて、タレ(中国醤油、老酒、八角、砂糖を合わせて一煮立ちさせたもの)をかけてネギなど香りのある野菜をのせて、煙が出るくらいに熱した油をかける。
    ナガサキフエダイの煮つけ 上質の白身で煮ても硬く締まらない。しかもフエダイ科のなかでは皮がそれほど強くないのであっさりと煮て十二分にうまい。今回は兜の部分をおかず風に酒、砂糖、しょうゆ味で煮たが、酒と塩で水分多めに煮てもおいしい。
    ナガサキフエダイのポワレ 皮はそれほど強くはないが焼くと香ばしくかりっとした風味を持つ。三枚に下ろして塩コショウし、少し寝かせて皮目から油(オリーブオイル、グレープシードオイルなど)でじっくりと焼き上げる。白ワインとバルサミコ酢でデグラッセしてソースに。
    ナガサキフエダイのみそ汁 あらを集めて一度湯通しして冷水に落とす。残った鱗やぬめりを取る。水分をよく切り、水(昆布だしでも)から煮出してみそを溶く。淡泊な味の魚のに濃厚な味の汁になる。ご飯にも合う。
    ナガサキフエダイの潮汁 あらを集めて置く。肝や胃袋も使える。ゆどうしして氷水などに落として表面のぬめりや残った鱗を流す。水分をよくとり、昆布だしで煮だして酒・塩で味つけする。うま味豊かな汁になり、付着した身もとても美味。
    ナガサキフエダイの祐庵焼き 水洗いして三枚に下ろす。切り身にして弱い振り塩をする。表面に出た水分をていねいに拭き取り、地(酒・醤油・みりん)につけ込む。1日程度漬け込んだら取りだし、地を拭き取りじっくり焦がさないように焼き上げる。
    ナガサキフエダイの西京漬(みそ漬け) 水洗いして三枚に下ろして切り身にする。弱い振り塩をして1時間程度寝かせて表面に出て来た水分を拭き取る。これをみそ・みりんを合わせた地に1日程度漬ける。漬け揚がったらじっくり焦がさないように焼き上げる。
    ナガサキフエダイの塩焼き 兜の部分に振り塩をして半日おく。これをじっくりと焼き上げてみた。皮は柔らかく、付着した身は適度に繊維質で身離れがいい。甘味も強くとてもおいしい。三枚に下ろして切り身を焼いてもいい。
    ナガサキフエダイの障子焼き(中骨焼き) 大型魚なので中骨だけでも汁や煮つけ、焼き物に使える。ここでは振り塩をして1時間くらい寝かせる。表面に出て来た水分をていねいに拭き取り、じっくり焼き上げる。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/タカスイ(鹿児島県鹿児島市)
    『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)、『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)
  • 主食材として「ナガサキフエダイ」を使用したレシピ一覧

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