ツメタガイ

ツメタガイの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
殻長5センチを超える。つやのある丸い貝殻で、カタツムリを思わせる。軟体が非常に柔らかく、行動しているときには貝殻よりも遙かに大きく広がる。
へそが大きく開いているタイプ。
魚貝の物知り度 ★★★
知っていたら通人級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★
美味
分類
動物界軟体動物門腹足綱前鰓亜綱中腹足目(盤足目)タマガイ超科タマガイ科トミガイ亜科ツメタガイ属
外国名
Bladder moon snail
学名
Glossaulax didyma (Röding.1851)
漢字・学名由来

漢字 津免多貝、砑螺貝 Tumetagai
由来・語源 東京湾周辺での呼び名で『渚ノ丹敷』より。語源は不明だが、馬や牛の爪に似ている貝なので「爪貝」、もしくは「つべ」はお尻のことなので丸くお尻に似た貝かも。

地方名・市場名
ミヤコツブ
参考『大柿町の海辺の生き物 町制45周年記念誌』(監修/久家光雄 編集/大柿町海辺の生き物調査団) 場所広島県江田島市大柿町 
ウンネ ウンネガイ
参考鳥居亮一さん 場所愛知県一色 
ツベタガイ イチゴ イチゴガイ イチゴニシ チビタ ツベタ ウンネー

ツム ツムガイ ツメガイ ツメタ ツメタカ ツングラメ テスリガイ テテツポツボ デベソ デンデロガイ トネタツブ ネコ ネコツブ ネコツボ ネジリツブ ネゼリツブ ハイイロタマガイ バンジョ ブーブー
参考文献より。 
ベー ベーガイ ベカコ ヘソ ヘソガイ ヘソグリ ヘチョカイ ホウソガイ マルカイ マルガイ マンガイ マンジュウ マンジュウガイ マンジュウツブ ミツクチ ミヤコツブ ミヤコツボ ムギメシ メメコニシ ヨダレズブ アブラツブ ベイボ アブラツボ アブラニシ イソツベ イチコ イナゴ イヌノツメ イノツメ ウシガイ ウシノクソガイ ウマンツメ オナゴニシ カタモトツブ キンカニシ ギンツボ クツベイ コハレイ コワズ ジカタガイ ジョロウニシ ジョロツブ スイポンボロ ストトビ ズベ ズベコ スベタ ズベタ スベタガイ スベッタ ズベリガイ スリガイ ズンベ ズンベレベェ タツビ タヌキ ダビコロ タペンポ タマガイ チビタ ツベタ チメタ チンミ ツブ ツブイ ツブジダ ツブニシ ツブロ ツブン ツブンコ ツベ ツベイタ ツベコ ツベタ ツベタガイ ツベタギャー ツボ
参考文献より。 

概要

生息域

海水生。
北海道南部以南、インド、西太平洋域。
潮間帯から水深50メートルの細砂地。

生態

海辺に行くとよく見かけるのが、ぽつんと丸い穴のあいたアサリなど2枚貝の貝殻。
これはツメタガイに食べられた後である。
アサリなどの有用2枚貝を食害するため有害種とされる。
6〜9月に産卵。
卵(卵嚢 sand collar)は砂茶碗とよばれ、卵と砂を粘液で固めたものがお椀を伏せたような形をしている。
砂茶碗と呼ばれるツメタガイの卵塊。

基本情報

食用としてよりもアサリなど食害する巻き貝として有名。
アサリなどで貝殻に穴を開けられているものを見かけるが、犯人はツメタガイだ。
ときに駆除の対象になる。
食用としては非常に地域的なもので、利用される地域は少ない。
干潟などに普通に見られ、砂茶碗という不思議な卵塊を生み出すことでむしろ有名。

水産基本情報

市場での評価 希に入荷を見る。安い。
漁法 アサリ漁などでの混獲。
産地
アサリに混ざってやってきたもの。

選び方・食べ方・その他

選び方

原則として生きているもの。

味わい

旬は春

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

調理法
煮る、ゆでる

煮る じっくり酒だけで長時間にて、しょうゆを加えて仕上げ煮をする。食感がよくほんのりと磯の香りがする。
ゆでる 長時間か圧力鍋などで煮ると軟らかくなる。これを酢みそなどで和える。または串などに刺して焼いてもうまい。
ツメガタイの煮貝
1 20分ほど茹でる
2 茹でた身を取り出して、砂などをよく洗い流す
3 これを砂糖としょうゆ、酒で甘辛く炊き上げる
ツメガタイの酢みそがけ ゆでて酢みそ。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

ゆでいちご(ゆでいちご貝) 千葉県内房富津などで作られているもの。このまま酢みそで食べる。
缶詰 甘辛くしょうゆ味で煮つけたもの。[韓国]

釣り情報

歴史・ことわざなど