チカメエチオピア

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体長50cm前後になる。頭部は丸みを帯びていて左右の腹鰭は少し離れている。
左右の腹鰭は少し離れている。
魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目シマガツオ科チカメエチオピア属
外国名
Brilliant Pomfret
学名
Eumegistus illustris Jordan and Jordan, 1922
漢字・学名由来

漢字/近目エチオピア
由来・語源/吻端と目が近いエチオピアの仲間の意味。

地方名・市場名

概要

生息域

海水魚。水深620mよりも浅場。
[京都府舞鶴]、小笠原諸島、相模湾、土佐湾、沖縄島、沖縄舟状海盆北東部、九州〜パラオ海嶺。
フィリピン諸島東方、ニューギニア北岸、オーストラリア南東岸・北西岸、ジョンストン環礁、ハワイ諸島、トンガ諸島、ツアモツ諸島北方。

生態

基本情報

本州以北の沖合の中層域にいるようだが、まだ生息域なども含めてわからないことが多い模様。あまりとれない魚である。関東ではシマガツオ以外のシマガツオ科をすべて「鉄瓶(てつびん)」というので、本種などもそのひとつとして扱われている可能性が大きい。
鱗などが硬く、下ろすのはやや大変であるが、味は抜群にいい。めったに手に入らないのが残念である。

水産基本情報

市場での評価/ほとんど流通しない。あまり高くない。
漁法/定置網、延縄、巻き網
産地/京都府

選び方・食べ方・その他

選び方

味わい

旬は不明。
鱗は硬く包丁ですき引きできるが骨片が皮に残る。皮は薄い。骨はあまり硬くない。
赤みがかった白身で熱を通しても硬く締まらない。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

生食(刺身、カルパッチョ)、煮る(煮つけ)、汁(潮汁、みそ汁)、揚げる(フライ、唐揚げ)、ソテー(ムニエル)
チカメエチオピアの刺身 鱗をすき引きにするか、鱗つきのまま三枚に下ろして、皮を引くべきなのかはまだわからない。食感、風味はイナダ(ブリの若魚)とメジマグロ(クロマグロの幼魚)に近いがうま味が強く、ほんのりとした甘味がある。非常に美味である。
チカメエチオピアの煮つけ 頭部やあらなどを集めて、肝なども入れて湯通しする。冷水に落として鱗などをこそげ落とす。水分をよく切る。水、酒、砂糖、しょうゆで煮上げる。煮ても硬くならず、身自体の甘さもあってとてもおいしい。
チカメエチオピアの潮汁 中骨などを集めて湯通しして冷水に取り鰭際などの鱗を取る。これを昆布だし(水でも可)で煮て、塩、酒で味つけする。うま味豊かで奥行きのある汁になる。しかも後味がいい。
チカメエチオピアのムニエル 上質の白身で熱を通しても硬くならず、豊潤である。適宜に切り、塩コショウして小麦粉をまぶしてサラダ油でじっくりとソテー。切り身を取りだし、バター、エシャロット、パセリなどを加えてデグラッセしてソースにする。
チカメエチオピアのフライ マダラのように均質な白身で熱を通しても硬くならず、イヤミがない。フライ材料に最適である。塩コショウして、小麦粉をまぶして、卵黄(全卵でもいい)をといたものにくぐらせて、パン粉をつけて揚げる。ディルやオレガノ、パセリなどで香りづけしてもいい。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど