タテスジハタ

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31cm SL 前後になる。背鰭棘が9。頭部に斜め下に走る筋はあるものの、体側に縦筋の模様はない。尾鰭は截形もしくはわずかに湾入する。
魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目ハタ科ハタ亜科タテスジハタ属
外国名
Masked grouper
学名
Gracila albomarginata (Fowler and Bean, 1930)
漢字・学名由来

漢字 縦筋羽太
由来・語源 成魚にも縦縞が頭部に残っているので、このための標準和名かと考えた。ただ、むしろ幼魚の頃の姿を見ると、わからなくなる。近縁種のミナミハタなどとの混同かも。
〈タテスジハタ属タテスジハタ〉。我が資料での初見。『琉球列島産魚類目録』(吉野哲夫、西島信昇、篠原士郎 1975年09月01日)

地方名・市場名
シチュ-ミーバイ
参考『琉球列島産魚類目録』(吉野哲夫、西島信昇、篠原士郎 1975年09月01日) 場所沖縄県 

概要

生息域

海水魚。
小笠原諸島、[鹿児島県口永良部島・奄美大島]、沖縄諸島以南の琉球列島。台湾、インド〜西太平洋。

生態

基本情報

基本的に沖縄県で水揚げされている。食用に出回る魚としては珍魚中の珍魚の部類でめったに手に入らない。ハタ科なのである程度の値段がつくが、流通上はほとんど認知されていない。
ハタ類特有のうま味のある白身で、非常に美味。希に水揚げされると高級魚である。

水産基本情報

市場での評価 沖縄、鹿児島、東京都などでとれる食用珍魚。やや高値。
漁法 釣り
産地 沖縄県、鹿児島県

選び方・食べ方・その他

選び方

味わい

旬は不明。
鱗は細かいく獲りやすい。すき引きする必要がないかも知れない。皮は少しゼラチン質で厚く強く縮む。
透明感のある白身で熱を通してもあまり強く締まらない。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

タテスジハタの料理法・レシピ・食べ方/生食(刺身)、汁(みそ汁)、煮る(鍋)、揚げる(唐揚げ)、ソテー(ポワレ)
タテスジハタの刺身 水洗いして、三枚に下ろし皮を引く。刺身状に切ると透明感のある白身で血合いが赤くとても美しい。食感がほどよく、甘みとうま味が感じられてとてもうまい。薄く切ってポン酢で食べてもうまい。


タテスジハタの塩焼き(兜焼き) 頭部は寸詰まりで小さいが頬やカマ下に筋肉がある。梨子割りにして振り塩をして1時間以上寝かせてじっくりと焼き上げる。皮ののゼラチン質に甘みがあり、非常に味がいい。
タテスジハタのみそ汁(魚汁) 刺身などにしたあら、胃袋、肝などをとっておく。湯通しして、冷水に落としてぬめりや残った鱗などを流す。水分をよくきり、水から煮出してみそを溶く。非常にうま味のあるだしが出て、身は煮ても軟らかい。野菜、豆腐などと一緒に煮てもいい。
タテスジハタのちり鍋 頭部、骨つきの腹側の部分を適当に切る。湯通しして冷水に落として、ぬめりや残った鱗などを流す。これを昆布だしに酒をたっぷり入れた汁で煮ながら食べる。実にうま味豊かなだしが出て、身は硬くならずとてもうまい。
タテスジハタの唐揚げ 頭部、腹骨などを集めて置き、水分をよく拭き取り、片栗粉をまぶしてじっくり二度揚げにする。皮目はねっとりとしてうま味が強く、身は鶏肉のように締まる。実に味わい深い。
タテスジハタのポワレ 切身に塩コショウして、多めのオリーブオイルで時間をかけてこんがりとソテーする。火が通ったら魚を取りだし、フライパンにレモンと白ワインを加えてデグラッセする。ソテーしても硬くならず、身に甘みがあって美味。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど