ウケグチメバル

ウケグチメバルの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
SL 25cm前後になる。体高が高く側へんする。受け口(下顎が出て先端部が垂れ下がる)で、下顎先端の下方に垂れる突起が目立つ。鰓蓋に黒く太い横帯がある。涙骨に目立つ棘が2つある。頭頂棘が強い。[20.5cm SL]
SL 25cm前後になる。体高が高く側へんする。受け口(下顎が出て先端部が垂れ下がる)で、下顎先端の下方に垂れる突起が目立つ。鰓蓋に黒く太い横帯がある。涙骨に目立つ棘が2つある。頭頂棘が強い。
SL 25cm前後になる。体高が高く側へんする。受け口(下顎が出て先端部が垂れ下がる)で、下顎先端の下方に垂れる突起が目立つ。鰓蓋に黒く太い横帯がある。涙骨に目立つ棘が2つある。頭頂棘が強い。
受け口(下顎が出て先端部が垂れ下がる)で、下顎先端の下方に垂れる突起が目立つ。

沖合いのメバルで混同しやすい3種

魚貝の物知り度 ★★★★
知っていたら達人級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目カサゴ亜目メバル科メバル属
外国名
Sullen rockfish
学名
Sebastes scythropus (Jordan and Snyder,1900)
漢字・学名由来

漢字 受口目張 Ukegutimebaru
由来・語源 受け口、すんわち下あごが上顎よりも前に出ているため。
〈頬甲族カサゴ科メバル屬ウケグチメバル〉。『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)

Jordan
David Starr Jordan〈デイビッド・スター・ジョーダン(ジョルダン) 1851-1931 アメリカ〉。魚類学者。日本の魚類学の創始者とされる田中茂穂とスナイダーとの共著『日本魚類目録』を出版。
Schneider
Johann Gottlob Theaenus Schneider(ヨハン・ゴットロープ・テアエヌス・シュナイダー 1750-1822 ドイツ)。博物学者。マルクス・エリエゼル・ブロッホ(Marcus Élieser Bloch)とともに『110の画像付分類魚類学』を刊行、完成させた。
地方名・市場名
ホウグロ ホウグロメバル
備考カタボシアカメバルと混同している。 場所神奈川県小田原市 

概要

生息域

海水魚。水深150〜300メートル。
青森県〜土佐湾の太平洋沿岸。

生態


ウケグチメバル 目の後ろにある黒い斑紋は太い横縞状である。下顎先端の突起は目立つ。
カタボシアカメバル 目の後ろにある黒い斑紋は丸い。下顎先端の突起は目立たない。

基本情報

本州、四国の太平洋沿岸にいる魚だが、生息個体が少ないためか希に漁港の競り場で見つけても1個体か、せいぜい2個体だ。流通上でまとまった状態で来ることも極めて少ないため、流通のプロでも知らない人が多い。ウスメバルに似ているために単にメバルで流通しているのかも知れない。
ウスメバル同様に味のいい魚で価格的にもウスメバルと同等で高い。

水産基本情報

市場での評価 入荷は希。比較的高価。
漁法 底曳き網
産地 岩手県、福島県、静岡県

選び方・食べ方・その他

選び方

味わい

旬は春から夏ではないかと思われる。
鱗は弱く取りやすい。皮は厚くてしっかりしている。骨はあまり硬くはない。
透明感のある白身でやや水分が多い。鮮度が落ちると白濁し、血合いの色がくすむ。熱を通すと硬く締まる。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

ウケグチメバルの料理・レシピ・食べ方/煮る(煮つけ)、汁(みそ汁)、生食(焼霜造り、刺身)、焼く(塩焼き)、揚げる(唐揚げ)
ウケグチメバルの煮つけ メバル属の定番料理は煮つけである。液体をかいした料理と言ってもいい。また三枚に下ろすなどすると著しく歩留まりが悪いので丸ごと料理すべきだともいえそうだ。水洗いして湯通しして冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。これを酒・砂糖・しょうゆ味で煮る。酒・しょうゆ、酒・みりん・しょうゆ味でもいい。煮ても軟らかく皮と身にも味があり、非常においしい。

ウケグチメバルのみそ汁 丸ごと1尾つかっても刺身などにしてときのあらを使ってもいい。水洗いして適当に切り、湯通しする。冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。水分をよくきり、水から煮出してみそを溶く。うま味豊かな汁になり、身と皮に味がある。
ウケグチメバルの焼霜造り(焼き切り) 三枚に下ろすと著しく歩留まりが悪い。料理屋さんでは生食は向かないと思う。腹骨、血合い骨を抜き、皮目をあぶって刺身状に切る。皮は厚みがあって硬いが焼くことでほどよく柔らかくなる。非常に味わい深く美味。
ウケグチメバルの刺身 水洗いして三枚に下ろして腹骨・血合い骨を取る。皮を引き刺身状に切る。非常に淡泊で上品な味わいで、うま味と甘味がほどよく感じられる。捨てがたい味である。
ウケグチメバルの塩焼き 水洗いして振り塩をして1時間程度置く。これをじっくり焼き上げる。やや淡泊でありながら皮に香り、身に甘みがあってとてもおいしい。食べた後の骨湯(残ったあらに熱湯をそそく。地方地方で呼び名が替わるので、「骨湯」を無闇に使わないで欲しい)も美味。
ウケグチメバルの唐揚げ 小振りのものを選んで料理してみた。水洗いして背中から中骨と左右の身を半分開くように包丁を入れる。片栗粉をまぶしてじっくりと二度揚げする。皮目と鰭などが香ばしく、身に甘味がある。ほぼ丸ごと食べられる。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

茨城県沖などでの「花だい(チダイ)」釣り、メバル釣りなどでくる。

歴史・ことわざなど