第1集
1〜100貫
第2集
101〜200貫
第3集
201〜300貫
第4集
301〜400貫
第5集
401〜500貫
第6集
501〜600貫
寿司図鑑別巻 寿司図鑑索引
六十三巻 市場魚貝類図鑑の中で寿司に仕立てたものを独立させたものです。
どこまで続けられるか未知数ですが、毎日一かんずつ紹介する「寿司日記」と思ってください。
地方の寿司、まったく寿司ネタとされないものもとりあげています。
ほとんど総てが八王子綜合卸売センター「市場寿司 たか」でのものです。
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モンツキイシガニ 2006年2月5日 311
 珍しいはずの生き物が食べるほどに獲れ始めたらありふれた存在と成り下がるわけだ。こうなるとうまいかまずいかが問題となってくる。そのうまいか? まずいか? の評価が定まらない状態にあるのがモンツキイシガニである。本来は琉球列島など熱帯域にいるはずのカニで一時はとれるとニュースになるほどの希種。それが市場に出荷するほどとれたときには値段は雑魚としての評価しかない。結局、魚貝類の価値というのは評価が定まるまでは低いのだ。そこで今回は、たかさんとともにじっくり味わってみた。「ミソも身もいい味してるね。わたり(ガザミ)と比べると落ちる、それに身が少なくないかな」というのが結論なのだけど、旬がわからないので寒い時期の限定的な評価である。当然、寿司にしてもカニとしてうまいものであった。
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●高知市浦戸湾の多種多様な魚貝類は『土佐の廣丸』へ  八王子綜合卸売センター「市場寿司 たか」
ガヤモドキ 2006年2月6日 312
 東北から北海道など北国でよく食べられる魚に「がや」とか「きはだ」、「はつめ」、「ばちめ」なんて呼ばれるものがいる。これらは総てフサカサゴ科メバル属の魚でヤナギノマイ、エゾメバル、ハツメ、アカガヤ、ガヤモドキなどである。なかでもアカガヤとガヤモドキは似通った姿形、またとれる場所まで北海道の南部、また東北なのでまず市場関係者でも見分けはつかないだろう。ただ、これらの魚の特徴のひとつが味の良さである。煮つけに塩焼きにと、まさに絶品なのだ。これを刺身にしたことはなく、今回初めて食べてみた。たかさん曰く「身には味がない」と言う。確かにクセもない代わりに旨味も少ないのだ。また霜皮造りはと思っても皮が硬すぎる。「刺身で食べるんならいいけど」と、とりあえず2かん。「平凡だけど幸せ」という味かな。
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銀座『黒尊』へ 握りは八王子綜合卸売センター「市場寿司 たか」
ソデイカ 2006年2月7日 313
 市場で小山のように積まれているソデイカ。回りには魚屋さんたちが集まっている。「ちょっと高くないか」ということで考え込んでいるのだ。このソデイカ、魚屋、寿司屋にとっては重宝なもの。だいたい外套幕(あの筒型になった胴の部分)が小さくても50センチ、大きいと1メートルくらいになる巨大なイカ。その肉厚な身は皮をむき切り分けて、刺身にするのだが、そのまま食べると硬く、旨味も少ない。これが一度冷凍、また解凍することで軟らかくなり、甘味旨味も出てくるのだから不思議。当然魚屋さんなど在庫として持っていたい。それなのに値が高いと商売に響くというわけ。その腕組みしていた魚屋が冷凍していたものを分けてもらう。『市場寿司 たか』で切り付けてもらうと、厚い身を斜めに切って厚みを減じている。それを握ってもらって出来上がったのがコレ。身に透明感があり、厚みからか見ているだけでうまそうだ。これを噛むとシコっとして、やや軟らかく、そして甘い。冷凍なのに生臭みは皆無。これが魚屋がしっかり吟味、仕入れて、急速冷凍したからだろう。「スミイカが大関なら確実に前頭の中堅にはいるだろう」というのが結論。
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イスズミ 2006年2月8日 314
 イズスミの旬は冬かな? こんなことを思ったのが昨年の秋のことである。『市場寿司 たか』に持ち込んだ和歌山からのイスズミ、包丁を入れた途端に臭いが漂ってきた。そして2月になって入荷して来たのが2キロ近い大物である。コイツにはまったく臭いがなく、ムニエルやフライでおいしく食べた。そして半身を、たかさんに差し出したときの嫌そうな顔ったらない。「イスズミはダメだって言っただろう」、見たくもないという。それをなだめて握りに。これがまたまたダメだったのだ。「臭くもないけど、うまくもなんともないだろ」とたかさん。その通りでただただ生の切り身があるだけで旨味が少しも感じられないのだ。小さな卵巣を抱えていて鮮度もよかったはず。仕方ない「今日もフライにしよう」。
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生からすみ/ボラ 2006年2月9日 315
 うまいもんなら、当然すし飯と合わせてもうまいはずだ。これが大きな勘違いであることを最初にわからせてくれたのが尾鷲の岩田昭人さん(「一日一魚」の制作者)から送っていただいた生からすみ。これを箸の先ですくって飲む旨口の日本酒は最高なのだ。これを握りにしない手はないと、『市場寿司 たか』に持ち込んだ。これをバカだねと苦笑いしたのが、さすがにベテランの域に達した寿司職人。「だめだって、こんなに塩辛いもん、すし飯の味が消えるだろ」と言うのに、押して軍艦に仕立ててもらった。海苔は復活した木更津のアサクサノリである。これを食べた途端にもったいないことをしてしまったと後悔した。生からすみは塩辛すぎるし、またうますぎるのだ。ぜんぜんすし飯の味わいが感じられない。「すし飯がネタを選ぶのよね。わかったかな」たかさんの生ぬるい言葉にちょっと反発を感じながらも勉強させていただきました。
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