第1集
1〜100貫
第2集
101〜200貫
第3集
201〜300貫
第4集
301〜400貫
第5集
401〜500貫
第6集
501〜600貫
寿司図鑑別巻 寿司図鑑索引
五十五巻 市場魚貝類図鑑の中で寿司に仕立てたものを独立させたものです。
どこまで続けられるか未知数ですが、毎日一かんずつ紹介する「寿司日記」と思ってください。
地方の寿司、まったく寿司ネタとされないものもとりあげています。
ほとんど総てが八王子綜合卸売センター「市場寿司 たか」でのものです。
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ホウライヒメジ 2005年12月27日 271
 ヒメジの仲間は総て味がよい。市場で見ていても大型のオキナヒメジ属を見つけるとすぐ手に取る寿司屋、魚屋がいる。これは魚を知悉するプロだと思う。さて、このオキナヒメジ属ホウライヒメジを見つけて当然のごとく『市場寿司 たか』まで。「いいヒメジだね」と言いながらすぐに2かんが目の前にくる。ホウライヒメジは霜皮にして皮を生かしてもらいたかったが、たかさんは皮が気になると引いてしまっている。これが残念でならない。「皮を捨てたら旨味半減でしょ」と言うが、たかさんは知らんぷりしている。ただ、その皮なしのネタでも充分にうまい。最初に感じるのは甘味である。そして旨味もたっぷりある。身は柔らかいのですし飯との相性も抜群にいい。うまい握りとなっているが、「今度は皮付きでね」とより高嶺を目差すのだ。
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●八王子綜合卸売センター「市場寿司 たか」
伊豆笠子/イズカサゴ 2005年12月28日 272
 冬に旬を向かえるものにイズカサゴがある。相模湾では「鬼かさご」と呼ばれ冬の釣りものとしてつとに有名である。この「鬼かさご」がうまいのは市場でも知らぬ人はいない。その旨さの評価は値段にも現れているのだ。見事なイズカサゴを見ながら、値段を見ていつも諦めてしまう。それでも手頃でしかも鮮度のいいのは週中にくる。これは飲食店などが買い控えるときなので値が落ちているのだ。そんなときこそエイヤ! と買ってしまう。例によって、寿司職人のたかさんは魚の皮を生かすのを嫌う。これはすし飯と合わせて皮が硬くて邪魔になると考えているからである。イズカサゴのいちばんうまいところが皮下なのだが。無造作に目の前に置かれた2かん。この身にジワリと脂がある。そしてそれが甘いのだ。皮にこだわらないで出来上がった握りは、当然すし飯との相性もよく、満足至極。来年はイズカサゴの値に一喜一憂しないでポンっと買ってみたいものだと思う。
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黄鰭/キチヌ 2005年12月29日 273
 キチヌに関しては市場でのことよりも釣りでの出合いが印象深い。それは静岡県焼津小川港の串という釣り場でのこと。20センチほどのクロダイがまとまって釣れた。こんな大漁はめったにないので並べて記念撮影をしていると明らかにクロダイではない、もしくは2種類に分けられるのが判明したのだ。そしてやや白っぽくてヒレが黄色いのがキチヌ。そんなキチヌであるが、関東に来るとクロダイと一緒くたにされている感がある。まあ分ける必要もないだろうが、残念でならない。どちらかというと、やや小振りだが見た目の美しさは郡を抜いている。それを「黒」と表現するより「黄」と表現するのが雅に富むように思えるのだ。その上、握りのネタとしてだが、文句なく一級品。タイ科の魚なので白身で上品な身であるが、旬の秋から冬にかけては脂ものっている。目立たぬ魚ではあるが寿司屋でもキチヌを品書きにのせてもらいたい、切に思う。
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エゾアワビ 2005年12月30日 274
 世に鰻登りと言う言葉があり、水産物で当てはまるのが値段でのアワビ類に、である。年々、アワビ全般が値上がりして輸入ですらおいそれとは買えないのだ。そんなとき珍しく手頃な大きさ、値段で到来したのが岩手県産ではないかと思えるエゾアワビ。種的にも同一のクロアワビとともにもっとも値段人気の高いアワビである。この旨さはやはり生でのものだろう。コリっとした食感に甘味、磯の香りと貝の旨味。これがどどーっと来るのだから貝が好きな向きには堪えられない。これをやや薄切りに、とんとんとんと細かく切れ目を入れて握りにするのだ。これを食べて寿司職人たかさんは「やはりアワビはうまいな。でも刺身の方がいいかもよ」。まさにその通りで、どんなに薄く、また切れ目を入れてもアワビの真骨頂はコリコリとした食感にもあるわけで、すし飯を蹴飛ばしてしまう。それでも、ネタとして捨てがたいのは現代人の欲張りというものだろうか?
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姫鯛/ヒメダイ 2005年12月31日 275
 さて、暮れも押し詰まってきて、それなりに一年を締めくくるにふさわしい魚にしたかったのだが残念ながら画像の残りが少なくなってしまっている。なかでもっとも端正な握りとなっているのがヒメダイである。ヒメダイは伊豆七島や九州などからくる高級魚である。白身で刺身にしてまことに端正。これを「意外に使わないんだよ」という寿司職人の、たかさんに手渡した。「どうも白身というのはクセというか個性がないだろ、それが今イチに感じるんだよね」、これが大方の寿司屋の意見だろう。でも、いざ食べてみると「高いだけのことあるな。うまいよ」となるのだ。白身でクセのない中に旨味というか清々しい酸味(生の味わい)がある。そしてやや甘味。これがすし飯に大方味を持ち去られても口中残るのである。もちろんほんのわずかな時間だが。たかさん、「姫、ご無礼いたしました」と言っております。無礼打ちばかはご勘弁。
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