第1集
1〜100貫
第2集
101〜200貫
第3集
201〜300貫
第4集
301〜400貫
第5集
401〜500貫
第6集
501〜600貫
寿司図鑑別巻 寿司図鑑索引
五十巻 市場魚貝類図鑑の中で寿司に仕立てたものを独立させたものです。
毎日、1種類ずつ紹介する「寿司日記」と思ってください。
地方の寿司、まったく寿司ネタとされないものもとりあげています。
ほとんど総てが八王子綜合卸売センター「市場寿司 たか」でのものです。
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香箱がに/ズワイガニメス 2005年12月2日 246
 ズワイガニのメスはオスが地域によって「越前がに」だとか「松葉がに」とか変わるに同じく呼び名が変わる。越前福井では「せいこがに」、加賀、石川県では「香箱がに」となる。オスのカニが非常に高価で手が出ないのに対して、こちらは非常に手頃である。特に東京などの市場でメスのズワイガニを購入すると産地以上に格安で手に入る。と言うことで「首都圏でこそ食え『メスガニ』」というのもあながち冗談ではない。さてこの「香箱がに」、身はとても少なく気が短い向きには面倒で仕方ない。それで我が家では予め身を取りだしておく。当然、甲羅の舌にはオレンジ色の美しい内子があり、ふんどしにはブドウ色の外子。これを混ぜ合わせ、また身と内子、外子別々に飽食するのだ。そのうますぎるメスガニの総てを握りに仕立ててもっらた。この美しいこと、また美味なこと。濃厚な旨味、特に内子の舌にからみつくような刺激。そこに外子のプチっとした食感。ここにすし飯の緩やかなブレーキが効いて、握りとしての頂上到達を知るのだ。
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ニクイロヒタチオビ 2005年12月3日 247
 一般に食用とする貝というのと、めったに食べない、もしくは収集の対象という貝もある。このニクイロヒタチオビなどは大きくなることから収集家にも人気があるようだ。それを食べていいのかどうかわからないまま、茹でて身を取りだして酒味醂醤油の地に漬け込んで、これを寿司ネタにしてみた。身は柔らかく、そして細長いのでネタ取りも比較的優しい模様。これは可もなく不可もなくの平凡な味わいであった。身に個性がないのだ。クセのない味わいなので、たかさんなど「悪くないね」とも言うが、それ以上ではない。またワタに関しては無毒であるという保証がないために比較的安全な足の部分のみを使っている。これは近年ワタの部分から毒性分がたびたび確認されていることによる。まあ結論としては貝殻を見て楽しむのがいいということ。
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鯊/マハゼ 2005年12月4日 248
 秋から初冬までがマハゼの旬であると思う。夏には浅場にいるマハゼが水温が下がるにつれて深場に落ちていく。その時期が漁期であるし、また旬なのだ。この時期のマハゼはエサを食い漁って身がぱんぱんに張っている。これが江戸川をはじめ東京湾から、また宮城県などから活けで入荷してくる。これを活け締めにして『市場寿司 たか』に持ち込んだ。おろすとまだ心臓が動いているのを1匹で2かん取りにする。たかさんの評では「あまりうまいとは思えないね。食べた心持ちはいいのだけど」と言う。それを受けて食べてみると、確かに身に旨味はないのだ。ただ、このクセのない爽やかな食感はなんだろう。ここにすし飯が来ても決して負けない舌触りと、微かな苦みと旨味。まるで初夏のスズキのような、やはりマハゼそのものの味わいなのだなコレが。
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ツボダイ 2005年12月5日 249
 ほとんど鮮魚として入荷することのないツボダイは知る人ぞ知るうまい魚である。よく干物で「つぼだい」というのがあるが、このほとんどが天皇海山などかでとれるクサカリツボダイであり、これと混乱しやすいところ。さて、めったに見ることのないツボダイであるがなんといっても刺身で食べて欲しい。美しい血合い、上品な脂の甘さ。歩留まりが悪く面倒でもお試しあれ。さて、当然、握りにしても絶品であることは身にしみているのだが、再び、『市場寿司』に持ち込んでしみじみ味わってみた。「どう言ったらいいかな、このシコっとした歯触りかな、これが旨さを引き出しているよな」と、たかさんが評していて、まさにうなずくしかない。シコっと噛みしめるとジワリと甘みのある脂が染み出してくるのだ。そしてすし飯。『市場寿司 たか』では客に出さないでふたりで食べてしまいました。
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鮟鱇とも和え/キアンコウ 2005年12月6日 250
 青森県産のキアンコウの肝を使って青森の田向商店が作り上げたのが「とも和え」である。これがなんとも絶品である。味の濃い肝はどちらかというと酒の肴向きだが、寿司やご飯には合うとは思えない。それが、津軽赤みそと「とも和え」にすることでより食べやすいものとなっている。これを酒の肴だけに終わらせるのはもったいないと軍艦に仕立ててもらった。これがうま〜いのである。うまいではなく、うま〜いであるのは味わいが後を引くので「〜」を入れたのだ。津軽赤みその醸造香と大豆が持つ甘み、肝の旨味甘味を、身が穏やかに和らげている。それにすし飯が来てもっと和らげてくれて、それでも味わいは濃く、その旨さは際だっているのだ。そしてそんなうま〜い味わいが、濃いお茶で跡形もなく消えるのだから、これは新鮮なキアンコウを使っているためであるのが、よくわかる。津軽の味は濃くひつっこいものだと思ったら大間違いである。
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