第1集
1〜100貫
第2集
101〜200貫
第3集
201〜300貫
第4集
301〜400貫
第5集
401〜500貫
第6集
501〜600貫
寿司図鑑別巻 寿司図鑑索引
四十二巻 市場魚貝類図鑑の中で寿司に仕立てたものを独立させたものです。
毎日、1種類ずつ紹介する「寿司日記」と思ってください。
地方の寿司、まったく寿司ネタとされないものもとりあげています。
ほとんど総てが八王子綜合卸売センター「市場寿司 たか」でのものです。
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あぶらごそ/マルヒウチダイ 2005年10月23日 206
 駿河湾底引き網であがる魚種は数知れず。きっと性格に把握するのは不可能だろう。深海魚というと、どんな味がするのか未知の人が多いと思うが、怪奇な姿のものが多い割には美味な魚揃いである。その美味の競演にあって、トップクラスにランクされるのが「あぶらごそ」。そしてこれには2種あって、ヒウチダイとマルヒウチダイである。今回は沼津でも滅多に上がらない大きなマルヒウチダイを握りに仕立ててみた。この味わい、例えようない。あえて例えれば白身なのにトロであるとうと、おかしいだろうか? 身はやや柔らかい、そして濃厚な脂があり、これが甘い。そこに魚の旨味もあるのだから口中、美味の洪水となる。『市場寿司 たか』の渡辺隆之さんをして、「寿司にして絶品」という一語に尽きる。
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港あじ鮨 桃中軒 2005年10月24日 207
 今回は駅弁です。沼津市の飯塚栄一さんは優れた甲殻類の研究家でもあるが、本業は沼津駅前にあるブティックの経営者でもある。当然、根っからの沼津っ子ということで地元のうまいもんは知り尽くしているのだ。その飯塚さんがすすめてくれたのがなんと沼津駅で販売している駅弁なのだ。しかも古くからあるものではなく最近のものだという。それで初めて沼津駅に足を踏み入れて、買ってきたのが「港あじ鮨」。これがうまい。マアジは駿河湾の地物。薬味として生のワサビが半本入っていて下ろし金もついているのが憎いな。酢締めのマアジの握り。ワサビの茎を刻んだものを混ぜ込んだ俵型の握り葉で包んだもの。そして切り身を太巻きにしたもの。味の感想は酢飯は酸味と塩味のバランスがよく、米自体もうまい。これがほどよくマアジの旨味を浮き立たせていて一人前があっという間になくなってしまって物足りなく感じるほどだ。この駅弁鮨、途中下車しても買う価値あり。
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鉄瓶/シマガツオ 2005年10月25日 208
「鉄瓶」と呼ばれる魚は何種類かいるのだけれど、総てシマガツオ科である。その代表格がこれ。相模湾では「エチオピア」などと言われて釣りの対象魚としても人気がある。それがいざ食べようとすると、評価が低いのだ。深い海の中層、160メートルから200メートルにいて沼津の底引き網ではたまたま紛れ込む魚、そしがせっかくとれても市場の評価は最低である。当然、こんなものがねらい目となる。沼津の底引き網船頭、鈴木尚光さんの「もってっていいよ」というのを早速『市場寿司 たか』へ。握ってもらって、たかさんが「個性がないね」と一言。確かに刺身としても味わいにクセがない、素直である。それで、なんだかパクパクと食べて、ついでに砂ずりを1かん。これが大成功。なぜかこれには甘みがある、旨味もあって端正な握りが出来上がり。
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カブトボラ 2005年10月26日 209
 普通は食べないでも食べるのが、ぼうずコンニャクの真骨頂。と言うことで貝の収集家には申し訳ないが、ちょっと珍しいカブトボラを握ってみてもらった。生では味がなく、塩もみしてから軽く湯がいたもの。「形が決まらないな」というたかさんをなだめつつ、出来上がったのがコレ。これがあまりうまいものではない。どこか個性も風味もなく、ただただ貝の味。そしてほんの微かな甘みはあるんだな、これが。まあ、たまにははずれというのもあるのだ。カブトボラを欲しかった収集家の皆さん、食べてしまってご免なさい。
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水ふぐ/ヨリトフグ 2005年10月27日 210
 駿河湾、伊豆などで「水ふぐ」というのがヨリトフグ。これは釣り上げるときに、興奮して大量の海水を飲み込みバスケットボールのようにふくれて、重たいのを上げてしまうとピューと吐いてしまう。空になった体は身が少なくゴニョゴニョとだらしないのもあって、あまり市場では人気がない。それでもフグなのに毒がなく、その上鍋にすると味がいいので釣り師などにファンもたくさんいる。これを当然のごとくただでいただいてきた。「どうせ売れないだから、持っていけ」と言ってくれたのは沼津の漁師、鈴木尚光さん。ありがとうと持ち帰って鍋で食べて、片身を握りに。これを気に入ったのは寿司職人の渡辺隆之さん。「味があるじゃない」というので食べてみるが、あまりうまいとは思えない。これは見解の相違というヤツか? 身は硬からず、軟らか過ぎず。それでも身自体に旨味や甘みが少ないのだ。この溝は永遠に埋まらないのだ。
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