第1集
1〜100貫
第2集
101〜200貫
第3集
201〜300貫
第4集
301〜400貫
第5集
401〜500貫
第6集
501〜600貫
寿司図鑑別巻 寿司図鑑索引
六巻 市場魚貝類図鑑の中で寿司に仕立てたものを独立させたものです。毎日、1種類ずつ紹介する「寿司日記」と思ってください。
地方の寿司、まったく寿司ネタとされないものもとりあげています。ほとんど総てが八王子綜合卸売センター「市場寿司 たか」でのものです。
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ニシン 2005年4月25日 26
 愚かなことにテレビなどで幻の魚とか、「珍しいですね生のニシンですか」なんてタレントが吠えているのをよく見る。本当にそうならニシンの値段ももっと高くなる。そうなると漁師さんも喜ぶだろう。現実問題、今ニシンは決して高くない。むしろマイワシと同じくらいの値段であるから、気楽に食べて欲しいものだ。ただ、関東に来るニシンで脂もあり、鮮度も抜群というのは少ない。少ないのをやっと見つけたのが三陸産の形のいいものであって、大急ぎで「市場寿司 たか」にお願いする。すると、たかさん曰く、「ニシンなんて握ったことねー」なんていやいや卸して握る。骨を抜いて、味見にパクリとやったら、「なんだコレ、うまいな」だって。握りも最高にうまい。なんというのか背の青い魚の味の深さがある。この旨味と脂のとろっとしたのが酢飯とぶつかって……「うまいぞ!」
市場魚貝類図鑑、ニシンのページに!
●握りは八王子綜合卸売センター「市場寿司 たか」
平貝/タイラギ 2005年4月26日 旬/春 27
「今年(2005)の、たいらがい(タイラギ)は安いね」。三重から来た大きなタイラギを前に八王子魚市場の鈴木さんと立ち話。これがなんと1個250円なのである。ついでに貝柱だけにしてもらって、改めて大きさに感嘆する。当然、「市場寿司 たか」に持ち込み握ってもらう。「4かん(個)とれるかな?」、2かん分を切ってもまだ分厚い貝柱を見て、たかさんも驚いている。実を言うと普段はこの半分、2かんほどしかとれない貝柱で値段は400〜700円くらいする。しかもあまり客が指名しないネタなので「安くて1かん400円くらいにつくな」とは街の寿司屋の話。その割にすし飯と合わせて、「それほどにうまいか」と疑問を感じるのだ。甘いホタテ、苦みと旨味が浮き出してくるような青柳(バカガイ)と比べていかがなものか? タイラギに甘み、旨味は少なく、あるのは味の奥行きとこりっとした食感。これ今のところ我には玄妙な味わいなのである。
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●八王子綜合卸売センター、「市場寿司 たか」
生しらす軍艦/マイワシ 2005年4月27日 28
 4月21日(2005)に解禁となった駿河湾のしらす漁も盛期となって値段も落ち着きマイワシ、カタクチイワシのものが入り交じるようになってきている。今回のはマイワシでしょう? と沼津の仲買、菊貞・菊地利雄さんに確認して「市場寿司 たか」で軍艦に仕立ててもらった。ちなみにたかさん、「生しらすは使わないよ」という。これはまったく正論である。普通、とれた日か、せいぜい翌日にしか生で使えない。生しらすが日常食である沼津あたりでは当日物しか食べないという。それが今回は八王子綜合卸売センター、高野水産が沼津までクルマを走らせて持ち帰ったもの。まだぷりっとしている。苦みはあるが、むしろこれが味わいとなっている。そして後から来る甘みと旨味が口の中でほどけていくようだ。今回思い知ったとのは、生しらすは産地で食べろ。そして寿司してもうまいということである。
市場魚貝類図鑑、マイワシのページに!
●握りは八王子綜合卸売センター「市場寿司 たか」
トリガイ 2005年4月28日 旬/春 29
「とりげー、買ってけ、うまいよ」と声をかけられるのが4月。船橋に本拠地を置く、八王子魚市場内の源七が持ってくるのは千葉市の蘇我辺りのもの。トリガイを「鳥貝」というのも千葉県の浦安から富津までの言葉でもあるようだ。これを貝の取り扱いになれた若旦那がむいてゆでる。今年もそろそろと思っていたらありました。でも忙しいので買いそびれていたら、ぱたっとなくなるのが東京湾でも奥に近い千葉市のトリガイ。「遅いよ」と言われ、仕方なく今回は富津産を「市場寿司 たか」で仕込んで握りに。今年は安いのである。トリガイの弾力のあるのを噛むと、その感触に相反してしこっと噛み切れる。噛むと最初に甘さが来てほんのりと渋み苦みと貝の風味がすし飯と混ざるのだ。トリガイは握って最高のネタ。これは職人の、たかさんも「その通りだ」と太鼓判。
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●八王子綜合卸売センター、「市場寿司 たか」
甘えび/ホッコクアカエビ 2005年4月29日 30
 回転寿司に行くと「これが好き」と若い娘が言っているのはホンホッククアカエビというアイスランドやノルウェーから冷凍輸入されたエビ。世に出回っている甘えびの多くはこれか、ロシアなどから冷凍輸入されたもの。今回は純国産の甘えびで標準和名をホッコクアカエビという高級品。鳥取県あたりから北海道までの日本海に多い。生で入荷した甘えびを食べると回転寿司の「甘えび」とどれほど味わいが違っているか思い知るかも? 甘み旨味もあるが、とろっとしたなかにぷるっとした食感がある。その味わいの個性がすし飯にもけっして負けていないので上物ネタのひとつ。
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●八王子綜合卸売センター、「市場寿司 たか」


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