2002年11月3日多摩川中流
八王子総合卸売センター大和水産で働く、さぶちゃんに多摩川を案内してもらった。
暇さえあれば多摩川でフナ釣りをするさぶちゃん。さすがに多摩川には詳しい。
モクズガニ
ムギツク。琵琶湖産の放流アユに混ざってきたものらしい
これは捕まえた一部。スジエビが多い
梨地石。売れるとか高いとかゆう石ではないのだとか
 日野市の住まいからはクルマでほんの10分足らずの身近な多摩川。東京都を西から東に貫く我が国の川のなかでは大河といってもいい川である。余りに見なれた景色のなかに、どこか敬遠して避けていた。ところがそんなとき、我が子供達が、初めて釣りに行って見事コイを釣ってきたではないか。それではと、案内してくれると言う市場仲間の声もあって多摩川へ行ってみることにした。そしてビックリ、これほどたくさんの生き物がいるなんて!
 さて11月初めの日曜日。今年は「秋は終わったのかな?」と思えるほどに朝は寒い。早朝にはクルマの窓が氷りつき、ガシガシ三角の氷とりが大活躍。「寒いな」と太郎に息を吹き掛けての出発である。といっても我が家から多摩川の河原までは10分とかからない。クルマを止めてから川に辿り着くまでのほうが、クルマに乗っているよりも時間が長い。
 河原の草むらやぶからはしきりに鳥の鳴き声が聞こえる。目の前をトノサマバッタが横切って消える。これを追いかけていく太郎が、すぐに茶色の色変わりしたトノサマバッタを捕まえてくる。
 さて今回の場所を教えてくれて、現地で待ち合わせる、さぶちゃんは、もう60歳を超えて、それでも元気な働くじいさんなのだが、暇があればフナ釣りに通う。「フナなんて多摩川にいきゃー幾らでも釣れるさ」という一声に乗せられてやってきたわけだが、さぶちゃんの釣り場までは赤いロープの結ばれた木の枝を探しながら向かう。
 わざとフナ釣りをするさぶちゃんの下手の川に出て、さっそく網での魚とりを開始する。網を構える、太郎が重そうに石を持ち上げると、すぐに出てきたのが大きなムギツク。10センチはありそうだ。その上、網の中をよく見るとスジエビが2匹。それからはムギツク、アブラハヤ、ギンブナとどんどん数が増える。スジエビは途中で捕まえるのを止めてしまった。
 ごろたの多い場所を過ぎると川底が平たくて大きな石の岩盤になる。岩盤の上がやけに明るく感じる。「化石がありそうだな?」と見ていると「カニだ!」。すかさずすくうとモクズガニの子供。多摩川にもいるんだな! モクズガニ。「つがに」とか「ひげがに」と呼ばれる食用のカニである。
 結局、小魚いっぱいで、さぶちゃんの釣り場に着いた。「今日はつれないんだよ」となげくさぶちゃんを尻目に隣の釣り人の竿が大きくしなる。これを見て太郎がビックリ、40センチはありそうなフナである。結局待っていたがさぶちゃんは一匹も釣れなかった。さぶちゃんのために一言付け加えると、休日は河川工事がなく、水が澄んでいるのであまり釣れないのだそうだ。
 さぶちゃんと別れて上流に上ると、大きな岩盤がクネクネえぐりとられたような不思議な場所に出た。そこで捕まえたのがトウヨシノボリとヌマチチブ。これで何種類だろう。
最後に河原を何やらハンマーを持った人達に出会った。話を聞くと石探しをしているのだと言う。「梨地」という梨の皮のような色をした石を探していたのだ。
「今度は釣り具を持ってこような」と少し物足りない一日でした。



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