2004年11月11日
浜名湖三河の旅03 浜松市中央市場
2004年11月11日から翌12日まで、浜名湖三河を旅しました。
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この無機質な建物は騒々しくてがさつな一般客を受け入れることで活気がでるはずだ。設計も施工も間違いなく今時のテーマを失った建物は人で浄化するしかない。
04/11.11 浜名湖三河の旅 03
浜松中央市場

 舞阪から国道一号線を東に向かうこと30分ほどで浜松市中央市場の標識にぶつかる。右折してすぐ見えてくるのが巨大なコンクリートの建物。細長く左右に野菜などの市場と水産物の市場が振り分けられている。これは日本全国どこでも同じである。
 浜松市中央市場の建物は新しく巨大である。店はそれぞれ明確に区画されて所々にマグロやウナギの目立つ看板があってにぎやかである。ただし店の数や並ぶ魚貝類の量はそれほど多いとは思われない。また当日は静岡県全体が荒天のためか、地物らしきものは皆無であった。
 市場の入り口には「小売りはいたしません」という今時珍しい立て看板があり、これは一般客はお断りなんだなと思われた。店を巡る内に浜松市で作っている「トリイ」というソースを見つけた。なんとかこれを手に入れたいと思ったので市場で知り合った堤さんにお願いして来てもらい、こわごわと店の人に尋ねると「どうぞどうぞ」と2瓶ほど分けてもらう。これは浜松市の鳥居食品というメーカーが製造している「昔ながらのトリイ中濃ソース」と「昔ながらのウスターソース」。瓶に描かれた打ち出の小槌がいい味わいである。このソースであるがちょっと掘り出し物であった。酸味がほどよくて関東で手に入る大手メーカーのよりうまいのである。
 ここでせっかく市場に来たのだから、朝食は市場ご飯をと仲買さんや店の方にお聞きすると「2階に食堂はあるんですがダメなんです」という。それでも上がっていくと、まるで自動車教習所の教室のようなところにお弁当の箱が並んでいる。これではとても入る気になれない。仕方なく競り場脇のかなり年期のいったカウンターの店に入り、ラーメンをすする。味は中の下というところか? いかに業者によって成り立っている中央市場とは言え、築地をはじめ今や一般客なしでは成り立たないところは多い。ここもせっかく巨大な建物を造ったのだから、もっと一般客を受け入れて、食堂などを改善してはいかがだろう? 意外に多くの観光客を呼べるのではないか? 実際に当日も見学をしている団体がいて店をのぞいては大騒ぎしていた。一般人にとっていかに市場が楽しい場所か推して知るべし。



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