ヒロハノヒトエグサ

Scientific Name / Monostroma latissimum Wittrock, 1866

ヒロハノヒトエグサの形態写真

大きさ20センチ前後になる。非常に薄く触った感じが柔らかい。葉は縮緬状に縮れ小さな穴がある。

    • 珍魚度・珍しさ

      ★★
      少し努力すれば手に入る
    • 物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★
      美味

    分類

    植物界緑藻植物門緑藻綱ヒビミドリ目カイミドリ科ヒトエグサ属

    外国名

    学名

    Monostroma latissimum Wittrock, 1866

    漢字・学名由来

    漢字 広葉一重草 Hirohanohitoegusa
    由来・語源 ヒトエグサの仲間で葉の幅が広いため。ヒトエグサは藻体の細胞が一層であるため。

    地方名・市場名

    アオサ アオノリ
    場所愛知県渥美 
    アオノリ
    場所三重県鈴鹿市白子 備考クロノリ(黒海苔 スサビノリ)に対しての呼び名。 
    アオノリ
    備考一般的に。 

    生息域

    内湾生。太平洋岸中部、瀬戸内海。
    潮間帯上部の岩、杭。

    生態

    基本情報

    ヒトエグサとの関係などまだ分類学的にも明確では内部分がある。
    ただし養殖の世界では、この小さい穴が不特定な場所にあくものを品種として選抜している。
    福島県松川浦、静岡県浜名湖、三重県、瀬戸内海、鹿児島県などで養殖されている。
    一般に「青海苔」、「あおさ」として流通するもののなかでももっとも一般的なもの。
    味も香りも高く、正月用商材としても人気がある。
    珍しさ度 乾燥品は普通に市販されているし、地域によっては生もある。ただし少々探さないと見つからない。

    水産基本情報

    市場での評価 主に乾物として流通。やや高値。生は瀬戸内海などから入荷してくる。
    漁法 養殖
    産地 三重県、愛媛県、静岡県

    選び方

    味わい

    旬は冬から春。冬のものの方が軟らかく美味しい。
    干して焼いて香りが良く、口に入れると風味がまたよい。口溶けもいい。
    汁などに入れてうま味もある。
    乾物は焼いたものはそのまま、またふりかけ状のものがある。高級な青のり粉は本種であることが多い。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    料理法 汁(すまし汁、みそ汁)、天ぷら、煮る、湯通し
    汁◆すまし汁に入れる、みそ汁に入れてもいい。あまり煮ないのがコツ。磯の風味とうま味が楽しめる。
    天ぷら◆生は水洗いして水を絞り、乾燥品は水でもどしてよく絞る。これに小麦粉をまぶして、衣をつけて中温で揚げる。
    煮る◆生は水洗い、乾燥品は水で戻して、しょうゆ、砂糖、酒などを煮立ててさっと煮る。水は使わない。水飴を使うとまとまりはいいが味は落ちる。
    湯通し◆生は湯通し、乾燥品は水でもどして、水分を絞る。これを酢のもの、サラダなどに使う。
    ヒロハノヒトエグサの汁汁◆すまし汁に入れる、みそ汁に入れてもいい。あまり煮ないのがコツ。磯の風味とうま味が楽しめる。
    ヒロハノヒトエグサの天ぷら天ぷら◆生は水洗いして水を絞り、乾燥品は水でもどしてよく絞る。これに小麦粉をまぶして、衣をつけて中温で揚げる。
    煮る◆生は水洗い、乾燥品は水で戻して、しょうゆ、砂糖、酒などを煮立ててさっと煮る。水は使わない。水飴を使うとまとまりはいいが味は落ちる。
    湯通し◆生は湯通し、乾燥品は水でもどして、水分を絞る。これを酢のもの、サラダなどに使う。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    【乾製品】
    板のり/板状に干したもの。静岡県などで作られている。スサビノリなどよりも香が強く、海苔巻きなどに使う。
    ばら干し/福島県松川浦などで作られる。バラバラのまま干したもので、汁物、ご飯にかけてなどに利用。
    あぶりのり●乾したヒトエグサをあぶったもの。『橋本屋徳米兵衛』三重県松阪市

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    『あいちの水産物 ハンドブック100』(愛知県農林水産課)
  • 主食材として「ヒロハノヒトエグサ」を使用したレシピ一覧

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