ぼうずコンニャクの食べる魚貝類だけでなく多彩な生物の図鑑です。掲載種は2000種、食用の水産生物の一般的なものは総て網羅。検索法・食べ方を詳しく解説しています。

ヒメシャコガイ(Boring clam)

学名:Tridacna crocea Lamark,1819

ヒメシャコガイの形態写真

殻長17センチ前後(画像では左右)。貝殻はうねり、細かな放射肋がある。

  • 魚貝の物知り度 食べ物としての重要度 味の評価度

    ★★★★

    知っていたら達人級

    ★★

    地域的な水産物、嗜好品的なもの

    ★★★

    美味
    分類
    軟体動物門二枚貝綱マルスダレガイ目シャコガイ超科シャコガイ科オオシャコ属
    外国名
    Boring clam
    学名
    Tridacna crocea Lamark,1819
    漢字・由来
    漢字 姫硨磲貝
    由来・語源 シャコガイのなかでもっとも小さいという意味合い。
    シャコはもともとは「シャゴウ」で中国語の音から。ただし「大型のハマグリ」などをさす言葉でシャコガイ類のことに対する言葉ではない可能性が大。ヒメシャコはヒメジャコでともに『目八譜』から。
    地方名・市場名
    沖縄本島でアジケー、ニーグ。
    八重山でギーラ。
    アナグ、アナゴ、カイ、ギザ。
    生息域
    海水生。沖縄列島からオーストラリアのサンゴ礁に生息。
    生態
    雌雄同体。
    琉球列島以南のサンゴ礁に棲息するシャコガイ科最小の貝である。
    シャコガイの仲間は海中の微少なプランクトン、浮遊物もとらえるが、主な食料は体内の共生藻から得ている。
    共生藻(スーサンテラ)はシャコガイの排泄物である炭酸ガスやアンモニア、リン酸塩を取り込み、言うなれば植物での肥料分とし、かわりに光合成で得たアミノ酸や酸素をシャコガイに提供しているのだ。(参考文献/『黒潮に生きるもの』鈴木克美 東京書籍)
    基本情報
    関東では一般に流通しない。
    水産基本情報
    市場での評価 シャコガイとしては関東ではもっとも入荷量の多いもの。沖縄では活けだけではなくむき身も流通している。値段は関東では高い。
    主な漁法 採取、養殖
    主な産地 沖縄
    選び方
    味わい
    シャコガイの中では貝殻が薄く、歩留まりのよい方。
    可食部は主にヒモと貝柱。
    熱を通すと硬くなる。
    栄養
    寄生虫
    食べ方・料理法・作り方
    調理法
    刺身(酢の物)、バター焼き
    刺身で食べると食感が強く、磯の風味がありうまい。
    二枚貝と言うよりもサザエを思わせる。
    バター焼きなどにもなるが、それほどうまくない。

    ヒメシャコガイの刺身
    刺身 シャコガイとしては歩留まりがよい。二枚貝と言うよりも磯の風味が強くサザエを思わせる。
    好んで食べる地域・名物料理
    加工品・名産品
    沖縄
    釣り情報
    歴史・ことわざ・雑学など
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    ■近年はサンゴなど減少もあり、天然ものの漁獲量も多いとは言えないようだ。これにともない養殖の研究も行われている模様。
    ■さて関東での味わいの評価はあまり高いとは言えないヒメシャコだが沖縄ではとても珍重されている。値段も高い。沖縄県水産海洋研究センター石垣支所の久保弘文さんによると「沖縄では大変評価が高く、身だけだと非常に高価。これの養殖も研究中です。シラナミはその次に高いようですが、ヒメジャコが断然高く、人気があります。ヒレジャコやヒレナシジャコも出回っておりますが味はだいぶ落ちるようです」とのこと。養殖が本格化されれば関東にも頻繁に入荷してくるかも知れない。
    ■沖縄本島では「あじけー」、八重山では「ぎーら」と呼ばれる。
    ■殻の大きさの割に食べられる部分は少ない。貝剥きを差し込むと簡単に身がとれるが、身は細く貝柱は弱々しい。刺身で食べるといわゆる磯の香りがして、旨味がある。歩留まりが悪いということは貝殻の二次的利用(刺身盛り合わせの飾りなど)ができることで補えそうだ。この美しい貝殻など照明器具を入れる、アクセサリーを入れておくなどいろいろ使えそう。
    参考文献・協力
    『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社)
  • 主食材として「ヒメシャコガイ」を使用したレシピ一覧

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