ハナビラウオ

Scientific Name / Psenes pellucidus (Lütken,1880)

ハナビラウオの形態写真

47cm SL 前後になる。目が大きく、口は前方にある。背鰭は2、幼魚期は側へんして体高がある。頭部の鱗域は両眼間隔域に達しない。成長すると細長くなる。[千葉県勝山産 52cm SL・2.1kg]
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47cm SL 前後になる。目が大きく、口は前方にある。背鰭は2、幼魚期は側へんして体高がある。頭部の鱗域は両眼間隔域に達しない。成長すると細長くなる。[千葉県勝山産 52cm SL・2.1kg]47cm SL 前後になる。目が大きく、口は前方にある。背鰭は2、幼魚期は側へんして体高がある。頭部の鱗域は両眼間隔域に達しない。成長すると細長くなる。[宇和海産 22.5cm SL ・230g]47cm SL 前後になる。目が大きく、口は前方にある。背鰭は2、幼魚期は側へんして体高がある。頭部の鱗域は両眼間隔域に達しない。成長すると細長くなる。47cm SL 前後になる。目が大きく、口は前方にある。背鰭は2、幼魚期は側へんして体高がある。頭部の鱗域は両眼間隔域に達しない。成長すると細長く変わる。頭部付近には鱗がない。頭部の鱗域は両眼間隔域に達しない。
    • 珍魚度・珍しさ

      ★★★★
      めったに出合えない
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★
      美味

    分類

    硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目イボダイ亜目エボシダイ科スジハナビラウオ属

    外国名

    学名

    Psenes pellucidus (Lütken,1880)

    漢字・学名由来

    漢字/花弁魚 Hanabirauo
    由来・語源/稚魚・幼魚時代、鰭が長く左右に薄く花弁(はなびら)のようにひらひらしているため。
    〈スズキ目エボシダイ科ハナビラウオ属ハナビラウオ Icticus pellucidus LÜTKEN   コンニャクアジ Icticus pellucidus JORDAN et THOMPSON はハナビラウオ Icticus pellucidus LÜTKEN の成魚のものらしく……〉。古くは幼魚をハナビラウオ、成魚をコンニャクアジとしていた。松原喜代松はコンニャクアジに Icticus ischanus JORDAN et THOMPSON をあてていた。
    Lütken
    Christian Frederik Lütken(1827-1901 オランダ)。

    地方名・市場名

    クラゲウオ
    備考別名。 

    生息域

    海水魚。幼魚はクラゲの下、成魚は底生。
    釧路〜土佐湾の太平洋沿岸、新潟県佐渡〜五島列島の日本海沿岸、愛媛県、[若魚/兵庫県明石]、山口県の瀬戸内海。
    台湾南部、太平洋・インド洋、大西洋の温帯・熱帯域。

    生態

    幼魚はクラゲなどの下につき、成魚は底にいる。

    基本情報

    北海道から長崎県周辺までの沖合いにいる大型魚である。若い個体はクラゲとともに生きていて、非常に柔らかく、とれても気がつかないくらいの魚である。若い個体と成魚があまりにも違いすぎて古くから魚類学的にも混乱していた。成魚は非常に希に定置網などでとれるもので一般的に流通しない。
    珍魚度 珍魚としてもいいだろう。希に定置網などに入るが、流通しないことが多い。

    水産基本情報

    市場での評価 希に流通。一定の評価がない。
    漁法 定置網
    産地

    選び方

    触って張りのあるもの。

    味わい

    旬は不明。
    若い個体は水分が多く、体自体が柔らかくもろい。大型になると柔らかいもののしっかりしてくる。鱗は細かく取りやすい。皮は薄く骨は軟らかい。
    若い個体は寒天状で手でつぶれるくらいに柔らかい。大型は白濁した白身で脂が身に混在している。
    今回の成魚の料理は1切れ100gほどで、これを1人前とした。

    ハナビラウオの身質 成魚は非常に大きい。三枚に下ろすと乳白色の身である。この身全体に脂が大量に混在している。室温に置くだけで表面が脂でにじんでくる。イシナギなどもそうだが、食べる量を控えるべきだ。

    栄養

    危険性など

    若い個体は脂がほどんど感じられないものの、成魚は脂が非常に多く食べすぎると体調不良になる。

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    ハナビラウオの料理・レシピ・食べ方/焼く(塩焼き)、揚げる(フライ)、煮る(煮つけ)、生食(刺身)

    ハナビラウオの塩焼き 脂が強いものなので、1切れ100gの切り身しにて食べてみた。水洗いして三枚に下ろして切り身にする。振り塩をして1時間以上置いて焼き上げる。表面に浮き上がって来た脂が沸き上がって表面が色づいてくる。中はふんわりとして柔らかく美味だ。

    ハナビラウオのフライ 大型なので三枚に下ろして切り身にして塩コショウ、溶き卵(バッター液)をくぐらせてパン粉をつけて揚げる。表面の香ばしさに、柔らかい中に適度に繊維質で層の中にエキスが詰まった身で非常にうまい。フライ材料として非常に優れている。
    ハナビラウオ成魚の煮つけ 水洗いして三枚に下ろして切身にする。湯通しして霜降り状態にし、氷水に落としぬめりなどを流して水分をよくきる。これを酒・砂糖・醤油・水で煮上げる。煮ても硬く締まらず柔らかい。余計な脂分がぬけて魚本来の味が楽しめる。
    ハナビラウオ若い個体の煮つけ 若い個体はまるで寒天のように柔らかい。焼くに焼かれず、生で食べるには柔らかすぎるので、煮つけにする。内臓を取り、鍋に入る大きさに切る。ゆどうし出来ないので水分を布などに当てて取る。酒・砂糖・醤油・水が沸いた中に入れて短時間煮る。決してまずくはないが調味料の味に負けてしまう。
    ハナビラウオ成魚の刺身 水洗いして三枚に下ろし、皮を引いて刺身にする。白濁しているのは脂のせいである。1切れ20gほどで3きれ食べてみたが、口溶け感があって甘く感じるが脂で持て余す感じだった。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/岩田昭人さん(三重県尾鷲市)、戸梶基さん(山下鮮魚店 愛媛県宇和島市)、舛本洪介さん(築地魚市場)
    『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)、『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)
  • 主食材として「ハナビラウオ」を使用したレシピ一覧

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