クロアナゴ

Scientific Name / Conger japonicus Bleeker, 1879

クロアナゴの形態写真

1.5m TL 前後になる。頭部、体側に白点はなく側線孔が小さな斑点に見えて1列に並ぶ。頭部は小さく吻端から胸鰭起部までの長さは全長の14%前後。胸鰭後端と背鰭前端は少し離れている。
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1.5m TL 前後になる。頭部、体側に白点はなく側線孔が小さな斑点に見えて1列に並ぶ。頭部は小さく吻端から胸鰭起部までの長さは全長の14%前後。胸鰭後端と背鰭前端は少し離れている。1.5m TL 前後になる。頭部、体側に白点はなく側線孔が小さな斑点に見えて1列に並ぶ。頭部は小さく吻端から胸鰭起部までの長さは全長の14%前後。胸鰭後端と背鰭前端は少し離れている。頭部、体側に白点はなく、側線孔が小さな斑点に見えて1列に並ぶ。上顎の溝は深く上唇がめくれ上がって隠す。主上顎骨歯はほぼ1列。
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★
      知っていたら達人級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★
      美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区真骨亜区カライワシ下区ウナギ目アナゴ亜目アナゴ科クロアナゴ亜科クロアナゴ属

    外国名

    学名

    Conger japonicus Bleeker, 1879

    漢字・学名由来

    漢字 黒穴子
    由来・語源 東京での呼び名。ダイナンアナゴは『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1936、第二版1943)にはなく、両種は混同されていた可能性が高い。
    Bleeker
    Pieter Bleeker(ピーター・ブリーカー 1819-1878 オランダ)。医師、魚類学者。『東インドオランダ領の魚類図鑑』(Atlas Ichtyologique des Indes Orientales Netherlandaises 1862-1878)。軍医としてバタビア(現インドネシアジャカルタ)に赴任。インド洋、西太平洋の魚を採取。

    地方名・市場名

    生息域

    海水魚。浅い岩礁域。
    青森県牛滝・泊、南三陸、八丈島、茨城県〜九州南岸の太平洋沿岸、屋久島、瀬戸内海、京都府舞鶴、兵庫県浜坂、島根県浜田、山口県日本海側、長崎県南西沖。朝鮮半島南西岸、済州島、福建省、台湾。

    生態

    基本情報

    本州以南の浅い岩礁域に生息している。刺し網や定置網でとれるが、近縁種のダイナンアナゴと区別されないで、ともにクロアナゴとして流通する。
    1m以上になる大型のアナゴで主に産地周辺で流通する。
    マアナゴなどに比べると味が落ちるとして、ときに廃棄されることもある。
    食べ方によってはおいしいので、利用して欲しい魚のひとつ。

    水産基本情報

    市場での評価/入荷は少ない。安い。
    漁法/刺し網、釣り、定置網
    産地/

    選び方

    ヌメリが白くなく透明感のあるもの。

    味わい

    旬は夏。
    ぬめりは多く、皮は厚い。中骨は高く、小骨が多い。
    透明感の白身でうま味は少ない。皮はゼラチン質でうま味がある。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    クロアナゴの料理法・調理法・食べ方/煮る(湯引き)、揚げる(天ぷら)、煮る(煮つけ)、焼く(つけ焼き)、汁(みそ汁、潮汁)

    クロアナゴの湯引き 開いて片身にして、身側から骨切りする。こうすると小骨が気にならなくなる。だいたい1cm前後に切り、熱湯に一瞬通して氷水に摂る。粗熱がとれたら水分をよく切り、酢みそ、わさび醤油などで食べる。皮が非常においしい。弾力があり、ゼラチン質が甘い。身は淡泊さと引き比べてもとてもおいしい。

    クロアナゴの天ぷら ぬめりをこそげ落とし、開いて身側から骨切りする。水分をよくとり、小麦粉をまぶして衣をつけて高温で揚げる。表面はかりっとして皮目にうま味がある。身はたんぱくでイヤミがない。
    クロアナゴの煮つけ 非常に小骨が多いが、頭部に近い部分骨切りしないで煮つけにすることができる。ややわずらわしいものの、たんぱくでイヤミがない。開いて切り身にして湯通し、冷水に落としてぬめりを流す。これを酒・砂糖・醤油・水で煮る。
    クロアナゴのつけ焼き 開いて身の方から骨切りして、水分をよく取り、素焼きにする。七部通り火が通ったらみりん・酒・山椒を合わせた地を塗りながら焼き上げる。やや調味料に負けてしまうものの、皮目に味がある。
    クロアナゴのみそ汁 中骨、鰭、尾に近い部分を湯通しする。冷水に落としてヌメリなどを取り、水から煮出してみそを溶く。味わい豊かなだしが出て美味。
    クロアナゴの潮汁 中骨、尾、頭部に近い部分などを集めて置く。湯通しして冷水に落としてヌメリを流す。これを昆布だし(水でも)で煮だして酒・塩で味つけする。たんぱくで上品な味わい。黒コショウなどを振るといい。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/さんの水産(神奈川県小田原市)
    『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)、『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)

    地方名・市場名

    クロス
    場所三重県鳥羽市 参考出間リカさん 
    アサギ
    場所兵庫県明石 参考文献 
    ウシハモ[牛はも]
    場所宮城県気仙沼市気仙沼魚市場 参考表示 
    カラス
    場所富山県新湊 参考文献 
    ベエスケ
    場所岡山県、香川県引田 参考文献 
    レイスケ レエスケ
    場所愛媛県宇和島 参考文献 
    バカ
    場所愛媛県宇和島、高知県須崎 参考文献 
    クロベエ
    場所愛知県知多 参考文献 
    クロアナゴ
    場所東京都、神奈川県、和歌山県湯浅・田辺、高知県、 参考文献 
    クロハブ
    場所神奈川県 参考文献 
    ドヘイ
    場所神奈川県など 参考文献 
    トヘ
    場所長崎県平戸市度島 参考福畑光敏さん 
    トコ クロトコ
    場所長崎県雲仙市富津 参考佐藤厚さん 
    アナゴ
    場所高知県須崎 参考文献 
    アナゴウナギ
    場所鹿児島 参考文献 
    ハモ
    場所鹿児島県種子島 参考『種子島の釣魚図鑑』(鏑木紘一 たましだ舎 2016年) 
    トオヘイ トオヘエ
    場所関西地方、愛媛県、有明海周辺、山口県下関 参考文献 
    デンスケ
    場所愛媛県宇和島市 
  • 主食材として「クロアナゴ」を使用したレシピ一覧

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