ドブカスベ

Scientific Name / Bathyraja smirnovi (Soldatov and Pavlenko, 1915)

ドブカスベの形態写真

全長1.2m前後になる。吻部分は非常に軟らかく簡単に曲げられる。肩の部分に1対の棘がある。目の後方に強い棘があるが、後方、尾に続く強い棘とは連続しない。小さな棘が体盤の周辺だけに無数に並ぶが、中央部分にはない。[雄]
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全長1.2m前後になる。吻部分は非常に軟らかく簡単に曲げられる。肩の部分に1対の棘がある。目の後方に強い棘があるが、後方、尾に続く強い棘とは連続しない。小さな棘が体盤の周辺だけに無数に並ぶが、中央部分にはない。[雄]全長1.2m前後になる。吻部分は非常に軟らかく簡単に曲げられる。肩の部分に1対の棘がある。目の後方に強い棘があるが、後方、尾に続く強い棘とは連続しない。小さな棘が体盤の周辺だけに無数に並ぶが、中央部分にはない。[雄]全長1.2m前後になる。吻部分は非常に軟らかく簡単に曲げられる。肩の部分に1対の棘がある。目の後方に強い棘があるが、後方、尾に続く強い棘とは連続しない。小さな棘が体盤の周辺だけに無数に並ぶが、中央部分にはない。。[雌]全長1.2m前後になる。吻部分は非常に軟らかく簡単に曲げられる。肩の部分に1対の棘がある。目の後方に強い棘があるが、後方、尾に続く強い棘とは連続しない。小さな棘が体盤の周辺だけに無数に並ぶが、中央部分にはない。[雌]吻は簡単に曲がる。肩の部分に1対の棘がある。目の後方に強い棘があるが、後方、尾に続く強い棘とは連続しない。小さな棘が体盤の周辺だけに無数に並ぶが、中央部分にはない。
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★
      美味

    分類

    顎口上綱軟骨魚綱板鰓亜綱エイ区エイ上目ガンギエイ目ガンギエイ科ソコガンギエイ属

    外国名

    学名

    Bathyraja smirnovi (Soldatov and Pavlenko, 1915)

    漢字・学名由来

    漢字 溝糟部 Dobukasube
    由来・語源 大量に出るぬめりが泥状で「溝(どぶ)」を思わせるからだと思う。
    『魚類の形態と検索』(松原喜代松 岩崎書店 1955)に新称とある。
    越中方言「コンベ」は『魚譜』(栗本丹州/宝暦6年・1756年江戸生まれ。天保5年・1834年死)にもある。現在でも富山県でよく揚がっている。
    栗本丹州
    栗本丹洲(くりもと たんしゅう栗本 丹洲(くりもと たんしゅう 宝暦6年/1756年〜天保5年/1834年)。江戸神田紺屋町生まれ。奥医師、本草学者。『魚譜』、『千虫譜』、『異魚図賛』など多くの図譜を残す。

    地方名・市場名

    カスベ ミズカスベ
    場所北海道 
    コンベ
    場所新潟県糸魚川市浦本・能生、富山県黒部漁港 備考越中方言「コンベ」は『魚譜』(栗本丹州/宝暦6年・1756年江戸生まれ。天保5年・1834年死)にも。越中は現富山県。 参考聞取 

    生息域

    海水魚。水深100-1125m。
    北海道全域、青森県〜島根県隠岐の日本海沿岸、九州北西岸。
    ピーター大帝湾、日本海北部、サハリン、ベーリング海。

    生態

    基本情報

    北海道、日本海側で揚がるガンギエイ科の多くが本種だ。大型でときに大量に水揚げされる。
    基本的に鰭だけになり、皮を剥いた状態で流通する。
    安くて手間がいらない、和洋に使えるなど、日々手軽に使える食材だと思う。

    水産基本情報

    市場での評価 主に日本海側で皮をむいた鰭だけになった状態での流通。やや高値。
    漁法 刺し網、底曳き網
    産地 新潟県、富山県

    選び方

    鰭での流通でむき身に透明感のあるもの。触って弾力のあるもの。

    味わい

    旬は不明。
    吻をはじめ全身が柔らかい。カスベの中では皮が剥きやすい。
    水分が多く軟骨も軟らかい。熱を通すと煮崩れしやすい。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    ドブカスベの料理法・レシピ・食べ方/煮る(鍋、煮つけ、煮こごり、湯引き)、ソテー(ムニエル)、揚げる(唐揚げ)、肝いり、汁(みそ汁)、和えもの(ぬた)
    ドブカスベの韓国風鍋 鰭の部分を横方向、軟骨を切らないように切る。これを軽く湯通しして冷水に落として水分をきる。これを煮干しだし(動物性のだしならなんでもいい)、酒少々、塩の中で煮ながら食べる。軽く温めるくらいでもこりこりしておいしい。野菜は好みのものを、唐辛子は好みで加える。

    ドブカスベの煮つけ ドブカスベの鰭を切り取り、皮を剥いて、適当に切る。軽く湯通りして冷水に落とす。水分をよくきり、酒・醤油・砂糖・水の中で煮る。甘味はみりんでもいいし、酒と醤油だけで味付けしてもいい。軟骨のこりこりとした食感とくせのない筋肉の味があいまってとてもおいしい。
    ドブカスベの煮つけ皮付き 本種は基本的に皮をむいて料理する。ためしに皮付きのまま煮てみた。適当に切り、輸送視する。冷水に落としてぬめりを流し、水分をよくきる。これを酒・砂糖・醤油・水のなかで煮る。本種には甘辛味が合うが、甘味を抜いてもいい。皮が意外にとろっとしておいしい。ただし微かに苦みが感じられる。
    ドブカスベの煮こごり 本種などガンギエイ類は煮ると見事な煮凝りができる。多めの煮汁で煮て冷まし、型に入れて冷やす。味付けは甘めにした方がご飯に合う。また冷たい煮つけとしてもとても味わい深い。
    ドブカスベの酢みそ和え 鰭を切り放し、軟骨を切らないように切り分ける。適当な長さに切り、さっと湯通し、冷水に落として水をきる。これとゆでたわけぎ、酢みそを合わせて和える。こりこりとした軟骨の食感、噛むと染み出してくる甘味、酢みその爽やかな味があいまってとても美味。
    ドブカスベのムニエル 鰭を切り取り、皮を剥く。市販の物はこの作業は不要。水分をよくきり、塩コショウして小麦粉をまぶし、多めの油でじっくり弱火でソテーする。表面は香ばしく上がったらバターで風味づけをして切り身を取り出す。後のフライパンにレモンを搾り入れてソースにする。
    ドブカスベの唐揚げ 市販のものはすでに剥いてあるが、丸のままの状体なら鰭の部分を切り取り、皮を剥く。軟骨を切らないように横方向に適当にきり、再度水分を拭き取り、小麦粉をまぶしてじっくりと二度揚げする。さくっとして、中心部分にこくのあるエキスが感じられる。非常においしい。
    ドブカスベのみそ汁 鰭の部分を切り取り、皮を剥く。適当に切り、水から煮出してよくアクをすくい、最後にみそを溶く。野菜などは好みのものを。軟骨などからいいだしが出て、軟骨のコリコリした食感とともにとても奥の深い味わいである。
    ドブカスベの肝いり 鰭の部分を細かく切り、肝、みそとプライパンで空いりしたもの。軟骨のこりこりした触感と肝のこくのある味があいまってとてもうまい。

    好んで食べる地域・名物料理

    本州、日本海側で盛んに食べられている。


    こんべの刺身
    こんべの刺身 水揚げしたばかりのものの鰭の部分の皮を剥く。これを軟条と同じ方向に切り、刺身として食べる。なにもつけないで食べるとほんのり塩味が感じられる。ここに柑橘類をしぼって食べるとより美味に違いないと思った。[新潟県糸魚川市能生漁港]

    かすべの酢味噌和えかすべの酢味噌和え ドブカスベの鰭の部分を細かく切り、生酢に漬け込む。1時間前後漬けて、水分をよく絞る。これを酢みそ(みそ、酢、砂糖、酒を入れてもいい)で和える。[山形県酒田市飛島]
    コンベの酢のもの 皮を剥いた鰭周辺をほぐして塩をして水洗い。甘酢につけたもの。こりこりとした歯ごたえが心地よく、軟骨周辺の筋肉にうま味がある。とても味わい深い。[富山県魚津市]

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/くろべ漁業協同組合(富山県黒部市)、青木清隆さん(上越漁業協同組合)
    『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)、『飛島に伝わる 郷土料理Ⅱ』(飛島地区漁業集落)
  • 主食材として「ドブカスベ」を使用したレシピ一覧

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