トビヌメリ

Scientific Name / Repomucenus beniteguri (Jordan and Snyder, 1900)

トビヌメリの形態写真

体長16cm前後になる。口はおちょぼ口で背の斑紋は不定形で不規則。前鰓蓋骨の棘は内側に曲がりいくつかに棘が分枝する。第一背鰭の軟条は伸びる。第二背鰭に不定形の斑紋がある。尾鰭下方は黒い。雄の尻鰭には白と暗色の縞模様がある。雌の尻鰭は白い。[雄]
トビヌメリの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
体長16cm前後になる。口はおちょぼ口で背の斑紋は不定形で不規則。前鰓蓋骨の棘は内側に曲がりいくつかに棘が分枝する。第一背鰭の軟条は伸びる。第二背鰭に不定形の斑紋がある。尾鰭下方は黒い。雄の尻鰭には白と暗色の縞模様がある。雌の尻鰭は白い。[雄]体長16cm前後になる。口はおちょぼ口で背の斑紋は不定形で不規則。前鰓蓋骨の棘は内側に曲がりいくつかに棘が分枝する。第一背鰭の軟条は伸びる。第二背鰭に不定形の斑紋がある。尾鰭下方は黒い。雄の尻鰭には白と暗色の縞模様がある。雌の尻鰭は白い。[雌]体長16cm前後になる。口はおちょぼ口で背の斑紋は不定形で不規則。前鰓蓋骨の棘は内側に曲がりいくつかに棘が分枝する。第一背鰭の軟条は伸びる。第二背鰭に不定形の斑紋がある。尾鰭下方は黒い。雄の尻鰭には白と暗色の縞模様がある。雌の尻鰭は白い。吻の部分が黄赤色[上から見たところ]裏側、体の後半は黒いシミが入ったように見える。口の周辺が黄土色になる固体がいる。雄の尻鰭には白と暗色の縞模様がある。雄の第1背鰭。雌の第1背鰭。背の斑紋は不定形で不規則。
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目ネズッポ亜目ネズッポ科ネズッポ属

    外国名

    学名

    Repomucenus beniteguri (Jordan and Snyder, 1900)

    漢字・学名由来

    漢字 鳶滑 Tobinumeri
    由来・語源 前身が鳶色だからだと思う。また小種名の「beniteguri(ベニテグリ)」は謎。『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)にも掲載されている。
    WoRMSではCallionymus beniteguri Jordan & Snyder, 1900
    Jordan
    David Starr Jordan〈デイビッド・スター・ジョーダン(ジョルダン) 1851-1931 アメリカ〉。魚類学者。日本の魚類学の創始者とされる田中茂穂とスナイダーとの共著『日本魚類目録』を出版。
    Snyder
    ジョン・オターバイン・スナイダー(1867-1943 アメリカ) 魚類学者。スタンフォード大学の魚類学教授。『日本魚類目録(A catalogue of the fishes of Japan)』を田中茂穂、David Starr Jordanとともに作る。

    地方名・市場名

    ツバクロ
    場所愛知県(築地場内荷) 
    メゴチ
    場所関東周辺 

    生息域

    海水魚。外洋性沿岸、開放性内湾の岸近くの砂底。
    北海道日本海側・少ないが太平洋沿岸、少ないが青森県全沿岸、茨城県〜土佐湾の太平洋沿岸、新潟県佐渡〜長崎県の日本海沿岸、瀬戸内海。
    朝鮮半島南東岸、済州島。

    生態

    基本情報

    江戸前天ぷらの盛んな関東では、「めごち(ネズッポ属)」はなくてはならない魚のひとつだ。今でも東京湾内房や銚子、茨城県などからまとまって入荷してくる。いちばん代表的な「めごち」はネズミゴチだが、本種もそれに準じて重要。歩留まりからすると高価で人気が高い。
    残念ながら一般的な流通はしないが、関東の食文化には欠かすことのできない魚だと思ってもいい。

    水産基本情報

    市場での評価 関東ではネズミゴチ同様「めごち」として取引され、高価。
    漁法 底曳き網
    産地 福岡県

    選び方

    触って張りがあり、滑りの多くないもの。

    味わい

    旬は春から夏ではないかと思う。
    内臓が多く、臭いが出やすい。買い求めたら早めに頭部と内臓を取るといい。
    鱗は気にならない。皮はやや強い。骨は軟らかい。
    基本的に頭部を取り料理するので歩留まりは悪い。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    トビヌメリの料理法・レシピ・食べ方/揚げる(天ぷら、唐揚げ、フライ)、焼く(塩焼き、干もの)、煮る(煮つけ)
    トビヌメリの天ぷら
    めごちの天ぷら(トビヌメリの天ぷら) ネズッポ属の基本的な料理法は揚げる。特に天ぷらは江戸前料理の「めごち」として有名なタネとなっている。皮目に独特の風味がある。これが本種が天ダネとして優れている部分なのである。身はふっくらと揚がり、上品な白身で皮目に独特の風味があり実に美味。

    めごちの唐揚げ(トビヌメリの唐揚げ) 水洗いして中骨、腹骨を取る。水分をよくきり、片栗粉をまぶして香ばしく二度揚げする。揚げたてに塩コショウを振る。さくさくとして歯触りがよく、中は締まってほどよく繊維質。ビールなどの進むつまみである。
    めごちのフライ(トビヌメリのフライ) 水洗いして中骨と腹骨を取り、塩コショウする。小麦粉をまぶして、衣(卵・小麦粉・水)をからめてパン粉をつけてやや高温で揚げた。身(筋肉)はふっくらとして柔らかく豊潤、ほんのり甘味が感じられる。ご飯がすすむ。
    トビヌメリの塩焼きトビヌメリの塩焼き 頭部と内臓を取り去り、振り塩をして1時間以上置き、じっくりと焼き上げたもの。焼くと強く締まるが、身離れがよく、噛みしめるとうま味豊かでとてもうまい。皮目に独特の香りがあるのも好ましい。
    トビヌメリの煮つけトビヌメリの煮つけ ネズッポ属を煮つけにするのは底曳き網などのある漁港周辺では当たり前。煮つけは簡単にできてご飯にあう。本種は小振りだが身離れがよく食べやすいのもいい。今回は頭部を落として湯に通し、冷水に落としてあら熱を取る。よく水分を取っておく。これを水とみりん、酒で煮上げたもの。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)
  • 主食材として「トビヌメリ」を使用したレシピ一覧

関連コンテンツ