クロハギ

Scientific Name / Acanthurus xanthopterus Valenciennes, 1835

クロハギの形態写真

SL 50cm前後になる。目の前方と目の前方に黄色い帯がある。尾柄部にある棘は1つで黒く後部を支点に立つ。胸鰭は黄色もしくは黄色ががかった透明。尾鰭は湾入し、大型になると上葉・下葉が伸びる。背鰭、尻鰭に3〜5本の黄色い帯がある。[銭州群島 39cm SL・1.997kg]
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SL 50cm前後になる。目の前方と目の前方に黄色い帯がある。尾柄部にある棘は1つで黒く後部を支点に立つ。胸鰭は黄色もしくは黄色ががかった透明。尾鰭は湾入し、大型になると上葉・下葉が伸びる。背鰭、尻鰭に3〜5本の黄色い帯がある。[銭州群島 39cm SL・1.997kg]SL 50cm前後になる。目の前方と目の前方に黄色い帯がある。尾柄部にある棘は1つで黒く後部を支点に立つ。胸鰭は黄色もしくは黄色ががかった透明。尾鰭は湾入し、大型になると上葉・下葉が伸びる。背鰭、尻鰭に3〜5本の黄色い帯がある。[小型 石垣島]目の前方と目の前方に黄色い帯がある。胸鰭は黄色もしくは黄色ががかった透明。胸鰭は黄色もしくは透明。背鰭、尻鰭に3〜5本の黄色い帯がある。目の前方と目の前方に黄色い帯がある。胸鰭は黄色い。尾柄部にある棘は1つで黒く後部を支点に立つ。
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★★
      一般的(流通量は普通)
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目ニザダイ亜目ニザダイ科クロハギ属

    外国名

    学名

    Acanthurus xanthopterus Valenciennes, 1835

    漢字・学名由来

    漢字 黒剥 Kurohagi
    由来・語源/死ぬと体色が黒く、厚みのある皮は剥ぐことができるため。
    〈ニザダヒ科クロハギ属クロハギ〉。『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)
    Valenciennes
    アシル・バランシエンヌ(Achille Valencienne 1794-1865)はフランスの動物学者。ジョルジュ・キュビエとともに『魚類の自然誌』を刊行。国内で水揚げされる多くの魚を記載。

    地方名・市場名

    アブラゴーメ サカトーシ ナベクサラシ
    場所鹿児島県種子島 参考『種子島の釣魚図鑑』(鏑木紘一 たましだ舎 2016年) 
    トカザー マンダー
    場所沖縄県南城市知念漁協 

    生息域

    海水魚。岩礁域、サンゴ礁域。
    [銭州群島]、八丈島、小笠原諸島、硫黄島、沖ノ鳥島、茨城県、千葉県館山湾、神奈川県相模湾・三崎、静岡県伊豆半島下田・御前崎、和歌山県白浜、高知県横浪半島、屋久島、琉球列島、南大東島。
    福建省、台湾、東沙諸島、南沙諸島、紅海をのぞくインド-汎太平洋。

    生態

    基本情報

    琉球列島や小笠原のサンゴ礁域に多い。主に鹿児島県島嶼部、沖縄県で水揚げがある。ニザダイ科クロハギ属の多くが「トカザー」、「トカジャー」、「クスケー」と呼ばれているが本種もそのひとつ。比較的手頃な値段の食用魚として流通している。
    クロハギ属の中でも大きくなることから、やや高値をつけるのではないかと思っている。

    水産基本情報

    市場での評価/クロハギ属、サザナミハギ属は沖縄県では市場などでよく見かける。安い。
    漁法/刺し網
    産地/沖縄県

    選び方

    触って硬いもの。

    味わい

    旬は不明。
    小型はあまり味がないが大きくなると断然おいしくなる。小型は時間が経つと臭みがでるので、大型も同様かも知れない。
    写真の個体は10月23日のものだが、脂がのっていてとても状態がとかった。刺身は一度冷凍、解凍して準備して撮影したために、味見だけしただが非常に脂を感じた。
    大きくなるほど味がよくなる。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    クロハギの料理・レシピ・食べ方/揚げる(素揚げ、フライ)、焼く(塩焼き)、煮る(煮つけ)、ソテー(ムニエル)

    クロハギの素揚 本種をはじめニザダイ亜科の基本的な料理法が素揚げだ。熱帯域では粉などは使わず、そのまま油で揚げることの方が普通。水洗いして三枚に下ろし、適当に切る。皮付きのままじっくりと素揚げにする。
    緻密な身がふんわりとふくらみ、中は豊潤で甘味が感じられる。硬いはずの皮も食べられ、皮下に脂がたまり濃厚な味がする。

    クロハギのフライ 大型はくせのない白身なのでフライにして美味。水洗いして三枚に下ろして皮を引く。適当に切り、塩コショウして小麦粉をまぶし、溶く卵をくぐらせてパン粉をまぶして揚げる。食感は鶏のささみを思わせる。魚らしいうま味も感じられておいしい。
    クロハギの塩焼 皮の直下がうまいので、焼くときは皮付きのままがいい。水洗いしてここでは頭部を梨子割りにして水分を切り、振り塩をする。1時間程度寝かせてじっくり焼き上げる。身側から食べ始めて仕舞いに皮を剥がしながら食べる。以外に身が多く、甘味がある。皮下が珍味だ。
    クロハギの煮つけ 腹身と頭部を煮つけにした。腹身、頭部は梨子割りにして湯に通して表面のざらざらした鱗をこそげ取る。水分をよくきり、酒・砂糖・醤油・水で煮る。ここではこってり煮たが酒・醤油・水であっさりにてもうまい。
    クロハギのムニエル 水洗いして三枚に下ろし、皮を引き適当に切る。塩コショウして小麦粉をまぶしてじっくり時間をかけて多めの油で香ばしくソテーする。仕上げにバターで風味づけする。非常に緻密な身の白身でソテーすると適度に締まり、身に甘味がある。バターとの相性がいい。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/マル幸水産(八王子市八王子綜合卸売協同組合)
    『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)、『美ら海市場図鑑 知念市場の魚たち』(三浦信男 ぬにふぁ星 2012)
  • 主食材として「クロハギ」を使用したレシピ一覧

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