リシケタイラギ

リシケタイラギの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
25cm SL 前後になる。貝殻は薄く硬く割れやすい。表面に無数の放射肋があり、畝状の部分に棘がある。
25cm SL 前後になる。貝殻は薄く硬く割れやすい。表面に無数の放射肋があり、畝状の部分に棘がある。
25cm SL 前後になる。貝殻は薄く硬く割れやすい。表面に無数の放射肋があり、畝状の部分に棘がある。
25cm SL 前後になる。貝殻は薄く硬く割れやすい。表面に無数の放射肋があり、畝状の部分に棘がある。
珍魚度・珍しさ★★★
がんばって探せば手に入る
魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度 ★★★
一般的(流通量は普通)
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
二枚貝綱翼形亜綱イガイ目ハボウキガイ科ハボウキガイ属
外国名
Fan-shell
学名
Atrina (Servatrina) lischkeana (Clessin,1891)
漢字・学名由来

漢字 なし
由来・語源 明治時代に日本産貝類を研究したドイツの動物学者C.E.Lischke (リシケ)にちなむ。

地方名・市場名
ガザ ケン
参考文献 

概要

生息域

海水生。内湾の低潮帯〜水深30メートル前後までの砂泥地。ズベタイラギよりも潮通しのいい場所にいる。
本州〜九州。瀬戸内海と有明海に多い。

生態

基本情報

タイラギの有鱗形。タイラギと同様に区別しないで流通する。また、タイラギと同種とする説の方が多い。韓国産などでこのタイプを見かけない。入荷量はタイラギと比べて少ない。
利用法も味も変わらないので、値段など総て同じ。
珍魚度 タイラギに希に混ざっている。有明海などには多く、探せば手に入る。

水産基本情報

市場での評価 入荷は年間を通じてある。1個あたり400円から600円と、貝柱を主に食べる二枚貝としては非常に高価。
漁法 潜水漁、タイラギこぎ漁
主な産地 瀬戸内海、佐賀県

選び方・食べ方・その他

選び方

原則として生きているもの。貝柱の大きいもの。

味わい

旬は春
貝殻は薄くて硬いが割れやすい。可食部分は主に貝柱で、ヒモや小さい方の貝柱は硬い。
熱を通すと硬く締まる。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

料理法
貝柱刺身、ビラ刺身(酢の物)、貝柱天ぷら、貝柱・ビラバター焼き、貝柱・ビラ煮つけ、ビラ炊き込みご飯

刺身 一般に関東では貝柱を刺身にする。完全に生でもいいが、表面をあぶると旨みと甘みが増す。
ビラ刺身 九州などではビラ(ヒモ、小さい方の貝柱、足の部分)も刺身で食べる。すり鉢などに入れ、塩を加えてかき混ぜるようにしてヌルを取り去り、よく滑りを取るように洗う。これをしっかりやらないと生臭い。これも歯ごたえがありうまい。また酢の物にしてもよい。
天ぷら 天ぷらも美味。高温で揚げて中は生という状態が貝柱の旨み、風味が生きる。
バター焼き 貝柱・ビラともにバターで焼くと、非常にうまいが贅沢である。オリーブオイルやヘイゼルナッツオイルでソテーしてもいい。
煮つけ 九州などでは貝柱以外のヒモや脚なども食べる。甘辛く煮るとおかずにもなる。
炊き込みご飯 ビラ(貝柱以外のヒモなど。下ごしらえは刺身と同じ)は炊き込みご飯に使う。上品な中に貝らしい旨みがあって美味。
ゆでる ヒモなどはゆでて酢の物にしてもよい。

料理法は「タイラギ」と同じです。タイラギのページも参照ください。
可食部分は主に貝柱。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど

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■関東の市場では定番商品のひとつ。入荷も多い。旬は春から初夏。タイラギとともに「平貝」として扱われる。
1990年代にタイラギは2種に分類しなおされていて、「貝殻の表面に放射状にはっきりした筋が入り、やや棘立つものをリシケタイラギ」、「表面が滑らかなものをタイラギ」とされている。
■味わいはタイラギと変わらない。刺身にして美味。ホタテにない微かな渋みや風味がこの貝の価値を高めている。微かに表面を焼いたり霜降りにしてもいいが、コリコリと歯ごたえのある身はまことにうまい。寿司飯との相性もよい。他にはバター焼き、天ぷらなど。