メダイ

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SL80cm前後になる。吻端は丸く前上の顎骨・主上顎骨のかなりの部分が皮膚と涙骨に覆われる。体は暗色で、身体は細長く、身体に対して目と尾鰭が大きい。背鰭は1基だが、前方で棘状になり分裂する。体表からの粘液でぬるぬるする。[51cm SL・2.8kg]
SL80cm前後になる。吻端は丸く前上の顎骨・主上顎骨のかなりの部分が皮膚と涙骨に覆われる。体は暗色で、身体は細長く、身体に対して目と尾鰭が大きい。背鰭は1基だが、前方で棘状になり分裂する。体表からの粘液でぬるぬるする。[60cm SL・4kg]
SL80cm前後になる。吻端は丸く前上の顎骨・主上顎骨のかなりの部分が皮膚と涙骨に覆われる。体は暗色で、身体は細長く、身体に対して目と尾鰭が大きい。背鰭は1基だが、前方で棘状になり分裂する。体表からの粘液でぬるぬるする。[若い個体。22.5cmSL ・254g]
SL80cm前後になる。吻端は丸く前上の顎骨・主上顎骨のかなりの部分が皮膚と涙骨に覆われる。体は暗色で、身体は細長く、身体に対して目と尾鰭が大きい。背鰭は1基だが、前方で棘状になり分裂する。体表からの粘液でぬるぬるする。[中型]

全関連コラム

珍魚度・珍しさ★★
少し努力すれば手に入る
魚貝の物知り度 ★★
これは常識
食べ物としての重要度 ★★★
一般的(流通量は普通)
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目イボダイ亜目イボダイ科メダイ属
外国名
Bream, Ruffe, Japanese butterfish
学名
Hyperoglyphe japonica (Döderlein,1885)
漢字・学名由来
漢字 眼鯛 Medai
由来・語源 東京での呼び名。目が大きいため。
〈イボダヒ型族メダヒ科メダヒ屬 メダヒ Ocyrius japonicus 〔本州中部の太平洋沿岸に普通である〕〉。『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)

眼鯛 東京都周辺での呼び名で、眼が大きな鯛という意味。鯛は種を表す言葉ではなく白身で左右にやや側へんする(平たい)という意味だろう。
Döderlein
ルートヴィヒ・デーデルライン(Ludwig H. P. Döderlein/1839-1936)。ドイツの動物学者。1879/明治12-1881/明治14、東京大学のお雇い教師として日本滞在。神奈川県江ノ島や三崎で水産生物を採取。
地方名・市場名

概要

生息域

海水魚。幼魚は流れ藻、成魚は100メートル以上の水深の底近く。
北海道日本海沿岸・[オホーツク海]、[山形県(2022年の段階で昔はいなかったし、大型はとれなかった)]、[富山県黒部漁港]〜九州南岸の日本海・東シナ海沿岸、北海道〜九州南岸、[種子島]の太平洋沿岸、瀬戸内海、東シナ海大陸棚縁辺〜斜面域、希に沖縄東シナ海沖、九州〜パラオ海嶺。
朝鮮半島南岸、東岸南部、鬱陵島、ハワイ諸島北西部。

生態

体表から多量の粘液を出す。
産卵期は冬。
稚魚は流れ藻などについて生活している。成魚はやや深い場所に生息。
1歳で約30センチ、2歳で40センチ、4歳で60センチほどになる。
イカ類、大型プランクトン、ヒカリボヤ類、サルパ類、ハダカイワシ類などをエサにしている。

複雑な胃袋 食道に強い歯のようなものがあり、食道囊に繋がっている。胃袋にあたる部分は短くやや長い腸管に繋がる。メダイの消化器内にはどろっとした物体が見られることが多いが、この食道にある歯で噛み砕いているためだと思われる。

基本情報

北海道以南の沖合に普通に見られる魚。西日本よりも関東で人気があった。東京湾、伊豆諸島を初め関東周辺でとれる魚なので、東京都ならびに関東で人気の高い魚だった。近年、日本海での漁獲量が増え、生息域が北上傾向にあるために本種の地域性に変化が見られる。
関東では高級漬け魚(みそ漬けや粕漬け)の材料として、料理店でも水産加工の店でも重要であった。
伝統的な煮つけや焼き魚にも向いているし、比較的若い世代に好まれるフライやムニエルなどにも最適だ。鮮度のいいものは刺身にして絶品だが、生で食べることは少ない。
鮮魚としても重要であるが、高級漬け魚(西京漬け、祐庵焼など)の原料としても重要だ。
珍魚度 珍しい魚ではなく普通の食用魚。ただやや高いのと漁獲量がそれほど多くないために多少は探す必要がある。

水産基本情報

市場での評価 関東の市場でもっともよく見かける定番的な魚。値段も味の割りに安くて魅力的な魚のひとつ。日本海、近海ものの大型は高い。
漁法 釣り、刺し網
主な産地 長崎県、島根県、高知県、東京都

選び方・食べ方・その他

選び方

目が澄んでいて、粘液に透明感があり、身に張りのあるもの。

味わい

旬は初秋から冬。産卵後もあまり味が落ちない。
とれたてのものは体表を粘液がまとわりついている。料理はこの粘液を取り去ってから。
鱗は小さく薄く取りやすい。皮は厚く丈夫。骨は軟らかい。
透明感のある白身で白濁してくる。熱を通しても硬く締まらない。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

メダイの料理・レシピ・食べ方/生食(刺身、昆布締め)、煮る(ちり鍋、しょうゆ鍋、煮つけ、真子煮つけ)、焼く(粕漬け、みそ漬け、祐庵焼き)、ソテー(ポワレ、ごま油焼き、ムニエル、フライパン照り焼き)、汁(潮汁、みそ汁)
メダイの刺身 関東では昔は生で食べない魚だったと、築地の老人から聞いたことがある。古くは魚ごとに用途がはっきりしていたのかもしれない。ただし、刺身は絶品である。
三枚に下ろして、皮を引くと、一見、ブリに近い色合い、身質をしている。食感も似ているものの、ほどよい甘さで、酸味が控えめである。脂がのっていると、この脂からくる甘味が加わってゴージャスな味わいになる。

メダイの焼霜造り(あぶり) 旬は秋から冬だが、年間を通して味のいい魚である。夏の固体などは脂がないので単純に刺身にしてもおいしくない。むしろ皮目の味を生かして焼霜造りにする。三枚に下ろして血合い骨・腹骨を取る。皮を引かないでまな板などの上にのせてバーナーであぶる。氷水に落として粗熱を取り、水分をよくきり刺身状に切る。
小メダイのポキ(ポケ) 本来はハワイ料理であるが今や熱帯域の島々にまで広がっている。基本はごま油と醤油である。脂のない小型などを使うといい。皮を引いて小さく切る。ねぎ、トマトなどと辛い青唐辛子などを和えて、ごま油・醤油で味つけする。とてもインパクトのある味わいで食べ飽きることがない。
メダイのちり鍋 大型のメダイの中骨などをだしに使って、つゆを作り、身を煮ながら食べる。もっと簡単に骨も身も使って作ってもいい。昆布とあらで出ただしが非常に味わい深い。とてもあっさりと上品な味わいなのでついつい箸が伸びてしまう。締めの雑炊、麺などもとてもおいしい。
メダイのしょうゆ仕立て鍋 メダイのあらや胃袋、肝なども入れて昆布だしにしょうゆ、酒で仕立てた。名残の松茸を入れてぜいたく極まりない鍋である。上品でイヤミのない味わいなのに、松茸のうま味と香りに決して負けない味。絶品だと思う。
メダイの煮つけ(メダイの兜煮) ここでは兜を煮つけにしたが、切り身でもなんでも非常に味わい深い。頭部は梨子割りにして湯通しする。冷水に落として粗熱をとり、鱗やぬめりを流す。水分をよくきり、酒・砂糖・醤油・水(味つけはお好みで)を沸かした中で煮る。身離れがよく上品な白身ではあるが甘味とうま味がある。
メダイのわた煮 複雑な形の内臓はていねいに水洗いする。腸管や胃袋は開いてていねいに洗う。特に食道の歯は強く刺々しいので切り取ってしまう。肝などとともにさっと湯通しする。食べやすい大きさに切り、酒・砂糖・醤油・水を煮つめた中で短時間で煮上げる。
肝を初めこくのある味で、うま味が舌の上で長々と感じられる。ときどきわた(内臓)はメダイのいちばんうまい部分では、と思ってしまう。

メダイの真子の煮つけ 晩冬から初春にかけて真子をかかえているものがある。卵粒が細かく、とても味がいい。これを煮つけにするとしっとりとして甘味(うま味から来る)があってとてもおいしい。酒の肴にもご飯のおかずにも最高だと思う。
メダイの西京漬け(みそ漬け) ここでは小振りのメダイを水洗いして切り身にして西京みそにつけ込んでみた。西京みそ、みりん、酒に好みで砂糖も加えるといい。メダイのよさは漬け魚(粕漬け、みそ漬け、しょうゆ漬け)にして硬くならないこと。焼き上げてしっとりして舌触りがよく実に美味。個人的にはご飯の友だと思っている。
メダイの祐庵焼き(メダイの幽暗焼き) 大振りのメダイを切り身にして、同量のしょうゆ・酒・みりんに漬け込んだもの。ゆず、山椒などの風味をつけてもいい。1日(大きさや脂ののりによって漬け込み時間は変わる)ほど漬け込んだものを焼き上げるとふんわりと柔らかく豊かな味わいが楽しめる。
メダイのポワレ 水洗いして三枚に下ろし、血合い骨・腹骨を取る。切り身にして、ハーブ類(ここではパセリ、乾燥セージなど)、オリーブオイル、白ワイン、香りづけにジンでマリネする。1日寝かせて水分をよくきり、塩コショウする。残りのフライパンにオリーブオイルでこんがりとソテー、切り身を取り出して、ワインとバターでソースを作る。
メダイのフライパン照り焼き 三枚に下ろして切り身にする。水分をよくきり、小麦粉をまぶして多めの油でかりっとソテー。身を取り出したフライパンにしょうゆ、みりんを合わせて煮つめ、再度身を入れてからめる。甘めがよければみりんを多くするか砂糖を加えてもいい。お弁当に最適。作り置きができる。
メダイのごま油焼き 切り身にして塩をする。出て来た水分をよく拭き取り、小麦粉をまぶして卵の白身をからめてごま油で焼き上げたもの。コチュジャン(ヤンニョンジャンでも)と酢を合わせたもの。かなりパンチの効いた味わい。たまには変化球を。
メダイのロースト 小振りのものを三枚に下ろして塩とオリーブオイル、コショウ、つぶしたニンニクでマリネ。半日ほど寝かせて上下の火で焼き上げたもの。焼き上げるときローズマリーを散らし、仕上げにライムを搾ったが、ようするにマリネしてローストすればいいのだ。
メダイのフライ 上質の白身で熱を通しても硬く締まらない。筋肉が層になっていて、層の状態で剥がれる。フライやムニエルにして最適な条件を備えている。三枚に下ろして皮を引き、塩コショウして、小麦粉をまぶしてバッター液(溶き卵でも)をくぐらせて、パン粉をつけて揚げる。
メダイの唐揚げ 尾に近い部分やかまに近い部分などを集めて、片栗粉をまぶして少し置く。これを二度揚げする。表面は香ばしく、中はジューシーに揚がってとてもおいしい。味が単調ならスパイス類で工夫して欲しい。
小メダイの甘酢あんかけ メダイの特徴は骨が柔らかいことである。唐揚げにすると中骨はともかく小骨などは気にせずに食べられる。
メダイのピリカラ甘酢和え
メダイのみそ汁 いいだしが出るので塩味(潮汁)でもみそ味(みそ汁)でも、お好みで。あらを一度湯通し、残った鱗やぬめりを流す。これを水から煮出す(昆布だしでも。潮汁の場合は昆布だしの方がいい)。うま味豊かでイヤミのない味わいの汁になる。ご飯もおかずとしても優秀。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

マアジよりも深い120メートルから150メートル前後で、エサはオキアミ、もしくはイカや魚の短冊で片天秤で釣る。関東ではヒキが強いので人気がある。

歴史・ことわざなど

地方名・市場名

セイジュウロウ
参考文献 場所三重県志摩 
マガイ
参考鮮魚丸和さん 場所富山県魚津市 
ダルマダイ[達磨鯛]
場所山口県阿武町 
アオサ
参考静岡県水産・海洋技術研究所・伊豆分場 場所静岡県伊豆 
アオメダイ
参考静岡県水産・海洋技術研究所・伊豆分場 場所静岡県富戸 
アカメダイ
参考静岡県水産・海洋技術研究所・伊豆分場 場所静岡県富戸・白浜 
タルメソージ
参考『種子島の釣魚図鑑』(鏑木紘一 たましだ舎 2016年) 場所鹿児島県種子島 
ダルマ
備考ダルマと呼ぶ地域が多い。 参考福畑敏光さん、聞取 場所山口県阿武町、長崎県平戸市度島 
アゴナシ[顎無]
場所福島県相馬市原釜、山形県鶴岡市由良漁港 
カラス
場所富山県氷見市藪田浦漁業協同組合 
タルメ
参考聞取、伊藤佳代さん、『種子島の釣魚図鑑』(鏑木紘一 たましだ舎 2016年) 場所熊本県上天草、高知県、鹿児島県屋久島・種子島 
タロメ
場所高知県 
メデェ[目鯛]
場所千葉県富津市 
メナ
参考聞取 場所徳島県海部郡海陽町宍喰漁業協同組合・鞆浦漁協、高知県東洋町甲浦・奈半利町賀領郷 
メブト[目太]
場所愛媛県宇和島市、高知県宿毛市田ノ浦すくも湾漁協 
ハナタレ
参考文献より。